佐賀県鹿島市へ移住しよう!暮らしの魅力や仕事・住宅・支援制度を解説
この記事では、地方への移住を考えている人に向けて「佐賀県鹿島市(かしまし)」をご紹介します。
鹿島市は、有明海や多良岳山系に囲まれており、新鮮な海産物・農産物がリーズナブルに手に入ります。有名な酒蔵もあり、市内の5つの酒蔵が連携したイベントは大きな注目を集めています。
生活に便利な市街地にも緑があふれ、屋内外の遊び場も充実するなか、待機児童はゼロと、子育て世帯にとって暮らしやすい環境が整っているエリアです。
今回は鹿島市役所で移住を担当する企画財政課のお二人にインタビューを行い、まちの魅力や実際の暮らしの様子、移住に役立つ支援制度などについて伺いました。
鹿島市の特徴3つ
鹿島市の暮らしの特徴としては、大きく次の3点が挙げられます。
- 山や干潟に囲まれた豊かな自然
- 有明海・多良岳山系に育まれた海山の幸
- 保存地区の美しい街並み。世界一位を含む5つの酒蔵あり
それではさっそく、各特徴について詳しく見ていきましょう。
山や干潟に囲まれた豊かな自然
鹿島市は佐賀県の西南部に位置しており、有明海や多良岳山系などの自然に恵まれています。
街中にも緑が多いので、リラックスした雰囲気の中で生活できるでしょう。
▲まち全体に豊かな自然が広がっている
また、珍しい干潟は1日に2回現れ、特有の景観と生態系を生み出します。干満差は国内最大の約6メートルで、大潮のときには約188平方キロメートルの干潟が出現します。
▲干潟で行われる大型イベント「ガタリンピック」の様子
こうしたなか、「道の駅鹿島」では春から秋にかけて、泥んこになって遊べる干潟体験コースも提供しています。
参考:道の駅鹿島(干潟体験)
山と海のある自然の美しさに見惚れて移住する方もいらっしゃいます。
有明海・多良岳山系に育まれた海山の幸
鹿島市では、多良岳山系からの水を生かした農産物や、有明海から水揚げされた海産物も魅力です。
地域のスーパーや道の駅には、四季折々の海の幸・山の幸が豊富に並び、手軽な価格で手に入れることができます。
▲多良岳山系から湧き出す豊かな水が農産物を育む
例えば道の駅鹿島の「千菜市(せんじゃいち)」では、朝に仕入れた新鮮な海産物を販売しています。特に冬は牡蠣(かき)が人気で、隣接する「ガタッコハウス」では牡蠣焼きをすることもできます。
▲道の駅鹿島にあるガタッコハウスでは、牡蠣焼きやBBQを楽しめる
また、特産品の一つである「七浦みかん」は、多良岳山系の日当たりの良い斜面で潮風を受けて育ち、ジューシーな甘みが特徴です。一般的にはあまり流通していない貴重な逸品です。
公式:道の駅鹿島
保存地区の美しい街並み。世界一位を含む5つの酒蔵あり
鹿島市には5つの酒蔵があり、白壁が印象的な伝統的建造物群保存地区にある「酒蔵通り」は観光名所にもなっています。
なかには、2011年のIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)のSAKE部門で最高賞を受賞した「鍋島」を醸造する富久千代酒造など、非常に高く評価されている蔵もあります。
▲市内の5つの酒蔵が、それぞれ特徴のある日本酒を醸造している
こうしたなか、年に一度「鹿島酒蔵ツーリズム®」というイベントが開催されています。合同蔵開きや限定の「5蔵セット」を求めて、例年、2日間で約10万人が訪れます。
なお、令和6年は3月23日(土)、24日(日)に開催される予定です。詳細については、公式サイトをご確認ください。
公式:鹿島酒蔵ツーリズム
また、酒蔵通りの最寄り駅である肥前浜駅には日本酒バーも併設されているなど、イベント期間以外でも地酒に親しめるエリアです。
▲肥前浜駅にある日本酒バーでは、市内や県内の日本酒を中心にラインナップ
鹿島市の暮らしに関する情報
それでは次に、鹿島市の暮らしに関するデータについて見てみましょう。
気候 | 1月:平均気温5.0℃ 8月:平均気温27.6℃ ※参考:気象庁(白石) |
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人口 | 27,593人 (2023年12月31日現在) |
病院 | 病院:4、診療所:16、歯科:14 |
学校 | 小学校:7、中学校:2、高校:1 |
交通 | 【鉄道】 JR九州長崎本線:肥前鹿島駅、肥前浜駅、肥前七浦駅、肥前飯田駅 【バス】 ・祐徳バス ・市内循環バス |
交通 | 【鉄道】 「JR博多駅」から「JR肥前鹿島駅」まで約55分(特急利用) 【車】 長崎自動車道「武雄・北方IC」または「嬉野IC」から約25分 |
近隣都市 | 嬉野市、白石町、太良町、長崎県大村市 |
鹿島市には、スーパーやドラッグストア、総合病院など生活に必要な施設がそろっており、小児科や産婦人科もあります。
なお、基本的に佐賀県自体が車社会であり、1世帯あたり3台ほどの車を所有している場合が多いと言います。
一方で鹿島市では公共交通網が行き届いており、もし車が利用できなくても生活することは可能です。また福岡市内までは、特急電車を利用すれば約1時間でアクセスできます。
エリアによって人付き合いの雰囲気は異なります。もし何か不安な点があれば、気軽にご相談ください。
▲豪華な造りの祐徳稲荷神社は、日本三大稲荷の一つに数えられている
子育て:待機児童ゼロ。子どもの遊び場も充実
鹿島市は、伝統的に寺院が運営している保育園が多いという、少し珍しいエリアです。
待機児童はゼロが続いており、各小学校に放課後児童クラブも設けられているので、子どもを預けて働きたい方にはぴったりの環境だと言えるでしょう。
子どもの遊び場としては、長い滑り台のある蟻尾山公園や、大型遊具のある中木庭ダム湖畔公園がよく利用されているそうです。
また、雨の日は子育て支援センターにある子育てひろば「わ・わ・わぽっと」の屋内遊具が人気です。大型遊具や絵本、お絵かきコーナーなどがあり、市外から訪れる人も少なくないと言います。
仕事:一定の求人&起業・就農の支援あり
大手求人サイトで鹿島市の正社員求人を検索したところ、約700件の求人情報が見つかりました。また、車で約30分の通勤圏(25キロ圏内)まで広げると、約9,000件の求人情報がありました(2024年1月時点)。
※参考:求人情報の一例(鹿島市のみ)
※参考:求人情報の一例(鹿島市から25キロ圏内)
市内では、酒造関連の求人情報も目立ちました。ある程度の選択肢があると言えるでしょう。
また、起業を考えている場合は鹿島商工会議所の中にある「かしまビジネスサポートセンター(かしまbiz)」を利用して、アドバイスなどを受けることができます。
公式:鹿島商工会議所(かしまbiz)
さらに、新規就農を志す方に向けては「農業次世代人材投資資金」や、最先端の技術・経営について2年間無料で学べる「トレーニングファーム」が用意されています。
詳しくは、下記の移住公式サイトをご確認ください。
公式:鹿島市(移住支援)
住宅:豊富な賃貸物件!定住促進住宅や空き家バンク補助金も
大手住宅情報サイトで鹿島市の賃貸物件を探したところ、約200件が見つかりました(2024年1月時点)。新しいアパートも多く、希望に沿った物件を探しやすいと言えるでしょう。
※参考:物件情報の一例
また、鹿島市が運営する空き家バンクには25件が登録されていました(2024年1月時点)。改修費の2分の1、最大50万円の助成を受けられる「空き家活用事業助成金」も用意されています。
公式:鹿島市(空き家バンク)
さらに、鹿島市では定住促進住宅を運営しており、3DKのアパートを月30,000円程度で貸し出しています。興味のある方はチェックしてみてください。
鹿島市へ移住した人の体験談・口コミ
それでは次に、実際に鹿島市へ移住した人の体験談を見てみましょう。
- 自然が豊富な環境で、のびのびと子育てができるところに魅力を感じました。
- 小学校と地域の方々との関係が良く、子育て環境も整っていると思います。
- 歴史・観光や食などを楽しんでいます。特に佐賀の地酒がお気に入りです。
- 移住後は心に余裕ができて、自然体で過ごせるようになりました。
移住者の声では、自然や歴史が豊かな鹿島市を満喫しながら、のびのびと子育てができているというコメントが印象的でした。
地域の人との交流や海の幸・山の幸など、さまざまな点で充実した生活を送っているようです。
鹿島市へ移住するための具体的な行動
それでは最後に、鹿島市への移住を本格的に検討するうえで活用したい、各種制度についてご紹介します。
人気の保存地区に茅葺町家の移住体験施設
鹿島市では、国の重要伝統的建造物群保存地区である「肥前浜宿」への移住希望者が増加したことから、伝統的なスタイルの茅葺(かやぶき)町家を移住体験施設として開放しています。
1泊1,500円というリーズナブルな価格で、地域の歴史や文化にふれながら生活することができます。
▲伝統的な和の空間には、ゆったりとした空気が流れる
Wi-Fiを含めて生活に必要な基本設備・備品の大半が整っており、2週間以上1カ月以内で利用することができるので、ワーケーションにもおすすめです。
公式:鹿島市(鹿島市移住体験施設 旧筒井家住宅)
▲トイレやエアコン、Wi-Fiなどは新しく使いやすい
県から最大15万円の「お試しテレワーク移住補助金」
佐賀県は、県内へのテレワーク移住を検討している人を対象に「佐賀県お試しテレワーク移住補助金」を設けています。
これは、15日以上3か月以内の滞在に関する交通費や宿泊費、コワーキングスペース利用料といった費用の4分の3以内、最大で15万円を補助する制度です。
詳細な条件については、下記の佐賀県移住公式サイト「サガスマイル」をご確認ください。
公式:サガスマイル(佐賀県お試しテレワーク移住補助金)
東京23区に加えて広く県外からの移住者に独自の支援金
鹿島市は佐賀県と共同して、独自の移住支援金を設けています。
東京23区に在住または通勤していた人に加えて、佐賀県外に在住していた人も対象になっていることが大きな特徴です。
一定の要件を満たして鹿島市で就職・起業などをした場合に、単身世帯なら60万円、2人以上の世帯なら100万円の交付を受けられる可能性があります。
詳細については、下記の公式サイトをご覧ください。
【東京23区に在住または通勤していた方】
公式:鹿島市(鹿島市地方創生移住支援事業補助金)
【佐賀県外に在住していた方】
公式:鹿島市(鹿島市さが暮らしスタート支援事業補助金)
鹿島市への移住に関するお問い合わせ
公式:鹿島市(移住相談問い合わせフォーム)
日程調整のうえ、オンライン相談も可能です。平日の夕方や土日でも、対応できる場合があります。
担当課 | 鹿島市役所 企画財政課 企画係 |
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住所 | 〒849-1312 佐賀県鹿島市大字納富分2643番地1 |
電話番号 | 0954-63-2101 |
公式サイト | https://www.city.saga-kashima.lg.jp/ |