下関市立考古博物館で古代にタイムスリップ！カップルで楽しむ歴史探訪デート

この記事では、山口県下関市にある下関市立考古博物館を中心に、水族館や360度の大パノラマからの絶景を楽しむデートプランを紹介します。

下関市立考古博物館は、下関の遺跡から発掘された弥生時代から古墳時代の土器や石器、鉄器などを中心に展示している博物館です。下関で発見された新種の恐竜の卵の化石も展示されており、貴重な考古資料の数々を見学できます。

博物館見学のあとは、フグやたくさんのペンギンたちがいる水族館や恋人の聖地に認定されている海峡ゆめタワーなどを訪れて、ロマンチックな時間を過ごしましょう。

今回は、博物館や水族館、絶景スポットをめぐって思い出に残る1日を過ごすデートプランをご紹介します。

下関市立考古博物館を中心とした古代体験と絶景を楽しむデートプラン

今回は下関市立考古博物館を中心に、水族館やアミューズメントパーク、絶景ポイントを巡る充実したデートプランをご紹介します。歴史探訪から自然観察、そして夜景鑑賞まで、下関の魅力を存分に楽しめる1日をお過ごしいただけます。

今回のデートのメイン
下関市立考古博物館
周辺のデートスポット
・市立しものせき水族館 海響館 ・はい！からっと横丁 ・海峡ゆめタワー
ランチにおすすめのお店
・平家茶屋 ・ビストロ Hana

まずは、下関市立考古博物館で弥生時代や古墳時代の貴重な出土品を鑑賞し、古代の歴史に触れましょう。

お昼は、下関の郷土料理を楽しめる「平家茶屋」か、おしゃれな雰囲気のフレンチバル「ビストロ Hana」がおすすめです。地元の食材を使った料理を堪能できます。

「市立しものせき水族館 海響館」では、100種類以上のフグの展示や、ペンギンの泳ぐ姿を間近で観察できます。隣接する「はい！からっと横丁」の大観覧車からは、2人きりで海の絶景を楽しめます。

夜は「海峡ゆめタワー」へ。頂上の球形ガラス展望台から美しい夜景を一望できます。タワー内には縁結び神社があり、恋人証明書も発行してもらえるので、カップルにぴったりのスポットです。

それでは、このデートプランのメインとなる下関市立考古博物館について、詳しくご紹介していきます。

弥生時代から古墳時代の下関を体感できる「下関市立考古博物館」の見どころ

下関市立考古博物館は、平成7年に国史跡「綾羅木郷遺跡」（あやらぎごういせき）に隣接して建てられました。この遺跡は弥生時代の集落跡であり、博物館では下関や近隣地域の遺跡から出土した品々を中心に展示しています。

下関は日本海を挟んで中国や朝鮮半島と近接しているため、古くから大陸との交流の窓口となっていました。そのため、下関の古代史だけでなく、日本と大陸との交流の歴史についても学ぶことができます。

博物館の屋外は史跡公園として整備され、古墳や竪穴住居が復元されています。これらの復元建造物は内部に入ることができるので、カップルで一緒に体験し、古代の人々の暮らしを身近に感じることができます。

広々とした開放的な公園では、2人でゆっくり散策しながら、展示や体験から得た感想を語り合うのもおすすめです。

今回は、下関市立考古博物館の学芸員である中山さんに、施設の展示内容や見どころについて詳しくお話を伺いました。

下関の遺跡から出土した弥生時代の遺物と国内初発見の恐竜卵化石

編集部

下関市立考古博物館の周辺には古墳がたくさんあり、古代の人々の暮らしを身近に感じられる空間になっているのですね。下関市立考古博物館では、どのような展示品があるのでしょうか？

中山さん

当館は、国史跡「綾羅木郷遺跡」に隣接する博物館です。綾羅木郷遺跡から出土した弥生土器や石器、市内の古墳から出土した考古資料などを常設展示しています。これらの展示品を通して、下関地域の古代の歴史や文化を紹介しています。

スクロールで展示品の写真が見られます→

さらに、2017年に恐竜の卵化石と判明し、2020年に「ムルティフィスウーリトゥス・シモノセキエンシス（下関の多裂卵石）」という学名が与えられた下関市産の新種の恐竜卵化石も展示しています。

この恐竜卵化石は、1965年に採集され、採集者が長年大切に保管していたものです。採集当時、国内では恐竜化石がまだ確認されていませんでした。そのため、この恐竜卵化石は、国内初の恐竜化石の発見（※1）となりました。

（※1）参考：日本経済新聞「新種の恐竜卵化石に命名　山口・下関、国内初の発見」

▲国内初の恐竜化石の発見となった下関市産恐竜卵化石の展示コーナー

▲下関市産恐竜卵化石と卵化石の復元模型

編集部

下関から出土した土器や石器などがこんなにたくさんあるのですね。恐竜卵化石の発見は、画期的な出来事だったのですね。同じような化石が中国や韓国でも発見されていて、アジアの広い地域で同じ種類の恐竜がいた証拠になるとも言われています。そんな重要な化石の実物を見られるのは、とても貴重な機会だと思います。

下関市立考古博物館では、常設展示以外にも企画展などは開催されているのでしょうか？

中山さん

市内発掘調査の最新成果を速報的に紹介する速報展「掘ったほ！下関」や、考古学に親しんでもらう市民参加型のアート作品展「遺跡deあーと」などの企画展を開催しています。

また、常設展とは別に、綾羅木郷遺跡から出土した弥生土器（綾羅木式土器）をより深く知ってもらうための平常展も開催しています。

編集部

最新の発掘調査を知ることができるのは、とてもワクワクしますね。馴染みのある土地の過去の手がかりだけでなく、人類史・自然史的な発見があるかもしれないと考えるとなおさら胸が躍ります。

2021年の「遺跡deあーと」では、市民からの応募が121点もあったそうで、皆さんの遺跡への関心の高さがうかがえます。作品づくりをきっかけに、さらに遺跡に興味を持った方も多いのではないでしょうか。来館者の投票で入賞者を決めるという方法も面白いですね。

実際に入れる古墳と竪穴住居で古代人の暮らしを体験

編集部

中山さんは、下関市立考古博物館の見どころはどんなところだと思われますか？

中山さん

下関市内の遺跡から出土した弥生時代・古墳時代の考古資料を中心に展示しています。また、当館の周辺は史跡公園として整備されており、公園内には若宮古墳や岩谷古墳、復元した竪穴住居などの屋外展示もあります。特に岩谷古墳と竪穴住居は実際に中に入ることができるため、見るだけでなく体感できる点も当館の魅力だと考えています。

▲若宮古墳。こんもりとした形が、ここが古墳であったことを思い出させてくれる

▲実際に中に入ることができる岩谷古墳

編集部

展示を見るだけでなく実際に中に入れると、当時の雰囲気を体感できそうでわくわくします。館内にある古墳の内部の模型を見てから入ると、より理解が深まりそうですね。来館される方には、どんなことを感じてほしいと思われますか？

中山さん

弥生時代や古墳時代の遺跡から出土した考古資料は、当時の人々の生活の様子を現在の私たちに伝えてくれるものです。その中には、形を変えて現在の私たちの身近にあるものも多くあります。遥か昔のモノではありますが、実は現在にも繋がっているモノでもあるということを知ってもらい、弥生時代や古墳時代の人々の生活をより身近に感じてもらえればと思います。

編集部

弥生時代や古墳時代は現代とは大きく異なると思いがちですが、衣食住など基本的な部分には共通点があるかもしれません。そういった点に注目しながら展示を見ると、より興味深い発見があるかもしれませんね。

古代体験イベント！竪穴住居模型と弥生土器づくりに挑戦

▲屋外に展示されている竪穴住居とマスコットキャラクターのぶえ吉。竪穴住居の中には実際に入ることができます

編集部

下関市立考古博物館ではイベントなども開催されていますか？

中山さん

体験イベントとして、「勾玉づくり」や「土笛づくり」「竪穴住居模型づくり」「土器づくり」「土器文様ペンダントづくり」など豊富な体験学習を開催しています。

体験するモノの歴史や特徴などを当館の学芸員が解説したうえで実際に自分で作製することができるので、楽しみながら学べます。

編集部

「竪穴住居模型づくり」では、特徴を教わりながら、一から自分で組み立てていくことができるので、竪穴住居の構造などをくわしく学ぶことができて勉強になります。作った後に、実際の竪穴住居に入ってみると新たな発見がありそうですよね。

弥生土器や、古代のアクセサリーである勾玉も自分で作る体験ができるのはうれしいです。カップルで一緒に作れば、それぞれ個性の出る作品になりそうですし、2人の思い出に残るいい作品ができそうですね。

四季で変わる史跡公園の景色から古代の下関を想像する

編集部

訪れる時期や季節などの違いによって、違う楽しみがあれば教えてください。

中山さん

周辺の史跡公園では、春には桜、夏には緑葉など、季節に応じたさまざまな姿を見ることができます。

館内エントランスには、原寸大の貯蔵用竪穴のジオラマがあります。その背後の大きなガラス窓からは、復元された竪穴住居や綾羅木郷遺跡、鋤先山などの自然の風景が広がっています。

▲綾羅木郷遺跡の貯蔵用竪穴を弥生人が利用する様子を表現したジオラマ

▲昭和40年代の綾羅木郷遺跡の発掘調査の様子を復元したジオラマ

季節や天候によって移り変わる古代の情景を思い浮かべることもでき、1日として同じ姿は見られません。屋外展示と併せて、四季折々の風景をお楽しみください。

編集部

他に写真を撮影するのにおすすめのスポットはありますか？

中山さん

屋外展示の古墳などと一緒に写真を撮るのもおすすめです。

史跡公園内には、ベンチや東屋もあるので、疲れたら休むこともできます。晴れた日には、公園の芝生にレジャーシートを広げて、ゆったりと時間の流れを感じてみるのも良いでしょう。

編集部

古墳や竪穴住居は古代の雰囲気が感じられる記念写真スポットですね。気になった点を写真に残しておいて、後から調べるとさらに学びが深まりそうです。

また、史跡公園内はのどかな雰囲気ですので、展示を見て疲れたら景色を眺めながら休憩し、展示の感想を交換したり、次の予定について話し合ったりするのもいいかもしれません。

学芸員に聞く！カップルにおすすめの下関市立考古博物館の楽しみ方

編集部

最後に、デートで訪れる予定のカップルへのメッセージをお願いします。

中山さん

国内でも有数の弥生時代の集落遺跡である「綾羅木郷遺跡」からは、多くの土器や石器などの遺物が発見されています。実際に出土した遺物を見ながら、ここ下関に息づいた弥生時代から古墳時代の人々の暮らしに思いを馳せてみてください。

また、周辺の史跡公園は、天気の良い日にはピクニックにも適しています。ゆったりとした時間を過ごしながら、古墳を眺め、遥かな時を感じつつ、お二人の将来について語り合うのも素敵な体験になるでしょう。

編集部

本日はお忙しい中、貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

来館者の声：下関市立考古博物館の魅力と人気ポイント

▲タイムトンネルを通って古代の世界へタイムトラベル！過去の時代を体験しよう

編集部では、下関市立考古博物館の口コミをインターネットで調査しました。以下が代表的な意見です。

展示の内容が興味深く、楽しみながら学べたという意見が多く見られました。無料で充実した展示を見学でき、学びも得られるため、歴史や考古学に興味がある方にとって、おすすめの博物館だといえそうです。

下関市立考古博物館の利用案内と施設情報

住所	〒751-0866 山口県下関市大字綾羅木字岡454番地
アクセス	【車】 中国自動車道下関インターチェンジから約20分 【電車】 JR山陰本線「梶栗郷台地駅」から徒歩約5分 JR山陰本線「綾羅木駅」から徒歩約15分 【バス】 「郷台地入口」バス停から徒歩約5分
営業時間	9:30～17:00 （最終入館は16:30まで）
休館日	毎週月曜日 年末年始（12月28日～1月4日）
駐車場	あり（第一駐車場と第二駐車場合わせて普通車82台収容可能）
料金	常設展・企画展ともに無料
公式サイト	https://www.shimo-kouko.jp/

※最新の情報は公式ホームページ等でご確認ください。
※記事中の金額はすべて税込表示です。

下関市立考古博物館周辺のカップルにおすすめデートスポット5選

下関市立考古博物館の見学にかかる時間は、約1時間です。博物館見学後に訪れたい近隣のおすすめデートスポットや、ランチにおすすめのお店をご紹介します。これらはすべてカップルが楽しめるスポットですので、ぜひ2人で巡ってみてください。

おすすめのデートスポット

海を眺めながら下関グルメを堪能できる「平家茶屋」

平家茶屋は、下関の名物であるふぐ料理や旬の食材を使った和食が人気のお店です。

また、地元グルメの瓦そばも提供しています。オーブンで焼き上げたパリッとした食感の茶そばに、お肉や穴子などの具材を加えた独自の風味豊かな一品を楽しめます。

店内は落ち着いた高級感のある雰囲気で、海沿いに位置しているため眺望も素晴らしいです。下関の絶景を眺めながら、カップルで特別な時間を過ごすのにぴったりの場所です。

公式URL：https://r.gnavi.co.jp/y540300/

落ち着いた空間でおしゃれランチを楽しめる「ビストロ Hana」

「ビストロ Hana」は、新鮮な魚や旬の食材を使ったバル風のメニューを中心に、おしゃれで美味しいお料理を楽しめるお店です。

お昼の時間帯は、季節のオードブル、スープ、デザートなどがセットになったお得なランチメニューが人気です。メイン料理は、パスタ、ピザ、ビーフシチューなど豊富な選択肢から好みのものを選べます。

店内には掘りごたつ席があり、半個室として利用できるため、カップルでゆったりくつろぐのに最適です。人目を気にせず、2人でゆっくり語り合いながらランチを楽しむことができます。

公式URL：https://y853200.gorp.jp/

フグとペンギンに出会える「市立しものせき水族館 海響館」

この水族館には、日本最大級のペンギンの展示施設「ペンギン村」があり、多くのペンギンたちの生活を間近で観察できます。

水中を飛ぶように泳ぐペンギンを下からガラス越しに見上げることができ、ペンギンの生態や体の特徴について学べる教育イベントも定期的に開催されています。

さらに、海響館では下関市の特産品にちなんで世界のフグを100種類以上展示しています。体を大きく膨らませるフグや、海底に神秘的な模様を描くミステリーサークルを作るフグなど、多様な種類が展示されているので、カップルでフグの魅力を一緒に発見してみてはいかがでしょうか。

海響館の公式サイトでは、館内の生き物たちの最新情報が頻繁に更新されているので、来館前にチェックすると、より楽しい体験ができるでしょう。

公式URL：https://www.kaikyokan.com/

大観覧車から関門海峡を一望できる「はい！からっと横丁」

「はい！からっと横丁」は、下関市の海響館に隣接するアミューズメントパークです。

全高約60メートルの大観覧車をはじめ、360度の映像が楽しめる超立体シアター、物語性のあるシューティングライドなど、幅広い年齢層が楽しめるアトラクションが充実しています。

大観覧車からは、壮大な関門海峡の景色を一望できます。ゴンドラ内の2人きりの空間で、ロマンチックな時間を過ごすことができます。

各ゴンドラには観光案内用のタブレットが設置されており、画面をタッチするだけで周辺の観光情報や歴史を簡単に知ることができます。

公式URL：http://haikarat.com/

恋人の聖地「海峡ゆめタワー」で360度の大パノラマを楽しむ

1996年に関門海峡のランドマークとして誕生した海峡ゆめタワーは、日本有数の高さを誇ります。地上143メートルの高さから360度の大パノラマを楽しめる展望台があり、関門海峡や周辺の景色を一望できます。

2006年には山口県初の「恋人の聖地」に認定され、訪れた恋人たちが幸せになれるデートスポットとして若いカップルに人気です。美しい景色を眺めながら、大切な人と特別な時間を過ごせます。

タワーの28階には縁結び神社があり、記念撮影をするカップルで賑わっています。カップルは、思い出の写真と名前入りの恋人証明書を発行してもらうことができ、特別な記念になります。

公式URL：https://www.yumetower.jp/guide/

まとめ：古代と現代の魅力が織りなす下関でカップルデートを楽しもう

今回は、下関市立考古博物館とその近隣の水族館、アミューズメントパーク、絶景スポットをめぐるデートプランを紹介しました。

下関市立考古博物館は、遺跡から発掘された弥生土器や石器などを中心に展示している博物館です。ここでは、下関の歴史だけでなく、古代の日本と大陸との交流についても学ぶことができます。

博物館では、実際に触れて体験できる展示やイベントも開催されているので、カップルで一緒に楽しみながら歴史を体感してみてください。

また、他のおすすめデートスポットとして、水族館では海の生き物たちを観察して癒されたり、絶景スポットでは美しい景色を眺めたりと、カップルで充実した時間を過ごせます。ぜひ次回のデートの参考にしてみてください。