【鳥取県】夫婦円満・安産で信仰を集める米子市の「賀茂神社天満宮」で神前結婚式!
この記事では、鳥取県米子市に鎮座する、「賀茂神社天満宮(かもじんじゃてんまんぐう)」での結婚式について解説をしています。
賀茂神社天満宮では、神前結婚式を挙げることができます。全国的にも珍しい、夫婦初めての共同作業「奉幣行事」を執り行える神社で、本格的な神前式を経験することができます。
神前結婚式を挙げようと思っている方はもちろん、どんな結婚式を挙げればよいか悩んでいる方も、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
厳かな雰囲気が漂う賀茂神社天満宮で神前式を
賀茂神社天満宮は米子駅の近くにあり、室町時代以来の歴史を紡ぐと言われ、素朴で趣のある社殿や、厳かな雰囲気漂う境内が魅力的な神社です。
夫婦円満や安産のご利益もある神社で、結婚式にはぴったりの神社といえるでしょう。
この度、賀茂神社天満宮の権禰宜である足賀さんのご厚意で、神前結婚式の流れや賀茂神社天満宮の歴史について、お話を伺うことができました。
夫婦円満や安産のご利益を期待できる
インタビュアー
賀茂神社天満宮がどのような神社か、教えてください。
権禰宜
当社の創建年代は不詳ですが、おおよそ室町時代には現在の地に鎮座していたと考えられます。米子市内の観光スポットである米子城跡の山に、「賀茂三笠山」があります。神様がお鎮まりになる神体山として、京都の上賀茂神社よりご祭神を勧請して、創建されたようです。
賀茂神社天満宮は、米子最古の神社といわれています。米子鎮守の神様として、代々の米子城主からも崇敬され、社殿の建立や修復等の寄進があり、祈願所として保護を受けて参りました。
昭和36年(1961年)に、市内にあった稲荷神社天満宮を合祀し、社名を「賀茂神社天満宮」と改めました。米子市内で、菅原道真公(天神様)をお祀りする神社は多数ありますが、現在神社名として天満宮を名乗っているのは当社のみとなっております。そのためか、特に受験シーズンになりますと、学問の神様としての御神徳を慕って、合格祈願のため多数の受験生の方のお参りを頂いております。
また、当社は「米子(よなご)」という地名が発祥した縁ある神社と言い伝えられております。戦国時代頃まで、当社の周辺は「賀茂の浦」と呼ばれていました。
その頃、老年になっても子宝に恵まれなかった野田翁次郎という人が、当社の境内にある井戸水で身を清め、ご祭神に祈願したところ、88歳で子供に恵まれたといいます。このことが稀代の霊験として評判になり、「八十八の子」にちなんで、米子という地名が誕生したということです。
以上のような由緒で、京都の上賀茂神社(賀茂別雷神社)・稲荷神社・天満宮を主祭神としてお祀りする関係上、商売繁盛・試験合格・学業成就・開運厄除・電気等の生活守護等が主なご神徳です。加えて、米子の地名発祥の伝説の話から、夫婦円満や安産の信仰も篤く、お子様の健やかな成長を祈願しての初宮詣でや、七五三の祈願でお参りになる方も大勢いらっしゃいます。
結婚式は。新たな家庭を築かれる第一歩となるのかと思います。こうした由緒から、これから夫婦となられる一組でも多くのカップルの方々に、当社での結婚式をきっかけとしてご縁を結んでいただきたいと考えております。
インタビュアー
「米子」という地名ができたエピソードは、面白いですね。安産や夫婦円満の御利益を求めて参拝される方が多いのも頷けます。そのほかにも、さまざまな御利益があるのもうれしいですね。
境内に湧き出る米子名水「宮水」が見どころ
インタビュアー
賀茂神社天満宮を訪れた場合の、見どころなどはありますか。
権禰宜
境内の“米子名水「宮水」”ですね。米子の地名発祥の所でご紹介した、境内の井戸水というのがこれに当たります。
米子と称されるまでの呼び名であった賀茂の浦という地名から、昔はこの辺りは海辺であったと考えられます。あまり目にはつきませんが、実際に、境内の一部に岩盤が剥き出しになっている場所もあります。このように岩盤が重なり合ってできた地層で、神体山として崇拝されてきた賀茂三笠山等に浸透した水が浄化され、境内地に湧き出したのではないでしょうか。
「いにしえゆ 岩間くぐりて湧く水の 千代にたやさぬ 賀茂の宮水」という古歌からも、往古より当社境内地にこの宮水が湧き出ていたことが窺われます。昔に比べますと湧き水の量は減っているようですが、上水道が普及するまでは、飲料水として町の方々にも親しまれていました。
現在でも、神社参拝の折に、お手持ちの容器に宮水を汲んで行かれる方がいらっしゃいます。宮水への信仰は、未だにずっと生き続けているといえるでしょう。
なお、米子という地名発祥の伝説に因んで、毎年八月十八日に「宮水祭」という神事を執り行っております。
インタビュアー
この辺りは海辺だったんですか!びっくりです。こちらの神社は、雄大な自然の悠久さを感じる場所でもあるのですね。
水というのは生きるために欠かせないものでもありますから、宮水への信仰が今でも続いているというのは感慨深いものがありますね。私もぜひ宮水を頂いてみたいと思います!
賀茂神社天満宮の歴史ある神前結婚式
インタビュアー
神前結婚式を行うようになった時期について教えてください。
権禰宜
昭和36年(1961年)に、大規模な遷座祭を行っています。現在の神社御社殿の外観は、概ねこの時にできあがったようです。神前結婚式が
インタビュアー
昭和の半ば頃から神前結婚式を執り行うようになったのですね。境内は清々しい空気に満ちていて、社殿の落ち着いた雰囲気が素敵です。
夫婦初めての共同作業「奉幣行事」を執り行える珍しい神社
インタビュアー
賀茂神社天満宮ならではの特色などはありますか。
権禰宜
当社の社頭における神前結婚式は、ご神前にお供え頂く御初穂料により、4通りのタイプをご用意しております。
形式 | 御初穂料 | 内容 |
---|---|---|
絆 | 35,000円 | 奉告祭・二人だけの挙式 |
和 | 50,000円 | スタンダードタイプ |
結 | 80,000円 | 奉幣行事あり |
寿 | 100,000円 | 奉幣、雅楽生演奏あり |
このうち、「結」と「寿」の種目にある「奉幣行事(ほうへいぎょうじ)」は、他の神前結婚式ではあまり見られない行事ではないかと思います。
奉幣行事は、新郎新婦お二人で一緒に、ご祭神に対し御幣(ごへい)をお供えして頂くという内容です。別に難しいものではありません。伊弉諾神(いざなぎのかみ)・伊弉冉神(いざなみのかみ)がご夫婦として初めて国を生み、多くの神々を生み出されたという故事に因み、挙式の場で、夫婦として初めて共同で作業をしていただく、という意味がございます。
こうした行事を経ることで、新たに夫婦となられるお二人の和合と、ご両家様の益々のご発展をお祈りいたします。
インタビュアー
こちらの神社では「奉幣行事」を取り入れていらっしゃるのですね。「初めての夫婦の共同作業」という意味でも、気持ちも引き締まる行事だと思います。
神社ならではの一連の結婚儀式を経験できる
インタビュアー
賀茂神社天満宮における神前結婚式の流れを教えてください。
権禰宜
- 着席 …新郎新婦は先に、次いでご両家親族
- 修祓 …お清めのお祓い(一同ご低頭願います)
- 祝詞奏上 …此の間一同ご低頭願います
- 夫婦盃の儀 …三三九度の盃
- 指輪交換の儀 …新郎・新婦指輪の交換
- 誓詞奏上 …新郎・新婦神前に誓いの言葉を奏上
- 玉串奉奠 …新郎・新婦、次いで媒酌人玉串奉奠
- 親族盃の儀 …一同起立の上乾杯
- 祝辞 …一言お祝いの言葉を申し上げます
- 退席 …順次ご退席
基本的には以上のような流れです。挙式所要時間は約30分になります。
「結」「寿」をお選びいただいた場合は「修祓」の後に「奉幣行事」が追加されます。
また、雅楽は「着席」「夫婦盃の儀」「指輪交換の儀」「玉串奉奠」「退席」の場面で演奏されます。
親族紹介をされる場合は「祝辞」の後で行われます。
インタビュアー
お清めのお祓いからはじまり、神社ならではの儀式が続きますね。静謐な雰囲気の中で挙げるお式は、きっと一生の思い出になることでしょう。
神前結婚式の申込予約は遅くとも1か月前までに
インタビュアー
神前結婚式の予約申し込みはいつ頃から可能ですか。
権禰宜
早い場合ですと、1年も前から予約される方もいらっしゃいます。実際は、大体半年から3カ月前までといった方が多いです。
時季的には、ゴールデンウィーク頃に集中することが多いように思います。ご検討の場合、早めにご連絡を頂けましたら、仮予約という形でご希望の日にちを押さえておくことも可能です。
なお、先程ご紹介した4通りのタイプの内、「寿」は雅楽の生演奏がつきます。雅楽の奏者の手配の関係上、遅くとも、必ず1か月前までには予約の確定をお願いしております。
インタビュアー
ゴールデンウィーク頃が人気なんですね。希望の日時を押さえるためにも、なるべく早めに予約の申し込みをしておいたほうがよさそうですね。
日時が決まったら参列者数の検討、現地を訪問しての打ち合わせを
インタビュアー
挙式申し込みまでの流れを教えてください。
権禰宜
ご予定の日が決まりましたら、まずご連絡下さい。祭事や祈願の予約等も入って参りますので、できる限り早めのご連絡・ご相談を頂ければと思います。日程の調整を致します。
日時が決定しましたら、新郎新婦ご両家様のそれぞれの参列者数を決めていただきます。
社頭結婚式の場合、神社の拝殿が式場になりますが、収容人数が限られております。ご両家合わせて40名以内なら問題ないですが、この人数を超えますと全員の着席が厳しいですので、そうした場合はご相談頂きたいと思います。
また、挙式1カ月前までには一度当社へ足を運んで頂きまして、実際に会場をご覧頂いてから、最終打ち合わせを行います。
神前結婚式に関する問い合わせ・予約は以下の電話またはホームページから行ってください。
電話番号 | 0859-22-5780 |
---|---|
FAX | 0859-22-5799 |
公式サイト | https://www.kamoten.org/ |
インタビュアー
親族と友人あわせて約20名ほど声をかけられると考えると、特に親しい人を集めて、アットホームな挙式が行えそうです!
いずれにせよ、挙式の時期を決めたら早めに予約しておいたほうが安心ですね。
貸衣装や着付け等の手配もお願いできる
インタビュアー
貸衣装、着付け、ヘアメイク、写真、披露宴会場などの手配はお願いできますか。
権禰宜
ご希望がございましたら、神社の方で手配を致します。着付け等はご希望があれば、神社の和室をお貸しすることが可能ですので、打ち合わせの折にでもご相談下さい。
披露宴会場については、ご指定がなければ当社でご紹介もできますが、別途ご自由に手配頂いております。そして披露宴会場の手配と並行して、衣装合わせ等の準備を進めて頂ければと思います。
インタビュアー
お仕度の手配もお任せできるのはうれしいです!お式を挙げる会場の傍でお仕度ができるので、スムーズにお式に臨めそうですね。
厳かな雰囲気や雅楽の生演奏が好評
インタビュアー
ご夫婦や参列者からの感想を教えてください。
権禰宜
「式自体が大変厳かで、すがすがしい気持ちで人生の新たな門出を迎えられた」
「雅楽の生演奏に感動した」
「自分達だけでなく、参列した親族皆の記念になった」
「新しい命を授かったら初宮詣での祈願で、またお参りしたい」
などのお慶びの声をお寄せいただいております。
インタビュアー
神前結婚式でないと味わえない、厳かな雰囲気や雅楽の生演奏などに感動される方が多いようですね。また、お式の後に神社とのご縁が続いていくのも素敵です。
厳かな雰囲気の中で、家族そろって号泣の神前結婚式も
インタビュアー
神前結婚式にまつわる、印象深いエピソードはありますか。
権禰宜
人生の新しい門出を迎えられた喜びと、神前結婚式ならではの厳かな雰囲気に感動されたからでしょうか。式の最中に、新婦さんとそのご親族の方々が揃って号泣されたことがございました。
結婚式の主人公は、勿論新しく夫婦になられるお二人であるわけです。その新たな門出を祝福し司式させていただく立場としても、皆さんにお慶びいただくことが大きな励みとなります。
この神社で結婚式をしてお祝いをしたという慶びを、夫婦となられてからもずっと人生の記念として覚えておいていただけると、ありがたいですね。
インタビュアー
感極まっての涙でしょうか。新郎新婦だけでなく、参列されている方々にとっても感慨深いお式になったことが伝わってくるエピソードですね。
結婚が決まったカップルへメッセージ
インタビュアー
結婚が決まったカップルへ、メッセージをお願いいたします。
権禰宜
当社は、米子という地名発祥ゆかりの神社です。そこから、「物事の始め」ゆえに「新しい人生のスタート」を歩み始める結婚式を挙げられるのには、最適ではないかと考えております。
JR米子駅からも比較的近く、交通の便も良いことから、年間を通して、県内外からも多くの参拝者がお見えになります。県内在住の方に限らず、「新しい人生の出発」を「事の始まり神社」の神様の大前で、御神威のまにまに「固く結ぶ」ご祈念をお考えのカップルの皆さんには、是非当社での神前結婚式についてご一考頂ければと思います。
インタビュアー
本日はお忙しい中、貴重な話を伺うことができました。ありがとうございました。
賀茂神社天満宮の基本情報
住所 | 〒683-0823 鳥取県米子市加茂町2-212 |
---|---|
電話番号 | 0859-22-5780 |
FAX | 0859-22-5799 |
公式サイト | https://www.kamoten.org/ |
よくあるQ&A
- Q:毎年、何組ほど挙式が行われますか。
-
A:社頭でされる方は年間を通して10組程です。
- Q:雨天の場合、挙式することは可能ですか。
-
A:可能です。