富士河口湖町移住のすすめ：富士山の絶景と充実した暮らしを手に入れる

この記事では、地方移住を検討している方に向けて、山梨県の富士河口湖町（ふじかわぐちこまち）をご紹介します。

富士河口湖町は、富士山と富士五湖のうちの4つを有する、美しい自然に囲まれたまちです。湖や山で楽しめるさまざまなアクティビティや、富士山の雪解け水に由来するおいしい水など、多彩な魅力を備えていますよ。

また、これほどに豊かな自然の中にありながら、都心まで車で90分というアクセスの良さも大きな特徴です。お買い物や都心に住む家族・知人に会うためにサッと出かけることもできますし、東京での仕事をもったまま移住をされている方も多いそうです。

そんな富士河口湖町の特徴や、仕事・住まい・育児支援についてなど、移住をするために必要な情報をお届けしていきます。

富士河口湖町の暮らしを彩る3つの魅力

移住を検討している方の中でも、特に富士河口湖町がおすすめなのは次のような方です。

• 風景の美しいところ、自然の豊かなところで暮らしたい
• 都心へのアクセスが良い地域に住みたい
• 「水」にはこだわりたい。きれいでおいしい水を毎日口にしたい

なぜこのような方におすすめなのか、富士河口湖町の特徴とあわせて、その理由を解説していきます。

特徴1：富士山と湖が織りなす絶景と充実のアウトドアライフ

富士河口湖町は富士山の北側に位置し、豊かな緑と富士五湖のうちの4つを有する、自然美のあふれるまちです。環境省によって定められた、富士山の展望地「富士山がある風景100選」では、富士河口湖町だけでなんと22か所も選ばれています。

その景色を求めて国内・海外からたくさんの観光客が訪れるまちに暮らし、雄大な富士山を日々眺めることに憧れる方も多いのではないでしょうか。

町の中にはトレッキングや登山を楽しめるコースがたくさんあり、またそれぞれ異なったアクティビティが楽しめる4つの湖「河口湖」「西湖」「精進湖」「本栖湖」も魅力的です。

落ち着いた雰囲気の西湖や精進湖ではワカサギ釣りやキャンプができ、本栖湖ではSUPや、冷たくてきれいな水にのみ生息すると言われる「ヒメマス」のフィッシングも行なえます。

富士五湖の中で最も湖岸線の長い河口湖では、カヌーやカヤックのほか、湖周辺のサイクリングなどを楽しむ方も多数います。アクティビティの宝庫ともいえ、アウトドアの好きな方にとってはたまらない環境です。

加えて、秋には河口湖畔の紅葉並木がライトアップされる「富士河口湖紅葉まつり」が開催されます。

▲河口湖畔のおよそ400～500本の紅葉がライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれる

富士河口湖町に移住したら、「闇に浮かびあがる紅葉と富士山の競演」という普段とはちょっと違う風景の夜を過ごすことができ、このまちに暮らす喜びをしみじみと感じられそうですね。

特徴2：新宿まで90分の好アクセス！都心との両立が可能な立地

▲新宿から富士河口湖町までは約90分。写っているのは富士河口湖町の公式キャラクター「ふじぴょん」

富士河口湖町の大きな魅力の1つが、アクセスの良さです。

町内に中央自動車道の「河口湖インターチェンジ」があることから、車で関東方面に向かう際には特に便利。例えば新宿までは車で90分、八王子までなら40分でたどり着くことができます。

他にも、三島まで1時間、名古屋までは約2時間30分です。都心であれば、通勤だけで片道1時間以上かかる方も少なくないでしょう。それとほとんど変わらない所要時間で他都市まで出られるわけですから、週末のお出かけの幅も広がりそうですね。

都会とは大きく違う河口湖町の大自然に、東京近辺から移住された方が「本当に新宿から90分でこんな風景と出会えるとは思わなかった！」と驚くことも多いそうですよ。都心住まいの家族や友達との行き来が気軽にできるのも大きなメリットと言えます。

特徴3：富士山の恵み - ミネラル豊富な美味しい水

富士河口湖町の水道水の元になっている水の多くは、富士山の雪解け水からもたらされた地下水や湧水です。

富士山の雪解け水は、長い年月をかけて地層を通る中で豊富なミネラル成分を取り込むため味がよいと言われ、山梨県はミネラルウォーターの生産地として全国シェアの4割を占めています。（参照：山梨県公式サイト）

富士河口湖町では、そんなおいしい水を飲用や料理に使う水として毎日とることができ、きれいな水で育った地元の野菜や果物も日常的に手に入ります。おいしい水を求めて、浄水器を使ったりミネラルウォーターを買ったりしているという方には嬉しいところですよね。

町内には水を扱う工場も多数あります。工場見学などのできるところもあり、お子様連れのお出かけにもおすすめです。

富士河口湖町での生活：仕事・住まい・育児の現状と支援

気候	年間平均気温：11℃
人口	26,787人（2022年10月1日時点）
近隣都市	甲府市、大月市、都留市、富士吉田市、笛吹市、南都留郡西桂町、身延町、鳴沢村
市内公共交通	鉄道：富士山麓電気鉄道 路線バス：周遊バスの運行あり（富士急バス）
大都市へのアクセス	○東京へ 車：約1時間30分 電車：約2時間 ○名古屋へ 車：約3時間30分
病院	山梨赤十字病院　など
学校	大学2校、高校1校、中学校4校、小学校9校
買い物	ショッピングセンター、大型スーパー、コンビニエンスストアなど多数あり
レジャー	富士すばるランド、森と湖の楽園 Workshop Camp Resort、富士急ハイランド
名産	ブルーベリー、さくらんぼ
イベント	河口湖ハーブフェスティバル、西湖竜宮祭、富士山河口湖紅葉まつり、富士山マラソン

富士河口湖町は年間を通して気温が低めです。特に夏は、「クーラーのない家もある」というくらい涼しく快適ですが、冬は厳しい寒さとなります。

積雪は年に2～3回程度とそれほど多くないのですが、氷点下10度になることもあるため、積もった雪が溶けません。スタッドレスタイヤは必須となりますし、冬場の光熱費については心づもりをしておいた方がよいでしょう。

医療機関としては、総合病院である山梨赤十字病院をはじめ、大小16の病院・診療所があります。

多くの観光客を受け入れていることもあり、買い物施設は充実しています。特に河口湖周辺には大型スーパーやショッピングモール、コンビニなどが多数あり、日常の買い物に不便することはなさそうですね。

大自然の中で遊べるレジャー施設が多くあり、「子どもには体をめいっぱい動かす遊びをさせたい」と考える親御さんにも嬉しい環境です。また、隣接する富士吉田市にある大型遊園地「富士急ハイランド」は、車で10分ほどという近さです。

年間のイベントにも、富士山や富士五湖に関連したものが多くあります。季節ごとに表情を変える富士山近辺の風景を味わいつつ、自然に寄り添ったイベントを楽しんでみてはいかがでしょうか。

仕事事情：観光業中心の求人と都心通勤の選択肢

2024年6月現在、大手求人サイトで富士河口湖町の正社員求人を検索すると、約600件がヒットしました（※参考：富士河口湖町の求人情報の一例）。観光産業が盛んなまちだけあり、ホテルのフロントや客室係、レジャー施設の運営業務など、観光関連の仕事が多く見つかります。リゾート系の仕事やアルバイトをしたことのある方は、経験を活かせるかもしれません。

また、隣接する「富士吉田市」でも、約800件の求人が見つかりました（※参考：富士吉田市の求人情報の一例）。同市までは車で20分ほどの距離なので、十分に通勤圏内と言えるでしょう。

富士河口湖町では、都心から1.5時間というアクセスの良さを活かし、東京に仕事をもったまま移住をして通勤している方も珍しくないそうです。都心でバリバリと仕事をこなして、勤務時間が終われば自然豊かな住まいに帰るという、メリハリのあるライフスタイルも素敵ですね。

住まい事情：賃貸から戸建てまで、多様な選択肢と支援制度

富士河口湖町の賃貸物件について住宅情報サイトで調べると、約50件がヒットしました（2022年10月　縁結び大学調べ）。富士急行の河口湖駅周辺に物件が多く、間取りは1LDK～2LDKがメインのようです。

家賃相場は大まかに次の通りです。

1K～1LDK	4.5～6万円
2DK～3DK	5.5～6.5万円

町内には、町営住宅と県営住宅も整備され、どちらも3DK～3LDKといった部屋数多めの物件がそろっているため、子育て世帯の方はこちらを検討しても良いかもしれません。

町営住宅・県営住宅について詳しくはこちら
県営住宅の物件詳細など（山梨県公式サイト）

同様に分譲物件を調べると、検索にヒットしたのは1件のみ。空き家バンクは2022年10月現在物件なしという状況でした。もちろん今後変動の可能性もありますが、戸建ての住まいを希望される方は、移住を機に一から家づくりという選択肢を検討するのがよさそうです。

住宅を新築・購入する移住者に向けた「新築住宅建築等奨励金事業」もあるので、あわせてチェックしてみてください。

交付要件	・ご夫婦で転入 ・住まいは、新規に建築した、または建築後一度も入居していない住居であること ・町内にある自治会組織に加入することなど
奨励金	基本額：30万円 加算額：同居する子ども（満18歳以下）1人につき5万円

新築住宅建築等奨励金事業について詳しくはこちら

子育て環境：待機児童ゼロと充実の支援制度

富士河口湖町には、町立の保育所が8つ、私立の認定こども園が2つあり、総定員は約1,000名。2022年秋現在、待機児童なしという状況です。

これに加え、子育て世帯をサポートする、下記のような制度があります。

制度名	内容
乳児用おむつ購入費助成	満2歳までの乳幼児を育てる世帯に対し、おむつ購入費用を助成 上限：3,000円／月
やまなし子育て応援カード事業	子育て世帯がカードを提示することで、企業や店舗から、割引などの特典サービスを受けることができる
ホリデー保育	日曜・祝祭日に、満1歳以上の就学前児童を預けることができる 詳しくはこちら

日曜・祝日に急な仕事が入ることのある方にとって「ホリデー保育」は心強い味方になりそうですね。

ほかにも、町のLINE公式アカウント「すくすく子育て」からイベントや子育て情報が配信されるなど、子育て世帯をしっかりとサポートしてくれます。

富士河口湖町移住者の声：実際の暮らしぶりと感想

ここでは、実際に富士河口湖へ移住をした人の体験談や暮らしてみた感想をご紹介します。

• 自然が豊か。何よりも富士山が見えて、景色が素晴らしい
• 人が集まる観光地なので活気があり、色々なお店もある
• 東京までは、電車や車のほか高速バスも使えて便利
• 車は必須だけど、逆に車があれば必要なものは町内で何でも手に入って困らない

なんといっても、富士山を有する美しい風景と豊かな自然が一番の財産の富士河口湖町。「この自然の中で暮らすことこそが移住の目的だった」という方が多いようです。

同時に、交通や買い物などの利便性をまちの魅力として挙げる声も、多く見受けられました。

富士河口湖町への移住ステップ：体験ツアーから相談窓口まで

ここでは、実際に富士河口湖町への移住に向けて起こせる行動をご紹介します。

現地を体験できる体験ツアー「富士山暮らしプライベートガイド」

富士河口湖町では、移住を検討している方を対象に、それぞれのご希望に合わせたオーダーメイド型の移住体験ツアーを実施しています。

ガイド役は、富士河口湖町公認の移住アドバイザーである「富士山暮らし応援隊」。仕事探しや住まい情報、通勤・通学環境など、なんでも相談しながら、実際の暮らしのイメージをふくらませてみてください。

申し込み可能日時	お盆と年末年始等を除いた、平日・土日祝日
実施時間	ご希望の日時で案内していただけます。ご相談ください。
参加費	参加者1人あたり1,000円

富士山暮らしプライベートガイドについて詳しくはこちら

山梨県主催：移住セミナーとツアー情報

富士河口湖町単独でなく山梨県全体としても、移住・二拠点生活を希望する方向けのセミナーやツアーを数多く開催しています。

セミナーや相談会については、東京・有楽町にある「ふるさと回帰支援センター」内の「やまなし暮らし支援センター」や、オンラインでも行われています。すぐに現地を訪れるのが難しいという方も、まずはこういった方法で情報収集をしてみてはいかがでしょうか。

県や市町村のセミナー等情報が掲載される「やまなし移住・定住総合ポータルサイト」
「やまなし暮らし支援センター」公式サイト

富士河口湖町移住相談：問い合わせ先と対応時間

移住に関してわからないことがあった場合、以下の問い合わせ先からぜひ相談してみてください。

担当課	政策企画課
住所	〒401-0392 山梨県南都留郡富士河口湖町船津1700番地
電話番号	0555-72-1129
対応時間	8:30～17:15
公式サイト	https://www.town.fujikawaguchiko.lg.jp/life/info.php?if_id=2123&no=12