岡山県立美術館で楽しむ芸術デート！地元ゆかりの作品と出会う大人の文化探訪
この記事では、岡山市にある岡山県立美術館とその周辺の名所を巡るデートプランを紹介しています。
岡山県立美術館は、岡山県にゆかりのある芸術品を収集・展示している美術館です。特に企画展は毎回高い評価を得ており、芸術愛好家から初心者まで楽しめる見どころが豊富です。
今回は岡山県立美術館の魅力発信スタッフである中西さんに、美術館の魅力について詳しくお話を伺いました。
おすすめカップル：美術や建築に興味があるカップル、落ち着いた雰囲気でデートを楽しみたいカップル
どんなデート？：ゆったりと過ごせる
目安時間：半日～1日
目安予算：観覧料（350～2,000円程度、展覧会による）＋昼食代
岡山県立美術館を中心とした芸術と文化を楽しむデートプラン概要
今回編集部が考えたデートプランは、様々な角度から岡山県の魅力を知るプランです。
| 10:30～12:00 | 岡山県立美術館で美術・芸術を味わう |
|---|---|
| 12:00～13:00 | 岡山県産の食材を味わえるレストランやカフェで休憩 |
| 13:00～15:30 | 岡山後楽園の庭園を鑑賞 |
| 15:30～17:00 | 岡山城で歴史を知る |
岡山県立美術館では、地元ゆかりの作家の作品や企画展を通じて岡山県の文化的魅力を体感できます。岡山後楽園は日本三大名園の一つに数えられる素晴らしい庭園で、四季折々の自然美や茶室、能舞台などの歴史的建造物を楽しめます。岡山城では、築城の歴史や藩政時代の展示を通じて、岡山県の歴史的側面を発見することができます。
このデートプランは車でも楽しめますが、徒歩での散策もおすすめです。JR岡山駅後楽園口（東口）から岡山県立美術館まで徒歩15分、美術館から岡山後楽園や岡山城へは徒歩10分程度です。
ゆっくりと歩きながら、岡山の街並みや雰囲気を肌で感じることで、より深く岡山の魅力を知ることができるでしょう。路面電車や路線バスを利用すれば、さらに地元の日常を体験できます。
岡山県に住んでいる方でも、改めて地元の魅力を再発見できるおすすめのデートプランです。カップルで一緒に岡山の新たな一面を見つける楽しみを味わえます。
岡山県立美術館：岡山ゆかりの芸術作品を楽しむ文化発信の拠点
岡山県立美術館は、岡山にゆかりのある優れた美術作品を収集・展示することを目的とした施設です。地元の美術作家やその作品について詳しく知らない人も多いかもしれません。この美術館を訪れることで、美術を通じて岡山県の新たな魅力を発見できます。
美術館に対して「美術品をただ見て歩くだけ」「敷居が高い」というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。しかし、岡山県立美術館では、美術をより深く楽しめる様々なイベントを開催しています。
- 美術館講座
- ワークショップ
- 美術の夕べ、音楽の夕べ（いずれも夜間開館日に開催）
- 記念講演会などの展覧会関連事業
- 鑑賞体験ツアー
- ボランティアによるギャラリートーク
これらのイベントに参加することで、美術に対してより深い体験ができます。美術に詳しくない方でも、鑑賞体験ツアーやワークショップを通じて、美術をより身近に感じることができるでしょう。
美術に興味があるカップルはもちろん、落ち着いた雰囲気で大人のデートを楽しみたいカップルにもおすすめのスポットです。
今回は岡山県立美術館の魅力発信スタッフである中西さんに、詳しいお話を伺いました。
30年以上にわたる「岡山ゆかり」の作品収集と展示
編集部
美術館はテーマやコンセプトに沿って、美術作品を展示していることが多いですよね。そのため美術館ごとの特徴それ自体が、美術館を楽しむ要素の一つかと思います。まずは岡山県立美術館はどのような美術館なのかお聞かせください。
中西さん
当館は「岡山ゆかり」に着目しているところが特徴だと思います。開館から30年以上経ちますが、一貫して「岡山ゆかり」を軸に作品の収集・展示を行ってきました。これほど郷土ゆかりに着目して作品を集め続けている公立美術館は、全国的にも珍しいと思います。
また、当館の建物も見どころの1つです。展示室のある棟には大きな窓ガラスがあり、外の景色や自然光を楽しめます。吹き抜けの大空間は時間の経過とともに表情が変わるので、ぜひご注目ください。
さらに、開館中の各月最終土曜日には夜間開館(美術の夕べ)を予定しています。夕暮れや薄暮時の館内は、昼間とは異なる雰囲気を楽しめます。
編集部
地元にゆかりのある作品が軸になっている美術館はあまり聞きませんね。岡山への愛が感じられる特徴的な美術館だと理解しました。
多彩な時代とジャンルを網羅する「岡山の美術」展示
編集部
岡山県立美術館では様々な展覧会を行っているとのことですが、どのような展覧会を行っているのか教えてください。
中西さん
当館では「岡山の美術」という展覧会を中心に、収蔵品を様々な時代やジャンルの切り口で展示しています。季節や同時開催の特別展に合わせて展示内容を工夫しており、来館者の方々に楽しんでいただけるよう心がけています。
▲岡山県立美術館の2階展示室展示風景
主な収蔵品として雪舟等楊《山水図(倣玉澗)》(重要文化財)や、国吉康雄《カーテンを引く子供》などがあります。日本画・古書画は約1か月ごと、洋画・工芸は約3か月ごとを目安に展示替えを行っています。
このほか、版画や写真、立体作品も収蔵しており、多様な芸術作品をご覧いただけます。岡山ゆかりの美術を中心とした芸術を、様々な時期にお楽しみいただけることが当館の特徴です。
特別展では県内外の様々な芸術活動を紹介しています。例えば、ロシアのトレチャコフ美術館所蔵の名品展や、岡山県出身のアニメーション監督・高畑勲氏の原画展などを開催しました。これらの特別展は、普段見ることができない貴重な作品を鑑賞する機会となっています。
また、美術館のウェブサイトで公開している「＃おうちでミュージアム」というウェブコンテンツもあります。このオンラインコンテンツを通じて美術に親しんでいただき、実際の作品を見に来ていただくきっかけになればと考えています。美術の魅力を直接感じていただける機会を提供しています。
全世代向けの多彩なワークショップとイベント
編集部
美術作品の鑑賞は少し大人向けで、敷居が高いと感じる方も多いかもしれません。美術館初心者でも楽しめるようなイベントや体験コースなどはありますか？
中西さん
はい、当館では県内外の様々な芸術活動を紹介する特別展を開催しています。また、展覧会をより深く楽しんでいただくため、関連事業として講演会やワークショップも行っています。
子どもから大人まで楽しめる制作系のワークショップに加え、ホールや展示室で楽しめるレクチャー系のトークイベントやコンサート、パフォーマンスイベントも開催しています。
展覧会ごとに体験できる関連事業は多岐にわたり、主に会期中の土日祝日に開催しています。興味のあるイベントがありましたら、ぜひ当館のホームページのイベント欄をご確認ください。
編集部
過去にはミニブーケを作るワークショップや煎茶を味わうワークショップなども開催されていたようですね。こういったイベントなら美術館初心者のカップルでも気軽に楽しめそうです。
カップルにおすすめのカフェ＆ミュージアムショップ
編集部
デートで美術館に行ったとき、一息つきたいときもあるかと思います。どこかカップルで休憩できる場所はありますか？
中西さん
2階展示室へ向かう途中の階段には開けた踊り場があり、ちょっとした休憩スペースのようになっています。大きな窓ガラスからは中庭も望め、晴れの日はそこから中庭へ出ることもできます。
▲岡山県立美術館の2階展示室へ向かう途中の階段にある踊り場と中庭
また、正面玄関から入って右手にはミュージアムカフェ「喫茶シファカ」があります。ナポリタンやクリームソーダなどの定番の純喫茶メニューや、人気の自家製スイーツをご用意しています。
編集部
一般的には美術館は撮影禁止のところが多いですが、記念に写真を撮りたいカップルも多いかと思います。カップルにおすすめの写真撮影スポットはありますか？
中西さん
展示室や作品以外は写真撮影ができます。正面玄関近くのガラスには展覧会看板も貼られており、多くの方が来館の記念に撮影されています。
▲入口近くにある展覧会の大きな看板は記念撮影スポットとして人気
編集部
岡山県立美術館に行った記念にお土産を買いたいカップルもいると思いますが、ミュージアムショップはありますか？
中西さん
「喫茶シファカ」のすぐ近くに、ミュージアムショップ「KENBI CIFAKA」があります。美術館やショップのオリジナルグッズはもちろんですが、展覧会にあわせたグッズもあります。時期によってラインナップも変わりますので、ご来館の際にはぜひチェックしてみてください。
▲ミュージアムショップ「KENBI CIFAKA」の様子
来館者が語る岡山県立美術館の魅力と評判
編集部
今まで岡山県立美術館に来館された方の感想を教えてください。
中西さん
「こんなにも多くの作家が岡山にいるとは知らなかった」とよくお声をいただきます。また、岡山県は備前焼のイメージが強いのですが、実際には絵画や彫刻など焼き物以外の作品も豊富に展示しているところに驚かれることが多いです。このように、多くの来館者の方々に岡山の芸術文化の多様性について新たな発見をしていただけているようです。
来館者絶賛：充実した企画展と美術鑑賞体験
編集部でも、インターネット上の口コミを調査しました。多くの来館者から高評価を得ていることが確認できました。
- 体験型アートがとても楽しかったです。子供から大人まで楽しめる美術館だと思います。展示を見るだけでなく、実際に触れたり参加したりできる点が魅力的でした。
- 「ザ・備前、備前焼」展の展示品は、日用の器というよりも芸術作品でした。備前焼に対する印象が大きく変わり、伝統工芸の奥深さを感じることができました。
- 雪舟と玉堂の特別展を訪れ、水墨画の迫力に圧倒されました。詳細な解説があり、学芸員の熱意が伝わってきました。作品への理解が深まり、とても勉強になりました。
- 規模は大きくありませんが、清潔感があり上質な雰囲気の美術館でした。展示スペースが効率的に使われており、ゆったりと作品を鑑賞できました。
口コミには、企画展を絶賛する声が多く、美術館が毎回力を入れて展示を考えていることがわかります。来館者の満足度が非常に高いことがうかがえます。
一流の芸術作品を鑑賞することで感性を磨くことができ、共通の話題にもなります。カップルで訪れれば、美術鑑賞を通じて新たな会話が生まれ、お互いの感性や価値観を知るきっかけにもなるでしょう。
美術館スタッフが提案する芸術鑑賞デートの魅力
編集部
最後に、美術館デートを考えているカップルに向けて何かメッセージをお願いします。
中西さん
当館では、岡山の美術・芸術文化について幅広く、そして深く紹介しています。また、特別展では様々なジャンルの作品を取り上げていますので、県内外問わず多様な作品との出会いを楽しんでいただけると思います。
気になる展示がありましたら、ぜひお気軽にお立ち寄りください。お気に入りの作品を見つけたり、お互いの感想を共有できるのも美術館デートならではの魅力です。
美術や芸術は、作品を通して歴史や文化、作家の考えや感情など様々なことを伝えてくれます。当館での体験を通じて、郷土岡山の魅力を感じていただけたら幸いです。
編集部
ありがとうございました。美術館デートは、お二人で新しい発見をしたり、相手の知らない一面を知るきっかけにもなりそうですね。岡山県立美術館で、素敵な時間をお過ごしください。
岡山県立美術館 利用ガイド：基本情報まとめ
| 住所 | 〒700-0814 岡山県岡山市北区天神町8-48 |
|---|---|
| アクセス |
【電車】 ■岡電バス ■宇野バス ■循環バスめぐりん 【車】 |
| 営業時間 | 9時～17時 ※夜間開館日は19時、または20時まで開館 (入場は閉館30分前まで) |
| 休館日 | ・月曜日（休日の場合はその翌日） ・年末年始 ・展示替え期間中 |
| 駐車場 |
地下駐車場：44台 周辺の有料駐車場案内(PDFで開きます) |
| 料金 | 「岡山の美術展」観覧料 ・一般：350円 ・大学生：250円 ・高校生以下：無料 ・65歳以上：170円 ※特別展はその都度観覧料が異なります |
| 電話番号 | 086-225-4800 |
| 予約 | 不要 |
| 公式サイト | https://okayama-kenbi.info/ |
| その他 | https://okayama-kenbi.info/topi-anshin/ |
※最新の情報はホームページ等でご確認ください。
※記事中の金額はすべて税込表示です。
岡山県立美術館周辺の魅力的なデートスポット3選
岡山県立美術館の平均的な滞在時間はおよそ1～2時間です。ゆっくりと作品を鑑賞しても、美術館だけではデート時間が足りないと感じる方も多いでしょう。そこで、美術館の周辺にあるおすすめのデートスポットをいくつかご紹介します。これらを組み合わせることで、充実した1日を過ごすことができます。
日本三名園の岡山後楽園：四季折々の日本庭園美を堪能
岡山後楽園は、日本を代表する素晴らしい日本庭園です。庭園内には歴史的な建造物があり、自然と調和した美しい景観を楽しむことができます。ゆっくりと散策すると、心が落ち着く癒しの空間を体験できるでしょう。
園内では希少なタンチョウを飼育しており、毎年1月1日には特別イベントとしてタンチョウの園内散策が行われています。タンチョウは縁起の良い鳥とされているので、カップルで一緒に見ることで幸せな一年の始まりを祝うことができます。
岡山後楽園は広大な敷地を持つため、全体を巡るには時間がかかります。簡単に見て回る場合でも30～40分程度必要ですが、庭園の魅力を十分に堪能するには2時間程度の時間を見込むことをおすすめします。ゆったりとした気分で、四季折々の景色や庭園の細部までじっくりと観賞できます。
岡山後楽園は岡山県立美術館から徒歩10分未満の距離にあり、アクセスが非常に便利です。美術館と後楽園を組み合わせた観光プランも立てやすいでしょう。
夏季のシーズンになると後楽園では幻想庭園も開催しているので、当館の夜間開館とあわせてディナーデートもオススメです。幻想的な雰囲気の中で、特別な時間を過ごすことができますよ。
公式サイト：https://okayama-korakuen.jp/
漆黒の天守閣 岡山城：歴史探訪と絶景を楽しむ
岡山城は日本100名城の一つに数えられる名城です。豊臣秀吉の指導を受けた宇喜多秀家が1597年から8年の歳月をかけて築城し、2022年11月に「令和の大改修」を経て新たな姿を見せています。
一番の見どころは漆黒の天守閣で、白亜の天守閣を持つ姫路城と対照的な美しさを誇ります。その独特な黒い外観から「烏城（うじょう）」の別名で親しまれています。天守閣以外にも、月見櫓や西の丸西手櫓など重要文化財に指定された建造物が点在しており、見どころが豊富です。城内を散策しながら、江戸時代の武家文化や建築技術を感じることができるため、ゆったりとした時間をかけて巡ることをおすすめします。
岡山城は岡山県立美術館から徒歩約10分の場所に位置しています。また、隣接する岡山後楽園とは橋で結ばれているため、多くの観光客が両施設を合わせて訪れています。歴史と自然の美しさを同時に楽しむことができる、岡山を代表する観光スポットとなっています。
公式サイト：https://okayama-kanko.net/ujo/
大人の隠れ家 懐石「昇一楼」：繊細な日本料理を堪能
懐石「昇一楼」は、隠れた名店の雰囲気を持つ懐石料理店です。旬の食材を使い、その味を繊細に引き出した本格的な懐石料理を楽しむことができます。季節ごとに変わる料理の美しさと味わいは、舌だけでなく目でも楽しめる特別な体験となるでしょう。
価格は高めですが、落ち着いた素朴な雰囲気のお店で、大人のカップルにふさわしいデートスポットとなっています。静かな空間で、ゆったりと会話を楽しみながら食事ができるのも魅力の一つです。
懐石「昇一楼」は完全予約制となっていますので、訪問の際は必ず事前に予約をお忘れなく。人気店のため、特別な日の予約は早めに行うことをおすすめします。
公式サイト：https://syoichiro.com/
まとめ：芸術と歴史で紡ぐ岡山の魅力再発見デート
今回は岡山県立美術館とその周辺にある岡山後楽園、岡山城を巡るデートコースを紹介しました。
岡山県立美術館では、岡山にゆかりのある作品が多数展示されており、地元の芸術文化について新たな発見ができます。さらに、日本三名園の一つである岡山後楽園や、別名「烏城」として知られる岡山城を訪れることで、岡山の歴史と文化の魅力を存分に楽しむことができます。
美術鑑賞と歴史探訪を組み合わせた、落ち着いた雰囲気の中で過ごせる大人のデートプランです。芸術や歴史に興味のあるカップルにぴったりのコースといえるでしょう。
