【湊川神社】神戸の歴史ある神社で挙げる神前式|夫婦和合の御利益を求めて

今回は、兵庫県神戸市の中心に鎮座する「湊川神社(みなとがわじんじゃ)」をご紹介します。

坂本龍馬や吉田松陰などの志士たちに敬愛された楠木正成公をお祀りしており、家内安全や安産祈願のご利益があるとされる湊川神社では、神前結婚式を挙げることができます。

今回は湊川神社の広報室長・鈴木さんと湊川神社内にある楠公会館の第2業務部長・鈴木さんのお二人に、神前結婚式の流れや湊川神社の歴史についてお話を伺いました。

神前結婚式を希望されている方はもちろん、どのような結婚式がよいか迷っている方も、ぜひこちらの記事を参考にしてください。神社の歴史や魅力、結婚式の詳細な流れなど、貴重な情報が満載です。

湊川神社の歴史と魅力:楠木正成公をお祀りする都会のオアシス

湊川神社の歴史・見どころついて

広報室長

一言で表すなら「神戸っ子から"楠公さん"と愛される都会のオアシス」です。

智・仁・勇の三徳を備え聖人と仰がれた南北朝時代の名将、楠木正成公(大楠公)をお祀りしています。神戸の人々には"楠公(なんこう)さん"という愛称で親しまれています。

正門から本殿へと続く参道は楠の木の緑陰で覆われており、爽やかな風が吹き抜けます。周辺の喧騒から離れ、時間の流れを忘れさせてくれる境内は、まさに都会の中のオアシスであり、神聖な場所です。

初詣の時期には全国から100万人を超える参拝客が訪れ、境内は人で溢れかえるほどの賑わいを見せます。これは湊川神社が地域の人々にとって重要な存在であることを示しています。

夫婦和合の神様:楠木正成公と甘南備大神の由来

縁結びや夫婦和合の神様の由来について教えてください

広報室長

御祭神は、楠木正成公と共に、ご夫人の甘南備大神様もお祀りしています。

正成公が29歳、ご夫人が20歳で御結婚されました。当時としては晩婚といえますが、お二人は大変仲睦まじく、お互いを深く認め合っておられました。ご夫人は正成公不在の時も、また亡くなられた後も、国をしっかりと守り、正行公をはじめとする2人のお子様を立派に育て上げられました。

インタビュアー

仲の良いご夫婦だったのですね。そういった背景を知ると、参拝する際も気持ちをこめてお参りすることができそうです。

見どころ:荘厳な天井画と史跡

結婚式以外で湊川神社を訪れた場合の見どころやおすすめポイントはありますか

広報室長

楠木正成公は足利軍と湊川で激戦の末、この地で殉節されました。後に水戸光圀公の手により「嗚呼忠臣楠子之墓」という墓碑が建立されています。

この墓には、坂本龍馬や吉田松陰をはじめ、討幕派や佐幕派を問わず多くの志士が訪れ、正成公への崇敬の念を表しました。この崇敬の念が明治維新への原動力となったのです。

明治維新後、明治天皇の御沙汰により、明治5年(1872年)に現在の神社が創建されました。

本殿には全国の著名画家から奉納された天井画164点があり、その荘厳さと豪華さは圧巻です。境内には「大楠公殉節地」と「楠公墓所」があり、共に兵庫県の文化財史跡に指定されています。宝物殿では、法華経奥書や段威腹巻(いずれも国重要文化財)など、正成公ゆかりの品々を展示・収蔵しています。

また、境内には日本最古のオリーブ樹もあり、神戸市民に親しまれています。樹齢150年以上のこのオリーブの木は、神戸の歴史を見守ってきた象徴的な存在です。

湊川神社での神前結婚式:神戸初の歴史と伝統

神前結婚式を行うようになったきっかけや時期について教えてください

広報室長

神戸で初めての神前結婚式は当湊川神社で執り行われました。

現代で広く行われている神社の神前結婚式の歴史は、それほど古くありません。

1900年(明治33年)、皇太子殿下(後の大正天皇)の御婚礼の儀が皇居賢所(かしこどころ)にて執り行われたことを契機に、一般の方々にも広まりました。

それ以前の結婚式は家で行うのが慣習でしたが、神前で厳粛な婚礼の儀式を行うことは画期的なこととして人々の関心を集め、人気となりました。

以来、当社でも数多くの方々が御祭神楠木正成公とご夫人の甘南備大神様の神前で夫婦の誓いを立てられています。神前結婚式は、神聖な場所で二人の絆を誓う厳かな儀式として、今日まで続いています。

神前結婚式当日の流れ

湊川神社ではどのように神前結婚式が執り行われますか

楠公会館部長

本殿挙式(天の儀)で挙式時間を11時00分とした場合のタイムスケジュールでご説明いたします。

8:30 新婦支度開始
9:00 新郎支度開始
10:00 写真スタジオ内にて、新郎新婦の二人姿を撮影
10:15 新郎新婦、親族へ式次第の説明や
注意点・作法の説明
10:30 フォトタイム
※天気が良ければ
境内で自由に撮影できます
10:40 新郎新婦・ゲスト一同正門へ移動
10:45 伶人(雅楽生演奏)3名を先頭に、神職、
巫女、新郎新婦、親族、友人と続いて、
正門から本殿へ参道を参進(行列)します
11:00 本殿内にて挙式開始
「修祓」
「斎主祝詞奏上」
「三献の儀」
「指輪の儀」※希望者のみ
「誓詞奏上」
「新郎新婦玉串拝礼」
「親族代表玉串拝礼」
「神楽(浦安の舞)奉奏」
「親子並びに親族固めの盃の儀」
「親族紹介」※希望者のみ
「斎主挨拶」
「御下がり(湊川神社オリジナル夫婦守、
神棚、御札など)の授与」
11:35 本殿前にて、新郎新婦以外の参列者が
赤毛氈を挟んで並び、
新郎新婦が通る際に五色の
切麻を二人に撒きます
11:40 写真スタジオ内にて親族集合写真を撮影
12:00 会食・披露宴開宴

挙式の内容や天候によって多少の変動はありますが、基本的には上記スケジュールで進行いたします。

インタビュアー

お式自体の時間は40分程度ですね。フォトタイムもあり、神聖な雰囲気の中で思い出に残るお写真を撮影できそうです。

三世代にわたる絆のエピソード

神前結婚式にまつわる印象深いエピソードについて教えてください

楠公会館部長

当社で結婚式をご希望される方々の多くは、ご両親がここで式を挙げられたことや、ご両親からの勧めがきっかけとなっています。特に印象深かったのは、三世代にわたって湊川神社で結婚式を挙げられたカップルのエピソードです。

このカップルの場合、新郎新婦お二人とも新婦のご両親が湊川神社で結婚式を挙げたことを知っていましたが、それが決め手ではありませんでした。お二人の意思で湊川神社を選ばれたのです。

しかし、湊川神社での挙式をご家族に報告した際、驚くべきことに、ご両親だけでなく祖父母様も湊川神社で婚儀を執り行っていたことが判明しました。この事実に、お二人は深い縁で結ばれていることを実感し、大変感動されたそうです。

私たちは、結婚式はもちろん、安産祈願、初宮参り、七五三といった人生の節目の儀式、そして日々の参拝を通じて、皆様の縁を繋ぐ場となれるよう努めています。これからも変わらずこの場所から、皆様の幸せを繋ぐお手伝いを続けてまいります。

湊川神社で挙式するメリット:家内安全から七五三まで

湊川神社で神前結婚式を挙げるメリットはありますか

広報室長

当神社は夫婦和合の神として知られていますが、それだけでなく家内安全や安産祈願の御利益も多くの参拝者に求められています。

結婚式後も、安産祈願、お宮参り、七五三など、家族の人生の重要な節目ごとに当神社が寄り添い、長きにわたってご家族の幸せを祈念いたします。例えば、結婚後に妊娠された際の安産祈願や、お子様が生まれた後のお宮参り、そして成長に伴う七五三の参拝など、家族の様々な場面で当神社をご利用いただけます。

湊川神社での神前結婚式:予約方法と準備のポイント

湊川神社の神前結婚式における申込予約について

楠公会館部長

1年5ヶ月前より受付いたしております。

最短の場合、挙式のみであれば1ヶ月前、会食・披露宴付きの場合は3ヶ月前からのお申込みも可能です。ただし、衣装合わせや美容相談のスケジュールも考慮すると、余裕をもってお申込みいただくことをお勧めいたします。例えば、半年前からお申込みいただくと、準備に十分な時間を確保でき、落ち着いて当日を迎えることができます。

インタビュアー

ひと月に何組くらい挙式されるのでしょうか?

楠公会館部長

時期によって件数は大幅に変わりますが、約10~30組ほどです。特に桜の季節である春や紅葉の美しい秋などの人気シーズンは予約が集中する傾向があります。そのため、これらの時期をご希望の方は、早めのご予約をおすすめいたします。

湊川神社の挙式:雨天でも安心の屋根付きルート

雨天でも挙式可能かについて教えてください

楠公会館部長

雨天の場合も挙式は可能です。当日お集まりいただく楠公会館から、式を行う本殿までは屋根が繋がっています。雨天の場合は室内を通りながら屋根のあるルートを通り、本殿まで参進(行列)いたします。このため、雨に濡れることなく安心して挙式を行うことができます。また、参列者の皆様も濡れずに移動できるので、衣装や髪型を崩す心配もありません。

仮予約から成約までの流れ

楠公会館部長

まずはご希望日程の空き状況を確認いたします。

空きがございましたら、1週間無料で「仮予約」が可能です。この仮予約期間内でご家族と日程の調整をお願いしております。

1週間で決定できない場合は、さらに1週間の延長が可能です。仮予約した日程で確定の場合は、成約の手続きにご来館いただきます。その際、挙式初穂料をお納めいただくことで成約完了となります。ご遠方の方でご来館が難しい場合は、郵送での手続きも承っております。

インタビュアー

仮予約をしてから日程調整を行う流れなのですね。遠方の方でも郵送で対応いただけるとのことで、来館が難しい方には大変便利だと思います。

結婚式申し込み:具体的な連絡先と方法

神前結婚式に関する問い合わせや予約は、以下の連絡先から行うことができます。お電話またはホームページをご利用ください。ご不明な点や詳細な情報が必要な場合は、お気軽にお問い合わせください。

電話番号 078-371-0005
FAX 078-371-7364
Eメールアドレス kaikan@minatogawajinja.or.jp
公式サイト https://www.minatogawajinja.or.jp/nankou/

挙式カップルと参列者からの口コミ評判!花嫁行列が好評

挙式されたご夫婦、または参列者の方々からはどのような感想を頂きますか

楠公会館部長

本殿へと進む花嫁行列(参進)がとても絵になり感動的である、本殿内の天井画が壮大で圧巻だ、料理が美味しい、等のご意見をよく頂戴いたします。

インタビュアー

花嫁行列ははっと息をのむような美しさがありますよね。お料理も好評ということで、参列者の方々にとっても気持ちの良いお式になっているのですね。

湊川神社からのメッセージ:結婚を決めたカップルへ

結婚が決まったカップルへメッセージをお願いします

楠公会館部長

この度は、ご婚約誠におめでとうございます!

結婚が決まった嬉しさの反面、これから結婚式の日取りや、どのような式・披露宴を行うのか、そして何から始めたら良いのかなど、考えなければならないことが沢山あり、ご不安も多いかと存じます。

先ずは、楠公会館ブライダルサロンへそのご不安をご相談ください。

新郎新婦様をはじめ、お二人の大切なゲストの皆様に喜んでいただけるよう、スタッフ一同精一杯お手伝いをさせていただきます。

インタビュアー

本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

湊川神社へのアクセス:行き方と基本情報

鎮座地 〒650-0015
兵庫県神戸市中央区多聞通3丁目1番1号
電話番号 078-371-0001
FAX 078-371-1920
公式サイト https://www.minatogawajinja.or.jp/