北海道立近代美術館で芸術に触れる！札幌カップルデートプラン
この記事では、北海道札幌市にある北海道立近代美術館をメインに、散策のできる広い公園や夜景を満喫できるデートプランを紹介します。
北海道立近代美術館は、北海道ゆかりの美術品を中心として、国内外の絵画、彫刻、工芸品などを展示している施設です。広々とした館内にはゆっくりと休憩のできる場所もあり、美術を鑑賞しながらカップルで語り合えます。
美術鑑賞のあとは、春には桜、秋には紅葉の見事な円山公園や、たくさんの動物たちに出会える円山動物園を散策し、札幌の夜景に見惚れましょう。
今回はそんな、美術館や公園、夜景スポットをめぐり、カップルで感動を共有するデートをご紹介します。
おすすめカップル：感動を味わい語り合いたいカップル
どんなデート？：美術鑑賞、散策、夜景
目安時間：半日
目安予算：2人で12,000円
北海道立近代美術館を中心とした感動共有デートプランの概要
今回のデートのテーマは、「カップルで感動を分かち合う」です。メインとなる北海道立近代美術館での美術鑑賞を中心に、円山公園の豊かな自然や展望タワーからの夜景など、2人で感動を共有できるデートプランをご紹介します。
| 10:00～12:00 | 北海道立近代美術館にて美術鑑賞 |
|---|---|
| 12:00～13:00 | カフェKINBI nicojica にてランチ |
| 13:30～15:00 | 円山公園散策 |
| 15:00～17:00 | 円山動物園観覧 |
| 17:45～19:00 | JRタワー展望室タワー・スリーエイトにて夜景を楽しむ |
北海道立近代美術館では、北海道ゆかりの作品や国内外の名作を鑑賞できます。その後、館内の「カフェKINBI nicojica」でゆっくりとランチを楽しみましょう。円山公園では、木々の間を散策しながらエゾリスとの出会いを楽しめます。さらに円山動物園では、ホッキョクグマが水中を泳ぐ姿を間近で観察できる貴重な体験ができます。
デートの締めくくりには、JRタワー展望室タワー・スリーエイトがおすすめです。北海道で一番高いフロアから、「日本新三大夜景都市」札幌の夜景を堪能できる、ロマンチックなスポットです。
感動を2人で分かち合うのがテーマですので、見たり体験したりして感じたことは、些細なことでもパートナーに伝えてみましょう。共感できることもあれば、全く異なる感じ方をすることもあるでしょう。そんな2人の「同じ」と「違い」を認識することで、関係性がさらに深まる可能性があります。
ここからは、デートプランのメインとなる北海道立近代美術館について、詳しく紹介していきます。
北海道立近代美術館の魅力：充実した北海道ゆかりの作品コレクション
北海道立近代美術館は、主に明治時代以降の北海道に関連する美術品、ヨーロッパ版画、エコール・ド・パリ（※1）、ガラス工芸などのコレクションを所蔵する施設です。札幌市中心部の閑静な場所に位置し、落ち着いた雰囲気の中で美術鑑賞を楽しめます。
※1 エコール・ド・パリとは、1920年代半ばからパリで活動していた外国人画家たちの総称
特に充実しているのが北海道ゆかりの作品で、北海道の四季を表現した29mにも及ぶ日本画は見逃せません。美術に詳しくない方でも楽しめるよう、毎日3回行われるギャラリー・ツアーでは、作品をわかりやすく解説してくれます。
鑑賞後は、館内のカフェでバリスタが丁寧に入れたコーヒーやケーキを味わいながら、美術作品の余韻に浸ることができます。日常から離れて、心豊かな時間を過ごしたいカップルにおすすめの施設です。
今回は北海道立近代美術館のスタッフ・矢野さんに取材を行い、施設の見どころや周辺のおすすめスポットなどについてお話を伺いました。
北海道立近代美術館だけの特別展示：北海道ゆかりの美術作品
編集部
広々とした館内をゆっくりと観覧して回ったら、外とは違う時間の流れが感じられて、まるで別世界に来たような心持ちがしました。改めて、北海道立近代美術館の魅力を教えてください。
スタッフ：矢野さん
北海道立近代美術館は、地域性と国際性を併せ持つ総合的近代美術館として、1977年7月にオープンしました。心豊かにアートに触れられる憩いと学びの場として、皆さまにご利用いただきたいと思っています。
コレクション展では、「北海道の美術」「日本近代の美術」「エコール・ド・パリ」「ガラス工芸」「現代の美術」の5つの収集方針に基づいたコレクションを様々な角度から紹介しています。また、国内外の多様なジャンルの優れた美術を紹介する特別展も開催しています。
特に、北海道ゆかりの美術を一望できるコレクションは当館ならではのものです。青空のもと輝く雪景、凍てつく流氷や樹氷の美しさのイメージと結び付くガラス工芸のコレクションも充実しています。
編集部
エミール・ガレ（※2）の作品などには、息を呑むような精緻な美しさがありました。北海道の厳しい冬の雪や氷のキラキラと輝くイメージが、ガラス工芸と通じているのですね。
※2 エミール・ガレは、19世紀末に活躍したフランスのガラス工芸家
企画展にはどのようなものがありますか？
スタッフ：矢野さん
展示室Ａでは、当館の多彩なコレクションから年4回程度の展示替を行い、ご紹介しています。2023年02月11日〜2023年04月09日は、「シャガール・イン・プリント」を開催しています。
展示室Ｂでは、国内外の優れた作品による様々な時代やジャンルの特別展を開催しています。2023年02月11日〜2023年04月09日は、「【特別展】サンリオ展」を開催しています。過去には「富野由悠季の世界ーガンダム、イデオン、そして今」も開催しました。
編集部
美術館でガンダムの原画の展示などがあるとは驚きました。カップルで関心のある特別展を観覧したら、話も弾みそうです。
迫力満点のヘラクレス像：足の大きさ44センチの巨大彫刻
編集部
北海道立近代美術館では来館者の方がより楽しめるよう工夫されていると伺いましたが、具体的な内容を教えていただけますか？
スタッフ：矢野さん
火曜日から土曜日まで（祝日を除く）、当館ボランティアによるギャラリー・ツアーを実施しています。30分程度で展示室Aを回りながら、作品をわかりやすくご案内します。時間帯は11:30～、13:00～、14:00～の3回です。
また、日曜日の14:00～は、当館学芸員によるミュージアム・トークを開催しています。展覧会の出品作品について詳しくお話します。どちらも観覧料のみで参加可能です。
編集部
実際の作品を見ながら解説を聞けば、美術初心者でも鑑賞の仕方がわかり、より深く楽しめそうですね。様々な作品が展示されていますが、矢野さんが思う、施設の魅力や見どころを教えてください。
スタッフ：矢野さん
美術館に入ってまず目に入るのが、ブールデルの彫刻《力》。ギリシャ神話のヘラクレスをイメージした人物像で、足の大きさが44センチ、高さが3メートル75センチもあります。間近でその迫力を堪能してください。
▲ロビーにあるブールデルの彫刻「力」はとても力強い作品です
この彫刻は、もともとアルゼンチン大統領・アルヴェアル将軍の記念碑の一部として制作されたもので、全部で4体あります。残りの3体は、道立旭川美術館の《雄弁》、道立函館美術館の《自由》、道立帯広美術館の《勝利》です。日程に余裕があれば、ドライブがてら道内美術館巡りをして、ブールデルの残りの3体にも会いに行ってみてください。
そのほかにも敷地内前庭などに彫刻作品が多数ありますので、ぜひ探してみてください。
編集部
北海道でのブールデル作品コンプリートを目指すのも面白そうですね。そういったテーマのあるデートは次の約束に繋げやすいですし、達成感を一緒に味わえるのも良いですね。前庭の彫刻作品ですが、私もさきほど風で動く彫刻を見かけて、思わずじっと眺めてしまいました。なんとなく癒やされる気がしますね。
圧巻の日本画：北海道の四季を描いた横幅29メートルの大作
編集部
矢野さんが特に好きな展示やコレクションは何ですか？
スタッフ：矢野さん
岩橋英遠の日本画作品「道産子追憶之巻」です。作品の横幅が29ｍもあります！作品を目で追っていくと、北海道の美しい春夏秋冬を一度に鑑賞できます。
四季を題材にした作品ですが、冬の場面が長いのは北海道らしさを表現しています。特に秋の場面では、数えきれないほどたくさんのトンボが画面を飛び交う様子が圧巻です！この作品は概ね1～2年に1度、展示室Ａに登場しますので、ぜひ見逃さないようにしてください。
編集部
「道産子追憶之巻」を79歳で完成させた岩橋英遠さんは、4年後にさらに赤トンボを描き足したそうですね。それだけ強い思い入れのある絵をカップルで見たら、忘れられないデートになりそうです。「あの長い絵を見た美術館」として、きっと思い出に残ることでしょう。
美術鑑賞の休憩に：バリスタこだわりのコーヒーと軽食カフェ
編集部
美術館の中にある、ショップやカフェについて教えてください。
スタッフ：矢野さん
館内には、ショップとカフェがあります。ショップでは、図録やポストカード、展覧会関連グッズのほか、絵画をプリントした文具や雑貨・アクセサリーなどを販売しています。美術館ならではの特別なお土産が見つかるでしょう。
▲ここでしか手に入らない展覧会グッズを販売しているショップ
カフェKINBI nicojicaでは、バリスタが丁寧に淹れる香り豊かなコーヒーと軽食を楽しめます。私のおすすめは、口どけなめらかなティラミスです。
▲KINBI nicojicaのティラミスは絶品
編集部
館内におしゃれなカフェがあるのは、デートにぴったりですね。他に、館内でカップルがゆっくり過ごせるおすすめの場所はありますか？
スタッフ：矢野さん
展覧会を観た後は、2階のガラス張りロビーのソファでお休みください。カフェのドリンクをテイクアウトして楽しむこともできます。2階ロビーの窓からは、四季折々の美しい風景を楽しめます。
▲季節ごとの風景が楽しめるロビー
また、ユニークな場所として、地層の断面のような大理石の壁があります。この大理石をバックに写真を撮れば、素敵な思い出になるでしょう。実は、お客様から化石を見つけたとの報告もあるんです。職員はまだ見つけられていませんが、皆さんもぜひ探してみてください。
▲大理石の壁で化石を発見できたらラッキーですね
さらに、前庭は紅葉の穴場スポットです。運が良ければ、愛らしいエゾリスに出会えるかもしれません。
編集部
都会の中にいながら、美術鑑賞だけではなく、自然にも触れ合えるなんて贅沢な場所ですね。特別なひとときが過ごせそうです。
北海道立近代美術館スタッフからカップルへのおすすめポイント
編集部
北海道立近代美術館へ訪れようと考えているカップルへのメッセージをお願いします。
スタッフ：矢野さん
北海道立近代美術館では、国内外の多彩な美術作品に触れて、心豊かな時間を過ごせます。作品の感想を共有したり、感動を分かち合ったりすることで、お互いの理解を深め、カップルの絆をさらに強めるきっかけになればと思います。美術館での体験が、2人のより良い関係を育む一助となれば嬉しいです。
編集部
本日はありがとうございました。
利用者の声：北海道立近代美術館の口コミと評価
編集部でGoogle、ポータルサイト、SNSで実際の利用者の口コミを調査しました。多くの方が北海道立近代美術館の魅力について語っています。
- ソファがあちこちにあるので、休みながらゆっくりと作品を鑑賞できてよかった。
- おしゃれなカフェではキッシュとコーヒーがとても美味しかった。
- 企画展目当てに行きましたが、常設展でじっくりと作品に向き合えて満足でした。
- 2階のラウンジの居心地が最高です。
館内の居心地の良さについての声が多く寄せられていました。また、企画展のみならず常設展が充実しているという評価も目立ちました。北海道立近代美術館でのデートは、くつろぎのひと時と美術の素晴らしさを同時に味わえる素敵な体験になりそうです。ぜひ訪れてみてください。
北海道立近代美術館へのアクセスと利用案内
| 住所 | 〒060-0001 北海道札幌市中央区北1条西17丁目 |
|---|---|
| アクセス | 【地下鉄】東西線西18丁目駅から徒歩約5分 【バス】札幌駅バスターミナルよりJRバス、中央バスにて手稲、小樽方面行き。「道立近代美術館」下車。徒歩約1分 |
| 開館時間 | 9:30〜17:00（入場は16:30まで） |
| 休館日 | 月曜日（月曜日が祝日または振替休日の場合は開館し、翌火曜日が休館） 年末年始（12月29日〜1月3日） 展示替期間等 ※休館日は変更になる可能性があります。最新情報はスケジュールカレンダーをご確認ください。 |
| 駐車場 | 近隣の民間駐車場：ビッグシャイン88北1条駐車場（札幌市中央区北1条西15丁目） 美術館利用者は最初の20分無料。以後20分ごとに130円 |
| 電話番号 | 011-644-6881 |
| 観覧料 | 近美コレクション： 一般 510円（団体420円） 高校生・大学生 250円（団体170円） ※団体料金は10名以上 ※特別展は別途料金で、展覧会により異なります。 |
| 公式サイト | https://artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp /knb/ |
※最新の情報は公式ホームページでご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です。
美術館周辺で楽しむ！おすすめデートスポット3選
北海道立近代美術館の滞在時間は約3時間です。美術館見学の後に楽しめる、周辺のおすすめデートスポットをご紹介します。
周辺のおすすめデートスポット
美術館内の隠れ家カフェ「KINBI nicojica」でこだわりのコーヒーを
「カフェKINBI nicojica」は、北海道立近代美術館の2階にあります。ランチにおすすめなのは、キッシュセットやスパイスカレーやサンドイッチです。季節ごとのメニューもありますので、ぜひ、味わってみてください。
焼き菓子や、バリスタが丁寧に淹れる、オリジナルブレンドコーヒーなどのドリンクも充実していますので、美術鑑賞の合間に一休みするのもいいですね。
公式サイト：https://artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp/knb/guide/shop_cafe
自然豊かな「円山公園」：大木に囲まれた遊歩道でリフレッシュ
円山公園は、北海道立近代美術館から地下鉄1駅と徒歩で約20分の場所にあります。天気が良ければ、円山界隈を散策しながら歩いていくのもおすすめです。
かつて樹木の試験場だった円山公園には、カツラ、カラマツ、スギなどの大木が生い茂っています。これらの木々の下を通る遊歩道を散策できます。運が良ければ、エゾリスやキツツキ、フクロウなどの可愛らしい野生動物に出会えるかもしれません。
公園内を歩いていくと北海道神宮の敷地に入るので、参拝することもできます。さらに、少し足を延ばして円山動物園を訪れるのもおすすめです。特に、頭上の水槽内を生き生きと泳ぐホッキョクグマの姿は圧巻です。
公式サイト：https://maruyamapark.jp/
札幌の夜景を一望：「JRタワー展望室タワー・スリーエイト」でロマンチックな時間を
JRタワー展望室タワー・スリーエイトは、札幌駅に直結した高層ビルJRタワーの38階、地上160mに位置する展望室です。北海道立近代美術館から徒歩と地下鉄を使って約20分でアクセスできます。ここからは、札幌の街並みを360度見渡すことができる絶景スポットです。
札幌は、長崎・北九州とともに「日本新三大夜景都市」に選ばれています。そのため、夜に訪れるのがおすすめです。展望室内にはカフェも併設されており、窓際の席に座って、美しい夜景を眺めながらドリンクを楽しむことができます。カップルでのデートにぴったりの、ロマンチックな雰囲気を味わえる場所です。
公式サイト：https://www.jr-tower.com/t38
まとめ：芸術と感動を共有する北海道立近代美術館デートの魅力
今回は、北海道立近代美術館とその近隣の公園、動物園、夜景スポットを巡るデートプランを紹介しました。
北海道立近代美術館は、北海道ゆかりの美術品を中心に、国内外の作品を展示している美術館です。ゆったりとした雰囲気の中で美術鑑賞を楽しめるのが大きな魅力です。
カップルで本物の美術品から受けた感動を語り合うことで、お互いの感性や価値観を深く理解し合えるでしょう。また、美術館周辺には、カップルで巡るのにぴったりのデートスポットがたくさんありますので、ぜひ一緒に訪れることをおすすめします。
このように、芸術作品を通じて感動を分かち合うことは、2人の絆をより一層深める素晴らしい機会となるはずです。ぜひ次回のデートの参考にしてみてください。
