塩川酒造のユニーク銘柄で楽しむ!新潟の地酒を味わうおうちデートプラン

宅飲みデートを提案するこの記事では、新潟市西区にある「塩川酒造」の日本酒を紹介します。

塩川酒造は、大正時代の創業当時から造っている「越の関」だけでなく、地酒の中の地酒「のぱ」や、ワインのような赤い色が特徴的な「生酛系 古代」など、ユニークな銘柄のお酒も数多く造っている酒蔵です。

近年は海外進出を積極的に進めており、アメリカ発の日本酒を国内外で販売したり、海外の品評会に出品したりしています。

今回はそんな塩川酒造の歴史やこだわり、おすすめ銘柄などを紹介します。

ライムを浮かべたりソーダで割ったりと、よくある国内産のお酒とはまた違った飲み方にもチャレンジできるため、ぜひおうちデートで意外な組み合わせを探してみてください。

飲酒は二十歳になってから

飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中や乳児期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒は楽しく適量を。飲んだ後はリサイクル。

新潟の地で個性豊かな酒造りに挑む塩川酒造

雪が積もった塩川酒造の仕込蔵

塩川酒造は、米どころとして有名な新潟県の新潟市西区にある酒蔵です。日本海沿岸に沿って広がる砂丘が蓄えた豊富な地下水と地元・新潟県産の酒米という、100%地元産の原材料を使った酒造りを行っています。

また、新商品の開発や海外進出にも力を入れています。バリ島で醸造された「のぱ」やアメリカ発の日本酒「COWBOY YAMAHAI」、ワインのような赤い色の「SHISUI」など個性豊かなラインナップがあり、いろいろ飲み比べてみたくなります。

ワイングラスでおしゃれに、ロックや冷やで飲むのがおすすめとのことです。お酒を入れるグラスや飲み方次第で、日本酒なのに洋酒を飲んでいるような気分に浸れます。

宅飲みデートでは、お酒と合うグラスを探したり、意外なおいしい飲み方や、おつまみとの組み合わせを2人で試してみたり、お互いに教え合ったりしてみてください。

今回は塩川酒造の代表取締役・塩川さんに、酒造としての歴史やこだわり、お酒造りへの想いを教えていただきました。

大正時代創業の伝統と革新:塩川酒造の歴史と挑戦

編集部

塩川酒造の酒蔵は、周辺にJRの線路や小学校がある市街地の中に建っています。一見すると「町の酒屋さん」というイメージを持つのですが、この地で酒造りを始めたきっかけや酒蔵としての歴史を教えていただけますか?

代表取締役・塩川さん

当蔵は大正元年(1912年)に創業しました。蔵が建っている新潟市西区の内野町は、江戸時代に人力で掘削された新川の立体交差が一望できる、新潟の豊かな穀倉地帯が築かれてきた軌跡を感じられる地域です。

仕込み水は砂丘地帯で砂濾過された地下水を使用しており、新潟の風土を活かしたお酒を造っています。近年では地酒を世界中の方々に親しんでいただくため、新たな日本酒の開発や海外での現地製造指導にも積極的に取り組んでいるのですよ。

塩川酒造が製造指導を行っているバリ島の施設
▲塩川酒造はバリ島でも日本酒の製造指導を行っています。ここでは「のぱ」という銘柄の製造法が開発されました。

編集部

言われてみると、新潟市は沿岸部に市街地が集中していて、山側はほとんどが田園地帯の米作りに適した地域です。塩川酒造の真下は砂丘地帯のためきれいな水が手に入りますし、100%地元産の日本酒を造れる環境が整っているのですね。

地元愛溢れる酒造り:100%新潟産原料へのこだわり

編集部

酒造りに適した場所に酒蔵を持つ塩川酒造ですが、お水や原料米にはどのようなこだわりがあるのでしょうか?

代表取締役・塩川さん

お水のこだわりは、仕込み水・洗い水ともに地下水を利用しているところですね。日本海沿岸にそびえる砂丘地帯で砂濾過された地下水は、古信濃川の支流である西川に向かって水脈が形成されています。古来、西川は北前船が往来する新潟中心街への物流の要衝でもあったんですよ。

原料米については、新潟県産米のみを使用することにこだわっています。当蔵の酒造りで使っている酒造好適米の越淡麗は、平成18年に山田錦と五百万石を掛け合わせて誕生した酒米です。

編集部

西川は、日本海に向かって流れる信濃川と新川を横方向に結ぶ川なのですよね。塩川酒造は西川の近くに建っており、周辺に豊富な水資源があるのがわかります。

越淡麗は高度精白に耐えられるほど頑丈な、大粒の酒米ですね。新潟県が16年かけて開発したと伺いました。

醸造する日本酒には地元産の原材料を使っているということですが、他にはどういったことにこだわって酒造りをされているのしょうか?

代表取締役・塩川さん

仕込みタンクは650Lから6,500Lまでのサイズを使用しています。白米は150kgから1,600kgまでの幅広い規模で仕込みができ、大吟醸から普通酒まで全ての商品に対してきめ細かな温度管理ができる体制を整えていることですね。

米を眺める塩川酒造の杜氏・塩川和広さんの写真
▲塩川酒造の杜氏・塩川和広さん。酒米の品質管理も入念に行っています。

当蔵が目指している基本の味わいは、数値的には辛口でも日本酒本来の旨さを感じられるよう、淡麗にして旨口のキレのよい酒質です。

塩川酒造の酒蔵で麹を作っている作業風景
▲酒蔵で麹を作っている様子。できる限り昔ながらの手作業で行っています。

また、日本酒造りの伝統を生かしつつ、新たな日本酒の開発や海外での現地製造指導にも積極的に取り組んでいます。

編集部

塩川酒造では創業当時から造っている純米吟醸から、輸出用のワインのような色味の日本酒まで、様々なお酒を造っていますよね。豊富なラインナップに対応できる環境を整え、新銘柄の開発や海外進出など、成長を続けていることがわかりました。

常に進化を続ける塩川酒造:年1回の新たな挑戦

編集部

伝統と進化の両方を大切にしている塩川酒造では、どのようなことを心がけながらお酒を造っているのですか?

代表取締役・塩川さん

毎年新しいことに1つ挑戦するようにしています。製品化される商品はごく一部ですが、今までにない体験をみなさまにお届けできればと思っています。

塩川酒造の日本酒・のぱを持った女性のツーショット写真
▲サンフランシスコのレストランNOPAにて撮影。積極的に海外進出を行っています。

編集部

公式サイトを見ると、地元の大学や集落とコラボした日本酒が見つかりました。また、アメリカ・ヨーロッパ・オセアニアなど、世界中で日本酒の製造指導を行っているそうです。

塩川酒造は、一度飲んでみて満足するのではなく「次はどんな日本酒が登場するのだろう」と目が離せない酒蔵だと思います。

個性豊かな銘柄が勢揃い!塩川酒造のラインナップ

塩川酒造では、創業当初から造り続けているお酒や海外向けの洋酒風の銘柄など、さまざま日本酒を造っています。特に海外向け・海外で開発されたものは、肉料理と相性がよい傾向にあるのが特徴です。

ここでは、塩川さんおすすめの銘柄を紹介します。どれを飲むか迷ったときは、ぜひ参考にしてみてください。

肉料理に合う辛口人気銘柄「COWBOY YAMAHAI」

日本酒にしては珍しい、酸味が強くてジューシーな、肉料理と相性の良いお酒です。キリっとした後味が特徴で、どんどん食事が進みます。アメリカ発祥のためワイルドな味わいを楽しめますよ。

画像なし アルコール度数 18.5%
日本酒度 +3.5
酸度 2.0
味わい 濃醇辛口
金額 720ml:1,650円
おすすめの飲み方 ・ライムロック
・冷や
・常温
・ぬる燗
・熱燗

塩川さんからのコメント

COWBOY YAMAHAIは、肉料理のために生まれた山廃造りのお酒です。山廃仕込みからくるしっかりとした酸味と、やや高めのアルコール度が、肉の脂分をきれいに洗い流します。特にライムロックは新境地の発見です。

国際的評価を得た「COWBOY YAMAHAI」の受賞歴

LAIWC2016にて、Best of Class(Gold Medalの頂点)を受賞しました。

四季折々の味わいを楽しむ「のぱ」:若者・女性に人気の銘柄

お酒造りは冬季に集中して行う酒造が一定数あるなか、「のぱ」は一年を通して造られています。季節によって気温や湿度が異なる影響で、醸造したシーズンによって味わいも違っているのが特徴です。

塩川酒造のおすすめ銘柄・のぱの冬ラベル アルコール度数 9~15%
日本酒度 -25~-55
酸度 2.5~7.0
味わい すっきり甘口
金額 720ml:1,650円
おすすめの飲み方 ・ロック
・冷や

塩川さんからのコメント

「のぱ」の製造方法は、様々な国や地域での酒造りを通じて確立されました。最終的な開発地となったのはバリ島です。

現地の環境や原材料を生かした酒造りをしますので、暖かい地域では短い期間、寒い地域では長い期間発酵させます。

四季を通じた季節ごとの酒質変化を楽しめる新しいスタイルの日本酒で、若者や女性から好評です。

世界に羽ばたく「のぱ」:グローバル展開のエピソード

「のぱ」は、海外で塩川酒造が主体となり、日本酒の現地製造を試みるプロジェクトの中で誕生しました。すでにインドネシアのバリ島・中国・アメリカ・カナダでの製造実績があり、現地での日本酒の作り方を日本に逆輸入したような形で国内でも生産が始まったという経緯を持つ、少し特殊な銘柄です。

バリ島では、8種類の製造方法を試したとのことです。3種類は冷蔵庫で日本の気温や湿度を再現し、残りの5種類は現地の環境そのままで、常温で製造しました。

これら8種類の中で現地の人から一番好評だったのが、今や塩川酒造のおすすめ銘柄となった「のぱ」でした。現地の気候条件を活かし、地元産の原材料・インディカ米の玄米を使用した「地酒の中の地酒」とも言えるお酒です。

その後、中国・アメリカ・カナダ・日本でもバリ島と同じ製造方法で造り始めました。米が主食でない国でも、もちろん現地産のお米を使用します。

結果、アメリカではサンフランシスコで人気のレストラン・NOPAで大好評!日本酒は1本も置いていないお店でしたので、現在販売促進を展開中です。またカナダでは「のぱ」の造り方を取り入れたお酒が、塩川酒造以外のブランドで商品化され、ワインカテゴリーでゴールドメダルを獲得しています!

かつての日本では100%地元産の原材料を使い、米を磨き過ぎず、現地の気候を活かすという日本酒造りが当たり前でしたが、現在は機械でコントロールできてしまうため、地酒の地域性が薄れつつあります。「のぱ」は、そんな日本のお酒造りの現状に一石を投じる銘柄でもあるのです。

日本酒通も唸る!塩川酒造おすすめ銘柄ベスト3

日本酒好きにおすすめの銘柄2位・生酛系古代の受賞情報が掲載された販促用チラシ

塩川酒造では季節ごとに味わいが変わる銘柄や、海外への輸出をメインにしたものなど、個性豊かなラインナップが揃っています。日本酒好きの方は塩川酒造のお酒を2種類以上用意して、飲み比べを試してみましょう。

肉料理との相性抜群!第1位「COWBOY YAMAHAI」

肉料理のために、アメリカで開発された日本酒です。ハンバーグやステーキと合わせると、日本酒の柔らかな旨味と肉汁のコクのバランスがよく、どんどん食事が進みます。夏はライムを絞ったり、ソーダで割ったりしてさっぱりと飲むのがおすすめです。

塩川さんからのコメント

「COWBOY YAMAHAI」は、国内外ともに人気の銘柄です。特にアメリカ向けに多く輸出しています。

アメリカで最初の地酒専門店True SakeのオーナーであるBeau Timken氏が名付け親です。肉料理に合う酒質であることと、アメリカ市場を開拓するという意味合いを込めて「COWBOY YAMAHAI」と命名しました。

生酛系山廃仕込は酵母菌・麹菌以外に硝酸還元菌や乳酸菌を利用し、のべ60日間掛けて伝統的な技法で造られるお酒です。独特の酸味と深い味わいは、様々な微生物が織り成すハーモニーであり結晶でもあります。

購入してからさらに自宅で熟成させると、滑らかな酒質へと変化しますので、長い期間じっくりとお楽しみいただけますよ。

「COWBOY YAMAHAI」×ジューシー肉料理の黄金コンビ

デミグラスソースのハンバーグステーキなど、ジューシーなお肉料理と合わせるのがおすすめです。ステーキは塩焼きにして、ガーリック醤油のソースをかけ、レモンとわさびを少し添えてみましょう。

口いっぱいお肉をほおばった後「COWBOY YAMAHAI」を流し込んだときの、口の中がさっぱりする感覚がクセになりますよ!

健康志向の方にも!第2位「生酛系 古代」

「生酛系 古代」は、ワインのような赤い色味が特徴の銘柄です。香りが強く、口に含む前からどのような旨味や風味がするのかワクワクします。ミラノ酒チャレンジ2019では、スペシャル部門にてゴールドメダルを獲得しました

日本酒好きにおすすめの銘柄2位・生酛系古代 アルコール度数 12.5%
日本酒度 -2.8
酸度 2.8
味わい やや辛口
金額 720ml:1,980円
おすすめの飲み方 ・冷や
・常温
・熱燗

塩川さんからのコメント

「生酛系 古代」は、古代米を使用した生酛系の赤いお酒です。ポリフェノールのクリサンテミンを多く含み、お酒は飲みたいけれど健康や体調が気になる方におすすめですよ。

「生酛系 古代」と楽しむ絶品燻製おつまみ

チーズサラミや、鶏肉・豚肉・サーモンなどの燻製との相性が良好です。デートの際は自宅で作れる燻製キットを購入して、2人で燻す食材を選んだり、一緒に燻製を作ったりしてみるもの良いかもしれません。

四季を味わう第3位:地酒の真髄「のぱ」

地元の原材料を使い、現地の気候条件をそのまま利用することにこだわって造っている銘柄です。日本では、塩川酒造の酒蔵がある新潟県の自然環境を色濃く反映したものが主に流通しています。

季節ごとに味わいが変わるため、同じ銘柄を何本かそろえて飲み比べるのも楽しいかもしれないですね。

「のぱ」に合う!香り豊かな薬味・香辛料系おつまみ

「のぱ」はワサビの効いたお寿司や小松菜のワサビ和え、焼きナスと生姜のマリネなど、薬味や香辛料との相性が良いお酒です。おつまみは一口で食べると刺激が強すぎるため、お箸で少しずつつまみながら食べてみてください。

日本酒デビューにぴったり!初心者向けおすすめ銘柄

日本酒初心者におすすめの銘柄・のぱのポストカードの写真

日本酒に慣れていない方の中には、アルコール度数が高いからと外で飲むのをためらっている方もいるのではないでしょうか。自宅デートだとリラックスした姿を見せても人目がないので、強めのお酒にもチャレンジできます。まずはおちょこ一杯から試してみましょう。

イチオシ!初心者でも楽しめる「のぱ」

「のぱ」の味わいはすっきり甘口のため、日本酒慣れしていない方や、お酒の辛み・酸味・渋みなどの刺激が苦手な方でもスルスルと飲み進められます。

アルコール度数は、醸造した季節によって9~15%と幅があるのが特徴です。地元産にこだわった銘柄で、地酒に興味がある方におすすめです。

「のぱ」と相性抜群!ワサビ香るあっさり料理

茹で鳥と梅肉のワサビ和え、ワサビを使った和風パスタなど、ワサビ特有のピリッと感を活かした料理がおすすめです。

塩川酒造の日本酒をゲット!購入方法まとめ

塩川酒造の日本酒は、JR新潟駅の近くにある「ぽんしゅ館新潟駅店」から購入できます。旅行や仕事で新潟市を訪れた際は、ぜひ利用してみてください。地元の「やしち酒店」では塩川酒造のほぼ全商品を購入することが可能です。

また、ぽんしゅ館のオンラインショップからも購入可能です。塩川酒造公式サイトからは購入できないので注意しましょう。

ぽんしゅ館公式サイト:https://www.ponshukan.com/
ぽんしゅ館オンラインショップ:https://shop.ponshukan.com/
やしち酒店:https://itp.ne.jp/info/152605596000000899/

新しい日本酒体験を!塩川酒造で見つける二人だけの楽しみ方

塩川酒造での酒造りの作業風景

インタビューに回答してくださった塩川さんから、宅飲みデートを検討しているカップルにメッセージをいただいたので紹介します。

塩川さんからのコメント

当蔵では、毎年新しいことに一つ挑戦するよう心掛けております。製品化される商品はごく一部ですが、今までにない体験を皆様にお届けできれば幸いです。

「のぱ」は若者や女性から支持を頂いている新しいタイプの日本酒なので、ぜひ一度飲んでみてください。

塩川酒造は、創業当初からの味を大切にしている「越の関」だけでなく、アメリカ発祥の「COWBOY YAMAHAI」、地域色が濃い地酒の中の地酒「のぱ」など、ユニークなお酒を数多く造っています。

「毎年新しいことに一つ挑戦する」という想いのもと進化を続けており、次はどんな銘柄が登場するのか目が離せません。

自宅のお酒のラインナップの中に塩川酒造のものが1本混ざるだけで、意外とおいしい飲み方や相性のよいおつまみなど、新しい発見の連続できっと会話が弾みますよ。

次のデートで宅飲みを検討している方は、ぜひ塩川酒造の日本酒を選んでみてください。

塩川酒造へのアクセス・営業時間など基本情報

住所 〒950-2112
新潟県新潟市西区内野町662番地
お問合せ 025-262-2039
営業時間 9:00~17:00
公式サイト https://www.shiokawa.biz/

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