【錦山天満宮】明治から続く伝統の神前式|江別市で唯一の結婚式場を徹底紹介

この記事では、北海道江別市に鎮座する「錦山天満宮(にしきやまてんまんぐう)」での結婚式について紹介します。

受験シーズンには、地元を始め道内各地の学生たちが合格祈願に訪れる錦山天満宮では、神前式を挙げることができます。

錦山天満宮は、江別市で唯一結婚式を挙げることのできる場所であり、地元での挙式を希望するカップルにとって理想的な選択肢となっています。

伝統的な結婚式を希望され、郷土愛にあふれる方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。

錦山天満宮の歴史と地域に根ざした魅力

錦山天満宮について

錦山天満宮は、北海道江別市に鎮座する神社です。最寄り駅のJR野幌駅から徒歩12分の場所にあり、アクセスは良好です。地元の人々からは親しみを込めて「天神さま」とも呼ばれ、古くから地域に根付いた存在となっています。

祀られている神様は、天照大神と菅原道真公です。天照大神は豊穣や繁栄など、あらゆるご利益をもたらし、菅原道真公は学問の神様として広く知られています。特に受験シーズンには、近隣の中学・高校生をはじめ、道内各地からの参拝客で賑わいを見せます。

錦山天満宮を訪れる際に見逃せないのが、道内15箇所でのみ取り扱っている「えぞみくじ」です。江別市はレンガ製造で有名なことから、このおみくじは江別レンガをモチーフとしたユニークな形状をしています。おみくじの内容も地域の特色を生かしたものとなっており、参拝客に人気があります。

江別市以外の地域のえぞみくじも、カニ、とうもろこし、イカ、鮭など、それぞれの土地の特産品をモチーフにしています。道内を巡って様々な形のえぞみくじを集めるのも、北海道観光の楽しみ方の一つとして注目されています。

今回、錦山天満宮の宮司である山口 亨さんのご厚意により、神前式の詳細や錦山天満宮の魅力について、お話を伺う機会を得ることができました。

錦山天満宮の由来と地元での親しまれ方

インタビュアー

どのような神社か教えてください。

宮司

当社の御祭神は、天照皇大神(あまてらすすめおおみかみ)と菅原道眞公(すがわらのみちざねこう)です。

明治18年と19年に、九州各県・山口・広島・岡山・鳥取の各県から野幌屯田兵が入植し、原始の密林を開拓しました。入植者の「心のよりどころ」として、明治22年に伊勢神宮から御分霊を奉斎したのが当社の始まりです。

創祀当時は「錦山神社」として、野幌地域の鎮守神、五穀豊穣の神として崇拝されていました。昭和48年に九州太宰府天満宮から菅原道眞公の御分霊を奉戴し、錦山天満宮と改名しました。以来、学問の神様として知られる「天神さま」の御神徳を仰ぎ、現在に至ります。

平成2年には太宰府天満宮より梅の苗木を賜り、境内に梅園を造成しました。受験シーズンには、近隣の中学・高校生をはじめ、道内各地の受験生が合格祈願に訪れます。

毎年9月17日には例大祭を開催し、神輿の渡御祭や演芸大会など、様々な神事や行事を催しております。地域の方々と共に伝統を守り、賑わいを創出しています。

江別市の特産品をモチーフにした「えぞみくじ」の魅力

インタビュアー

錦山天満宮を訪れた際の見どころはどこですか?

宮司

地元の特産品であるレンガが見どころの一つです。御社殿の基礎部分にはこのレンガが使用されています。

また、おみくじにもレンガをモチーフとした「えぞみくじ」があります。「えぞみくじ」は文面が北海道弁で書かれており、現在道内の15の神社で引くことができます。これは北海道ならではの特徴的なおみくじです。

春の連休頃には、境内の桜が満開になります。梅と桜が多数植えられているため、多くの花見客で賑わいます。特に4月下旬から5月上旬にかけては、美しい花々を楽しむことができます。

インタビュアー

「えぞみくじ」は非常にユニークですね。北海道らしいおみくじとして、記念に引いてみるのも良いかもしれません。

錦山天満宮の神前式:130年続く伝統と現代的な魅力

錦山天満宮の神前結婚式について

インタビュアー

錦山天満宮で結婚式を行うようになったのはいつ頃からですか?

宮司

神前挙式は、創建時(約130年前)より受けております。明治時代から現在まで、一貫して神前結婚式を執り行っています。錦山天満宮では、創建以来ずっと神前結婚式を大切な神事として継承してきました。

江別市唯一の結婚式場としての錦山天満宮の意義

インタビュアー

錦山天満宮の結婚式ならではの良さを教えてください。

宮司

錦山天満宮がある江別市は、札幌市に隣接する人口約12万人のベッドタウンです。市内にはブライダル関連の企業がないため、多くの方が披露宴を行う場合は札幌まで足を運ぶ必要があります。

そのような環境の中で、あえて「自分の住んでいる地元で挙式を行いたい」と選択される方々にとって、神前式を地元で行うことは、郷土愛を育み、地域への理解を深める貴重な機会となります。

さらに、地元での挙式は安定した家庭を築く基盤となり、夫婦円満・家内安全にもつながると考えています。

本来の挙式の趣旨は、「住んでいる地域の守り神(氏神様)への報告と感謝」です。地元の神社の神前で誓いを立てることで、自分が住んでいる地域の一員としての自覚が芽生えます。

そして、この経験を通じて、家庭円満と地域の発展を心から願うことができるのです。地元の神社での結婚式は、単なる儀式以上の意味を持ち、新郎新婦の人生と地域社会との深いつながりを象徴する大切な機会となります。

錦山天満宮の神前式の厳かな儀式の流れを詳しく解説

錦山天満宮における神前結婚式の流れについて

インタビュアー

錦山天満宮における神前式の流れについて教えてください。

宮司

  • 修祓
  • 献饌(けんせん)
  • 祝詞奏上
  • 三献の儀(三三九度)
  • 指輪交換(希望により)
  • 誓詞奏上
  • 玉串拝礼
  • 撤饌(てっせん)
  • 親族固めの盃
  • 親族紹介(希望により)

これらの儀式を順に行います。参列者数によって多少の変動はありますが、通常20~30分で執り行います。修祓から始まり、神様への奉納、誓いの儀式、そして親族との絆を深める儀式まで、日本の伝統的な流れに沿って厳かに進行します。修祓は身を清める儀式、献饌は神様へのお供え物を捧げる儀式、三献の儀は杯を交わす儀式など、それぞれに深い意味があります。

錦山天満宮での印象に残る神前式エピソード

錦山天満宮の神前式で印象に残っているエピソードを教えてください

インタビュアー

印象に残っている神前式のエピソードを教えてください。

宮司

自分の結婚式のお話になります。

地産地消をコンセプトに、市内ですべてをまかなう必要がありました。料理に地元の食材を使うなど、すべてを自分で手配し、手作りの結婚式と披露宴を地元で開催しました。

準備には非常に労力を要しましたが、大変良い経験になりました。

市内には250人規模の披露宴を行える宴会場がなかったため、公民館のホールを利用しました。

このときに打ち合わせをした業者は以下の通りです。

  • 写真屋(前撮り含)
  • 貸衣装+着付け+ヘアメイク
  • 着付け(着物学院様)
  • 仕出し料理業者
  • 司会者
  • 引出物仕入れ業者
  • ホールスタッフ(公民館)
  • 知り合いの別神社の神職さん(自分では出来ない為)
  • 印刷業者
  • 招待状の宛名筆書き業者

着付けについては、前撮りの際に本物の十二単を着たかったのですが、通常の貸衣装店ではできないと言われてしまいました。そのため、着物学院に赴いてお願いしました。

通常はホテルにお任せすれば全てを行ってくれますが、手作りで調えるとなると全て自分で行わなければなりません。

しかし、この経験があるおかげで、神前挙式を希望して来社された新婚様にはイメージをしやすい形で説明をすることができるようになりました。

自分の思い通りの挙式と披露宴をすることができた反面、非常に大変でした。しかし、妻は「もう一度披露宴だけやりたい」と言うほど好評で、大変思い出深いものとなりました。

本音を言うと、とても大変だったのでもう自分で準備はしたくないですね…笑

錦山天満宮の神前式:簡単で柔軟な申込・予約システム

錦山天満宮の神前結婚式における申込予約について

インタビュアー

挙式申し込みまでの流れを教えてください。

宮司

電話予約で可能です。

様々な希望などについても、相談に応じています。

当社は神職が1人のみなので、神職2人以上での挙式や巫女舞を付けたいなどのご要望がありましたら、事前に打ち合わせを行います。これにより、お二人のご希望に沿った形で挙式を執り行うことができます。

直前予約にも対応する柔軟性

インタビュアー

挙式予約は何ヶ月前頃から可能ですか?

宮司

予約はいつの時期の挙式でも可能です。最も簡素な挙式の場合、3日前の予約でも受け付けております。

ただし、大安の日曜などは他の祈祷で予約が埋まっていることが多く、ご希望の時間に挙式ができない場合がありますのでご注意ください。

挙式を豪華にしたい、または特別なご要望がある場合は、なるべく1ヶ月前までにはご予約をお願いしております。これにより、衣装や装飾、参列者の調整など、準備の時間を十分に確保できます。

錦山天満宮の神前式に関するよくある質問と回答

錦山天満宮の神前結婚式に参列できる人数について

インタビュアー

参列は何名まで可能ですか?

宮司

神前結婚式には、全員着席で20名まで参列できます。内訳は、新郎新婦2名、媒酌人2名、新郎方親族8名、新婦方親族8名です。

さらに、立ち席であれば新郎方と新婦方それぞれ10名程度ずつ、合計20名ほど追加で参列可能です。つまり、最大で約40名の参列が可能となります。

参列者は親族に限らず、友人なども参加できますので、大切な方々と一緒に祝福の場を共有できます。

天候に左右されない全天候型挙式

インタビュアー

当日ですが、雨が降った場合でも挙式は可能ですか?

宮司

はい。天候の制限は特にありませんので、中止ということはありません。雨天の場合でも、挙式を予定通り執り行うことができます。

ただし、外からの参進を予定している場合は、安全のため建物内のみでの移動に変更させていただきます。

トータルサポートの準備サービス

インタビュアー

着付けやヘアメイク、写真撮影などのサービスはお願いできますか?

宮司

はい、ご希望の場合、それらのサービスの手配は可能です。着付け、ヘアメイク、写真撮影など、挙式に必要な各種サービスを提供する業者をご紹介いたします。ただし、手配後の具体的な内容や時間の打ち合わせなどは、業者様と直接行っていただくようお願いしております。これは、お二人のご希望をより細かく伝えていただくためです。

快適な控室サービスの提供

インタビュアー

当日は控室などのご用意はありますか?

宮司

はい。控室をご用意しております。着付けをご希望の場合は、控室とは別に着付けの部屋を1つご用意しています。ただし、着付けの部屋は1つしかないため、新郎新婦が順番に使用することになります。そのため、着付けに十分な時間を確保する必要があります。

インタビュアー

控室があるのは心強いですね。着付けもその場で行う場合は、余裕を持って準備を始めることが大切そうです。

錦山天満宮宮司から未来の夫婦へ:温かいメッセージ

錦山天満宮で神前結婚式を考えているカップルへメッセージ

宮司

「結婚は当人たちだけが幸せになればいい」という考え方は適切ではありません。

結婚するということは、お互いの生活環境や人間関係を受け入れることが必要です。特に日本で生活し、仕事をする上では、このような相互理解がなければ本当の意味での幸せな結婚は難しいと考えています。

お互いを尊敬し合い、苦楽を共にして家族を築くことは、日本の伝統的な結婚観です。これは現在も社会通念上の一般的な考え方だと思います。

最近では、このような考え方を「面倒」ととらえる方が増えているように感じます。確かに手間のかかることかもしれません。しかし、この「面倒」と感じることを経験し、理解することが、長い人生の中で人格形成する上で重要な要素の一つだと考えています。

少子化や晩婚化など、結婚を取り巻く環境は変化していますが、結婚の本質は今も昔も変わっていないと思います。

「相手の尊重」は「相手の考えに立ち入らないこと」とは異なります。個人主義が強調される時代ですが、パートナーとの意思疎通をしっかり行い、物事に対する考えや感覚を共有することが大切です。

相手のために適度に妥協することは必要で、それが相手への歩み寄りであり思いやりになると考えます。ここでの妥協は「あきらめること」ではありません。お互いに歩み寄り、意識を共有することが結婚の本質であり、そこに喜びがあると思っています。

インタビュアー

本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

錦山天満宮の基本情報:アクセスと問い合わせ先

住所 〒069-0817
北海道江別市野幌代々木町38番地1
電話番号 011-383-2467
公式サイト https://www.nishikiyama.or.jp/