【新庄村への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報
この記事では、地方への移住を検討中の方に向けて、岡山県真庭郡(まにわぐん)にある新庄村(しんじょうそん)を紹介します。
岡山県の上部、鳥取県側に位置する新庄村は、美しい森林や川、山などが広がる地域です。春には桜が満開に咲き、村内をやさしく彩ります。
そんな新庄村は四季折々の地域行事も多く、住民同士のつながりを大切にしています。移住から定住までのフォローも手厚いので、移住に不安がある方にもおすすめできる村です。
今回は新庄村役場の稲田さんから伺ったお話に基づき、新庄村の特徴や魅力をたっぷりとお伝えします。
新庄村での暮らし:2つの特徴
新庄村では特に、20代〜30代の働き盛りの移住者を歓迎しているそうです。そんな新庄村には主に、以下のような特徴があります。
- 温かい人が多く、移住者を歓迎する雰囲気
- 村独自の子育て支援も実施
これらの特徴を、取材内容を取り入れながら詳しく解説します。
特徴1:人の温かさに自信あり!移住者をやさしく迎えてくれる
新庄村の大きな魅力は、人とのつながりを大切にする風土です。
敷地が広いので住宅同士の距離はしっかりと確保されている一方、住民には「困っている人がいたら助けよう」という雰囲気が根付いているそう。
移住者を温かく迎えてくれる雰囲気なので、コミュニティを大切にしたい方にも向いていると思います。
特徴2:オムツのサブスクなど、村独自の子育て支援を実施
新庄村には国の児童手当などの他に、独自の子育て支援があります。
中でも特徴的なのは、2歳までの子どもがいる住民を対象にした「すくすくおむつサポート」です。おむつ代のサポートの他、一定額を支払うと定期的におむつが支給されるサブスクリプションも実施しています。
参考:津山朝日新聞
おむつを買いに行く手間が省ける上に、価格が一定なので家計を管理しやすいのもメリットです。その他にも新庄村には、就学前の親子育児サークルや病児保育・病後保育など、さまざまな子育て支援があります。
定住促進サイトで詳しく紹介されているので、ぜひチェックしてみてください。
他の自治体さんの取り組みも参考に、新庄村独自の支援を考えています。2024年度からは、子どもの居場所を提供するようなサポートを開始する予定です。移住後に結婚・育児をしやすい環境を整えるべく、今後さらに子育て支援に力を入れていく予定です。
新庄村の暮らしに関する情報
続いて、実際に生活する上で知っておくと役立つ情報をお伝えします。まずは、下の表をご覧ください。
気候 | 8月平均気温:24.5℃ 1月平均気温:1.1℃ 参考:気象庁 (新見地点) |
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人口 | 人口:約830人 世帯:約385戸 ※2023年10月末日時点 |
病院 | 診療所:1か所 歯科:1か所 |
学校 | 保育所:1か所 小学校:1校 中学校:1校 |
主な地域行事 | ・がいせん桜まつり(4月第3週) ・毛無山山まつり(6月上旬) ・花火大会と盆踊り大会(8月14日) ・FORESTRAIL(9月後半〜10月前半) ・秋季大祭(10月第2週) ・ひめのもち祭り(12月第1週) ・新春ジョギング大会(1月2日) |
交通・アクセス | 【空港】 ・岡山空港:車で約90分 ・米子空港:車で約80分 【電車】 ・JR姫新線「中国勝山駅」:バスで約40分 ・JR伯備線「根雨駅」:車で約20分 【バス】 ・新庄村コミュニティバス ・真庭市コミュニティバス 【車】 〈中国自動車道〉 ・落合IC 〈米子自動車道〉 ・蒜山IC ・湯原IC ・久世IC |
近隣都市 | ・津山市 ・新見市 |
新庄村は山・川などの自然に恵まれた地域で、四季折々の地域行事も充実しています。4月に開催される「がいせん桜まつり」は、お花見にもピッタリなイベントです。
▲天気のいい日には、桜と青空のコントラストが楽しめる「がいせん桜通り」
秋になるとがいせん桜通りの木々が紅葉し、春とは違った雰囲気を演出します。
▲紅葉した木々をバックに、写真を撮影するのも楽しそう
がいせん桜通りの近くには、「新庄宿 須貝邸(すがいてい)」があります。
▲里山の絶景を楽しめる「須貝邸」は、2組限定のプライベート空間も魅力
旬の食材を使った料理が味わえる上に宿泊も可能なので、移住の下見を兼ねて利用してみてはいかがでしょうか。
公式:新庄宿 須貝邸
6月上旬になると、村のシンボルといえる「毛無山(けなしやま)」を舞台にした「山まつり」も実施されます。
▲標高1,219メートルの「毛無山」
9月後半に始まる「FORESTRAIL(フォレストレイル)」は、西日本を代表するトレイルランレースです。新庄村と蒜山(ひるぜん)にまたがるブナの森が舞台なので、走りながら森林浴ができます。
▲マイナスイオンを感じて心身ともにリフレッシュ
その他、迫力のある風景が特徴的な「五段滝(ごだんたき)」など、観光スポットも豊富です。
▲紅葉シーズンの「五段滝」は情緒あふれる雰囲気
村内には真庭市のコミュニティバスが運行しているものの、便数は1日に4本程度です。スーパーはありませんが商店はあるので、野菜・魚・肉などの買い出しは村内で完結します。
スーパーを利用する場合は、週末などの休日にレジャーを兼ねて、近隣の市町村や鳥取県の米子市などに買い出しに行くケースが多いそう。快適に生活をするためには、自家用車は必須といえるでしょう。
一方で新庄村役場の近くには、医師が常駐する診療所もあります。軽い風邪などであれば遠出をする必要はなく、村内での対応が可能です。
仕事:リモートワークを取り入れた働き方が可能
新庄村の仕事は農業・林業が多い一方で、リモートワークで働く方も少なくありません。村全体には光回線がつながっており、ネット環境も整っています。
大手求人情報サイトで、新庄村から車で30分ほどで通える地域の正社員求人を調べてみたところ、約2,000件がヒットしました。
参考:求人情報の一例
販売スタッフや観光ガイド、受付など、職種も豊富です。その他、エンジニアや事務といったリモートワークに対応している仕事もたくさん見つかりました。
住まい:空き家バンクなど、物件購入が主流
大手住宅情報サイトをチェックしてみましたが、現時点で新庄村にアパート・マンションなどの賃貸物件の空きはありませんでした。
一方で空き家バンクは何件か公開されており、戸建の場合、6部屋にお風呂・トイレが付いて90万円ほどの価格です。
都市部よりは戸建の価格も低めなので、戸建を購入する移住者もたくさんいるそう。その他に、新庄村が運営する公営住宅もありますが、利用には条件があります。まずは新庄村役場に問い合わせてみてくださいね。
相談窓口では、空き家バンクを含めた住宅の紹介も可能です。
教育:小中一貫は当たり前。村の風土を生かした体験学習も充実
新庄村では、小学校・中学校の9年間を見越した独自の教育プログラムがあります。もちろんICT教育も取り入れており、児童・生徒全員にタブレットが支給されています。
大きな特徴は、民間企業や地域住民と連携し、以下のような新庄村独自の問題解決学習を実施していることです。
- デザインシンキング
- ふるさと新庄学
問題解決学習では、ある課題に対して子どもたちが知恵を出し合って解決策を見出します。住民に話を聞き、調べたことをポスターなどにまとめたり、現場に出向いて実態を調査したりと、社会に出てからも役立つ学習ばかりです。
企業と連携して行っている「デザインシンキング」は、週に1回のペースで東京都内から講師を呼び、デザイン作成に欠かせない思考をレクチャーしてもらうそう。論理的な思考を学べるだけでなく、ICTを活用する力も養います。
ふるさと新庄学は生活科・社会科・総合的な学習などのカリキュラムに含まれており、公立学校に通う子どもたちはもれなく体験できるのがポイント。
多少の違いはありますが、田植えやきのこ狩り、大人も参加しての文化祭など、新庄村の風土を生かしたユニークな内容です。
▲広い田んぼを舞台に、子どもたちがのびのびと農業体験できる
学習を通して子どもたちと住民の距離が縮まり、「新庄村の子どもをみんなで見守ろう」という防犯意識にもつながっています。
新庄村は豪雪地帯で、事故防止の観点から子どもだけの川遊びなどを控えるよう呼びかけている状況です。子どもが遊ぶ環境が多いとはいえないため、学校のカリキュラムに自然と触れ合える体験学習を組み込んでいます。
移住した人の体験談・感想
ここからは、実際に新庄村へ移住した方々から寄せられた感想をまとめて紹介します。移住者の声を参考に、暮らしをイメージしてみましょう。
- 子どもを連れて散歩していたら、住民が気さくに声をかけてくれる
- 自然環境に恵まれていて、水道水をそのまま飲めるのがうれしい
- お隣さんの家まで距離があるので、音を気にせずに生活できる
移住者の感想からも、プライベートを確保しながらも、家族のような付き合いができる生活がうかがえます。
新庄村への移住に向けた3ステップ
新庄村への移住をスタートするまでには、主に3つのステップがあります。ステップごとの詳細を確認し、準備に役立てましょう。
ステップ1:新庄村役場へ相談する
まずは新庄村役場へ連絡し、移住への思いを伝えることが大切です。担当者が移住の悩み・不安などをヒアリングしながら、移住体験の方法を提案してくれるそうです。
新庄村役場では第三者機関とも連携し、24時間365日体制で移住希望者の心配や悩みに対応しています。
移住相談では希望者の特性や要望をヒアリングし、理想の暮らしを実現するためのキーマンを紹介してもらえます。例えばカフェの開業を目指している人なら、実際に店を営業している先輩移住者を紹介するといった形です。
ヒアリングの際に、新庄村での暮らしが合うかも判断いたします。また、新庄村には25のエリアがあり、山間部のため雪の降り方も異なります。エリアごとの特徴を含めた暮らしに関する質問も承りますので、お気軽に新庄村役場へご連絡ください。
ステップ2:期間限定で移住を体験する
相談を経てさらに新庄村への興味が高まったら、実際に移住を体験してみましょう。移住体験の方法としては、「おためし住宅」の利用と、地域おこし協力隊への参加が挙げられます。
おためし住宅は村内の民家を改装した建物で、寝泊まりも可能。移住後の生活をプチ体験しながら、新庄村との相性を確かめられます。
「おためし住宅」の定員は現時点で全て埋まっていますが、タイミング次第でご案内できるかもしれません。
一方の地域おこし協力隊は3か月と期間が決められており、期間を終えてから移住するかを判断する形です。期間中には新庄村の住民とも関われるので、移住後も比較的スムーズに生活をスタートできるでしょう。
ステップ3:住宅・仕事を決め、移住の準備を進める
移住の決意が固まったら、いよいよ住宅・仕事などを決めて定住の準備に移ります。新庄村は移住を決意した方へのフォローも手厚く、困ったときの受け入れ体制が整っています。
人を介したサポートには自信があります。実際、地域おこし協力隊の8割が新庄村での生活を希望していらっしゃるほどです。
担当スタッフとの定例ミーティングはもちろん、空き家バンクなどの住宅の斡旋や、ビジネスプランの提案などで、新庄村への定住を目指します。
まずは新庄役場に連絡をし、移住への率直な思いを話すところからスタートしてみてはいかがでしょうか。
新庄村への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 新庄村役場 |
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住所 | 〒717-0201 岡山県真庭郡新庄村2008-1 |
電話番号 | 0867-56-2626 |
対応時間 | 8:30〜17:15 |
公式サイト | http://www.vill.shinjo.okayama.jp/index.php?id=1 |