熊本・つなぎ美術館で現代アートを堪能!モノレールと町歩きを楽しむカップルデート

熊本県津奈木町にある「つなぎ美術館」をメインにしたデートプランを紹介します。

つなぎ美術館は、2001年4月に開館した津奈木町立の美術館です。美術館へはモノレールでアクセスすることもでき、緑豊かな環境で心を落ち着けながらアートを鑑賞できます。

また、つなぎ美術館のある津奈木町は、町全体でアートに取り組んでいます。町のあちこちに設置された作品を巡る、アート散策デートも楽しめます。

今回は政策企画課主事の濱田さんに詳しくお話を伺いました。

つなぎ美術館の魅力と見どころ:町ぐるみのアートプロジェクト

つなぎ美術館に向かうモノレール
▲美術館までは可愛いモノレールに乗って向かう。きれいな景色もお見逃しなく

つなぎ美術館は、水俣病からの地域再生と魅力ある文化的空間の創造を目的に1984年に始まった「緑と彫刻のある町づくり」の理念を継承する美術館です。1984年から続く取り組みの成果として、現在では地域の新たなシンボルとなっています。

美術を中心とした文化芸術活動により、あらゆる人々に多面的・多角的な思考を促し、ともにより良い未来を拓く機会を生み出す美術館を目指しているそうです。具体的には、地域の歴史を踏まえつつ、現代アートを通じて来館者の感性を刺激し、新たな価値観の創造を促進しています。

それでは、つなぎ美術館の展示内容について詳しく聞いていきましょう。

約450点の所蔵品:熊本ゆかりの作家作品と屋外の常設作品

編集部

つなぎ美術館は、どんなものをメインに展示していますか?

濱田さん

つなぎ美術館では、次のような作品約450点を所蔵しています。

  • 第2次海老原美術研究所の所長を務めた境野一之をはじめとする熊本県ゆかりの作家による作品
  • タイ山岳民族の衣装
  • 様々なアートプロジェクトやレジデンスプログラムから生まれた作品

屋外の常設作品には、世界的に評価を受けている作家の作品もあり、必見です。例えば:

  • 現代美術家・柳幸典の大型作品《入魂の宿》や《石霊の森》
  • 現代アーティスト・西野達の作品《達仏》

柳幸典による《入魂の宿》
▲柳幸典による《入魂の宿》。廃校のプールを利用しており、石牟礼道子の詩の世界を感じられる

また、津奈木町は1984年から「緑と彫刻のある町づくり」に取り組んでいます。町内には佐藤忠良などによる16点の彫刻作品が展示されています。町全体を美術館に見立て、様々なアートプロジェクトを実施してきたため、屋外でもいくつもの作品を楽しむことができます。

編集部

なかでも、濱田さんが特に好きな展示を教えてください。

濱田さん

私のお気に入りは、シーズンごとに開催される企画展です。小さい美術館ながらもさまざまなジャンルの企画展を開催していて、毎年、新しいアートとの出会いを楽しむことができます

また、毎年秋に開催される五十嵐靖晃《海渡り》もおすすめです。これは、沖合に浮かぶ島と陸とを参加者と共に赤い糸で結ぶ作品で、どなたでも参加できるのが魅力です。

津奈木町全体に広がるアート:町中が美術館

西野達の作品《達仏》

編集部

濱田さんが思う、つなぎ美術館の魅力や見どころを教えてください。

濱田さん

津奈木町は、美術館内にとどまらず、町全体を美術館に見立てたアート活動に取り組んでいます。津奈木町でしか見ることのできない作品ばかりですので、ぜひお越しいただきたいです。

例えば、画家の淺井裕介が参加者と共に道路に白線素材を用いて描いた《つなぎの根っこ》という作品があります。これを巡ると、町のおすすめスポットへと案内してくれる仕組みになっています。

編集部

訪れる季節によって違った楽しみもありますか?

濱田さん

自然豊かな津奈木町では、春夏秋冬、それぞれ違う風景を楽しむことができます。特に春の桜や秋の紅葉は、町全体を彩ります

また、海と山の幸に恵まれた津奈木町では、食の楽しみも豊富です。太刀魚やハモなどの海産物、デコポンやスイートスプリングといった柑橘類を味わえます。さらに、日本最南端の天然醸造の酒蔵があり、四季を通して様々な味覚を楽しめます。

カップルで楽しむつなぎ美術館:デートプランと楽しみ方

柳幸典の《石霊の森》

ここからは、つなぎ美術館でのデートを楽しむポイントについて詳しく伺っていきます。カップルの皆さんに、美術館デートをより楽しんでいただくためのヒントをお届けします。

アートをより深く楽しむ:トークイベントとワークショップ

編集部

つなぎ美術館では、イベントやワークショップを実施していますか?

濱田さん

はい、展覧会ごとにトークイベントやワークショップが開催されています。

アーティスト本人によるトークを聞くことで、作品の見え方が大きく変わることがあります。お出かけの際は事前に展覧会情報をご確認いただくことをおすすめします。

公式:つなぎ美術館「イベントカレンダー」

また、作品の世界観をより深く体感していただくため、日本画の制作体験や、不知火海を表現した作品に関連してSUP(スタンドアップパドルボード)で実際に海に出る体験なども行っています。これらのユニークな体験を通じて、アートをより身近に感じていただけると思います。

美術館での休憩タイム:カフェと限定お土産

編集部

館内にショップやカフェ・レストランはありますか?

濱田さん

館内には小さな喫茶室があります。そこでお茶を楽しみながら、展示作品について語り合ったり、各種パンフレットを読んだりすることができます。

また、つなぎ美術館オリジナルのミュージアムグッズも豊富に取り揃えていますので、ぜひショップにもお立ち寄りください。記念になる素敵なお土産が見つかると思います。

つなぎ美術館周辺のデートスポット

編集部

つなぎ美術館にデートで訪れる場合、周辺のおすすめのデートスポットや周り方はありますか?

濱田さん

まずは、つなぎ美術館のユニークな展覧会を鑑賞することをおすすめします。

次に、美術館併設のモノレールに乗って町のシンボルである岩山「重盤岩」へと登ります。そこからは、不知火海へと広がる津奈木の町並みを一望できます。重盤岩のある舞鶴城公園は、かつての城跡を整備したもので、四季折々の花々を楽しむことができます。

桜が咲く舞鶴城公園
▲「重盤岩」がある舞鶴城公園の春の様子。桜が見事に咲き誇る

その後は、観光マップを片手に町中に常設されているアート作品を巡るのがおすすめです。自然とアートが調和した町の魅力を存分に味わっていただけます

また、町内の飲食店では太刀魚やハモを使った海鮮料理を楽しめます。地元産のデコポンや甘夏などのフルーツを使ったお菓子を買って、アート散策のお供にするのも良いでしょう。

参考:重盤岩(熊本県公式観光サイト)
参考:つなぎ美術館「屋外でアートを楽しむ」
参考:津奈木町観光サイト

つなぎ美術館からのメッセージ

つなぎ美術館の外観

編集部

デートでの来館を検討しているカップルやご夫婦へメッセージをお願いします。

濱田さん

津奈木町は小さな町ですが、豊かな自然とアート、そして地元の美味しい食をすべて堪能できる場所です。カップルやご夫婦の皆さまには、この特別な環境でゆっくりと時間を過ごし、お二人の絆を深めていただければと思います。ぜひお越しください。

編集部

つなぎ美術館、そして津奈木町でのデートは、美しい自然風景やまちの景観と見事に調和したアートに触れる貴重な機会となりそうです。カップルの皆さまにとって、思い出に残る素敵な体験になることでしょう。

今日は貴重なお話を聞かせてくださり、ありがとうございました。

つなぎ美術館の口コミ

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つなぎ美術館がある津奈木町のアートへの取り組みを初めて知りました。隠れた芸術の町という印象を受けました
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モノレールに乗って美術館へ向かう体験が新鮮でした。車窓から見える景色も美しく、訪れる際は絶対に乗ることをおすすめします
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町全体でアートに取り組む姿勢が印象的でした。美術館の展示も個性的で、充実した時間を過ごすことができました

つなぎ美術館を訪れた人たちからは、津奈木町のアートへの取り組みに感銘を受けたという声が多く聞かれました。

また、ユニークな展示内容はもちろん、美術館周辺の環境の良さやモノレールから眺める海と山の景色を絶賛する意見も多数ありました。総じて、来訪者の満足度が非常に高い美術館であると言えそうです。

つなぎ美術館の観覧料情報

観覧料 展覧会ごとに料金が異なります
※津奈木町に住んでいる方、または津奈木町の学校に通う小・中学生は無料で入場できます

つなぎ美術館の基本情報(アクセス・開館時間)

住所 〒869-5603
熊本県葦北郡津奈木町岩城494
連絡先 0966-61-2222
アクセス ・肥薩おれんじ鉄道「津奈木」駅から徒歩10分
・南九州西廻り自動車道「津奈木」I.C.から車で3分
・JR九州新幹線「新水俣」駅から車で10分
営業時間・休館日 10:00~17:00(入館は16:30まで)
【休館日】
毎週水曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
駐車場 あり(13台・専用駐車場)
※イベント開催日は近隣の無料駐車場も利用可能
公式URL https://www.tsunagi-art.jp/

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