
若州一滴文庫で出会う水上文学の世界!福井県おおい町で楽しむ文化デート
本記事で紹介するのは、福井県大飯郡おおい町にある文学館「若州(じゃくしゅう)一滴文庫」をメインに、周辺の地元らしい魅力にあふれたスポットを巡るデートプランです。
若州一滴文庫は、同町出身の直木賞作家・水上勉(みずかみつとむ)氏(1919~2004年)が、自ら主宰した若州人形座(※1)の拠点として、また文学・美術・宗教などの執筆資料を展示する施設として、私財を投じて開設しました。
(※1)若州一滴文庫に本拠地を置く、水上勉氏創設の竹人形芝居の一座。全国各地で公演中。
7,000㎡ほどもある広い敷地では、四季折々の花も楽しめ、カップルでのんびりとくつろげる和の世界です。今後の方向や人生に思いを巡らせ、二人で豊かな気持ちになれるデートを楽しめると思います。
福井県・おおい町界隈でのデートを計画しているカップルは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
おすすめカップル:日本文学が好き、水上勉氏の著作を読んだ、陰陽師に興味がある
どんなデート?:水上文学、安倍晴明、手打ち蕎麦、洋食、ダイナー
「縁結び大学」や「マリピタ」で、取材記事の企画・編集を担当、編集歴3年。地方自治体や観光協会への取材記事を数多く手掛け、これまでに約3,000件を担当。地方自治体が取り組む最新の婚活情報や観光協会イチオシのデートスポットなどを読者へお届け。
概要:水上文学と禅の心に触れる非日常デートプラン
「若州一滴文庫」は、創設者の水上勉氏が大切にしていた「曹源一滴の水」という、禅宗の教えをベースに造られています。一滴の水の中にも宇宙の広がりがあり、生命もあるのだから、決して軽んじてはいけない、という考え方ですね。
今回のデートのメイン |
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若州(じゃくしゅう)一滴文庫 |
周辺のデートスポット |
おおい町暦(こよみ)会館 道の駅 名田庄(なたしょう) |
ランチにおすすめのお店 |
ロッキンバーグマン (道の駅 名田庄に併設の食事処) |
四季の移ろいが感じられる敷地内には、休憩所「六角堂」もあって、お茶やおやつを楽しむこともできます。自然美あふれる庭園を散策しながら、二人で思いを語り合うのにもぴったりの場所なんです。
ランチには、若州一滴文庫から車で数分の「ロッキンバーグマン」で、自慢のハンバーグや海老フライをいただくのはいかがでしょうか。古いアメリカン・ダイナーのような雰囲気が素敵なお店ですよ。
陰陽師・安倍晴明に関心があるカップルなら、車で南に20数分下った山間にある「おおい町暦会館」は、ぜひ訪れたいところ。安倍晴明の子孫が応仁の乱後に移り住んで、今に続いているそうです。
ここからは、今回のデートでメインとなる「若州一滴文庫」について、具体的に見ていきましょう。
水上勉の想いが息づく「若州一滴文庫」の魅力
▲「若州一滴文庫」の正面入口に当たる長屋門
水上文学の真髄と竹人形文楽に触れられる「若州一滴文庫」は、周囲の緑豊かな景観に溶け込む広い敷地が特徴。舞鶴若狭自動車道の大飯高浜IC、もしくは小浜西ICから10分ほどの場所です。
若州一滴文庫全体には、創設者である水上勉氏の想いがたっぷり詰まっていますよ。各建物の造りや庭園の風合い、各建物に付けられた名前に至るまで、こだわりの空間演出がなされているんです。
自伝的小説や、女性の宿命的な悲しさを描く作品で多くの読者を魅了してきた水上勉氏には、「子供たちは本と出会い、人生や夢を拾ってほしい」という強い想いがあり、それも反映されています。
今回は、そんな若州一滴文庫を運営する「NPO法人一滴の里」で事務局長を務められる学芸員・下森さんにインタビュー取材を行い、同文庫の特徴や魅力について語っていただきました。
注目の企画展も!芸術愛好家を魅了する文学館の展示
▲本館内部のラウンジ。デート中のカップルもくつろげるスペース
編集部
初めて伺いましたが、周りの緑豊かな風景に溶け込んでいる、里山の雰囲気を感じる敷地ですね。最初に、「若州一滴文庫」のメインの展示物(常設展示)について、ご紹介をお願いします。
下森さん
若州一滴文庫は、直木賞作家である水上勉が故郷の福井県・おおい町に、私財を投じて昭和60年(1985年)に開設した文学館です。
当文庫では、水上と生前に交流が深かった美術家の絵画(水上作品の装丁となっている絵画も多数収蔵)や、水上が作品を執筆する際の参考資料などを多数収蔵・展示しています。
→本館の展示室内の様子を横スライドで参照できます
また、水上が主宰した若州人形座が公演で使用する竹人形も展示中ですよ。
編集部
先ほど拝見したら、本館の中2階には、画家の渡辺淳氏と斎藤真一氏の絵画が展示されていました。著書の装丁を担当されるなど、生前の水上勉氏とは深く関わってきたお二方ですよね。
さらに、敷地内の竹人形館で保管・展示されている若州人形座の竹人形たちは、表情やたたずまいが実にリアルでした。それぞれに魂が宿っている雰囲気を感じます。芸術に関心があるカップルなら、とても興味深い展示内容でしょう。
過去の企画展(特別展示)、または今後予定される企画展がありましたら、ぜひご紹介ください。
下森さん
若州一滴文庫では、年に3~4回の企画展を開催しています。2022年8月には、水上の専属カメラマンを務めた水谷内(みずやち)健次先生の「移りゆく若狭 水谷内健次のレンズがとらえた若狭の風土」展を開催しました。
▲「移りゆく若狭」展のチラシ
また、水上が生前に収集したさまざまな美術作品を主体として、絵画の企画展を構成することも多くありますよ。
編集部
水谷内氏と言えば、私たちが目にする水上勉氏を写した味のある写真の多くが、同氏の手によるものなんですよね。福井県きっての写真家で、とりわけ若狭にこだわり、撮り続けてきた方と伺っています。
企画展の具体的詳細については、公式サイトの「特別展示」ページをチェックさせていただけばよろしいですね。
水上勉の想いが宿る空間!自然と調和した建物群の魅力
▲本館外観(夏~秋)。里山の風情が漂い、周囲の自然と溶け込んでいる
編集部
下森さんが感じられる「若州一滴文庫」の最大の魅力・見どころは、どこになるのでしょうか?
下森さん
若州一滴文庫では、有名な美術作品や、貴重な資料を多く展示していますが、それらだけが見どころではありません。昭和60年(1985年)開館の当文庫は、建物の造りからお庭の風合いに至るまで、独特な趣向を凝らして造り上げられています。
▲「若州一滴文庫」の敷地と建物群の俯瞰写真
創設者の水上は、「ここは田舎だ。田舎には田舎の風土というものがあり、そこにそぐわない鉄筋コンクリートの建物などいらない」と考え、日本の伝統的な建築様式に則った建物で施設を構成しました。
→敷地内と建物外観の様子を横スライドで参照できます
編集部
広い敷地は7,000㎡ほどもあるそうですが、鉄筋コンクリート造りの建物など、確かに一切見かけないですね。若州一滴文庫の敷地も建物も、周囲の緑あふれる里山の風情と見事に調和しています。
下森さん
木組みの巧みさや、土壁の柔らかさ、木材一本一本を職人さんが手斧で削って調整しながら仕上げている点など、一般の古民家でもなかなか見られない、本物の伝統的な日本建築を目にできますよ。
▲本館内部の木組みの様子。伝統的な本物の日本建築を目の当たりにできる
編集部
里山の和の雰囲気が好きな二人には、ぴったりのデートスポットになると感じました。どちらかが外国人の国際カップルならば、一層盛り上がると思います。とにかく、空間演出が見事なんですよね。
下森さん
そもそも、若州一滴文庫は、他の文化施設とは創設に至った経緯が大きく異なっています。創設者である水上の思いがたくさん詰まっているんです。
敷地内の施設名一つ取っても、「一滴文庫」や「くるま椅子劇場」などとなっていて、他の文化施設では決して感じることができないような、空間の演出がなされていますよ。
▲くるま椅子劇場外観と幟(のぼり)が立った劇場門
編集部
私も学生時代には乱読で、水上文学にも少し触れました。「五番町夕霧楼」などは、特に印象に残っています。結末は悲劇ですが、著者はすべての登場人物に人間的眼差しを注いでいる感がありましたね。
周りの自然に溶け込んで、一体となった若州一滴文庫の敷地・建物群を眺めていると、水上勉氏の作品とどこか相通ずるものを感じます。周囲に向ける、人間的な眼差しのようなものかもしれません。
あと、「六角堂」という建物があって、敷地全体の建物群を眺めやすい位置のようですね。
下森さん
そうです。若州一滴文庫の敷地中心部には、休憩場(語らい場)として、「六角堂」という喫茶があります。敷地内で採れるヨモギや梅を使った、「よもぎ餅」と「梅ジュース」が人気なんですよ。
→六角堂(休憩所)のテラス席と内部の様子を横スライドで参照できます
編集部
囲炉裏もあり、開放的な雰囲気の中でゆったりできる空間と耳にしています。後で敷地内をゆっくり散策させていただく折に、休憩に立ち寄らせていただきます。
インスタ映えスポット!竹林を借景にした「くるま椅子劇場」
▲雪景色となった冬のくるま椅子劇場と劇場門
編集部
「若州一滴文庫」の中に、デートで訪れたカップルは、ぜひここを見ておいてほしい、というものはありますか?下森さん個人の感覚でお話しいただければと思います。
下森さん
コレクションではないのですが、当文庫が誇る「くるま椅子劇場」は、ぜひ見ていただきたいです。特殊な構造をした劇場で、舞台の奥がガラス戸になっており、その奥に自然の竹林を配していています。
▲くるま椅子劇場内部のホワイエ(エントランスと劇場の間のロビー)
劇場内は普段照明を落としていますので、竹林の自然な明るさと、劇場内の暗さ、その明暗のコントラストによって、本来は茶色の舞台床面が幻想的な色合いに変化するんですよ。
床面に映り込む色は、竹林からの光の反射なのですが、天候や時間帯によってさまざまな色合いを帯びるなど、他の場所ではなかなか見られない「場」を構築しています。
編集部
水上勉氏が名付けた「くるま椅子劇場」の竹林を借景とした舞台は、和の感性・禅のセンスで演出されていますね。和の雰囲気が好きなカップルには、絶好の記念撮影スポットではないでしょうか?
下森さん
そうですね。庭園が広がり、四季それぞれで風合が大きく変わる若州一滴文庫には、多くの撮影スポットがあります。「くるま椅子劇場」の舞台は、若い皆さんがインスタ映えする1枚を狙う最も人気の空間ですよ。
自然の竹林の風合いをそのまま舞台内に取り込んだような光景は、二人のシルエットを幻想的に映し出してくれます。
▲くるま椅子劇場内部の竹林を借景とした舞台。インスタ映えする最も人気の撮影スポット
編集部
なるほど、カップルがデートで訪れたら、ぜひ記念の1枚を竹林を借景に舞台で撮りたいところです。
そもそも、「くるま椅子劇場」は、若州人形座による竹人形文楽の定期公演が行われる舞台とお聞きしています。竹人形文楽に興味があるカップルは、デートのスケジュールを定期公演に合わせて訪れてもいいと思いました。
定期公演の詳細は、公式サイトの「イベント」ページでチェックできますね。
カップルで楽しめる!予約制ワークショップで文化体験
編集部
「若州一滴文庫」で、デートの一環として訪れたカップルが体験できることはありますか?例えば、ワークショップ的なものなど、いかがでしょうか?
下森さん
敷地内には、さまざまな種類の竹が生えています。竹や竹を用いた文化に触れてもらうため、「竹筆作り体験」(毎年6月中旬ころ)や、竹の繊維を用いて漉きあげる「竹紙漉き体験」(通年)などのワークショップを実施中です。
▲ワークショップ・竹筆作り体験の一コマ
竹関連のもの以外にも、「勾玉作り体験」や「火おこし」などを文化体験として実施していますよ。各ワークショップへの参加は、事前の予約が必要です。
▲ワークショップ・勾玉作り体験の一コマ
編集部
和の体験ができるためか、外国人にも人気があるようですね。すべてのワークショップは、入館料に加えて参加費が別途必要で、電話予約をさせていただくと伺っています(電話:0770-77-2445)。
具体的なお話しについては、公式サイトの「ワークショップ」ページをチェックしておくとよさそうですね。
勾玉作り体験は、特に興味があります。沖縄でのとんぼ玉(琉球ガラス)作り体験のように、カップルでそれぞれアクセサリーを作って、若州一滴文庫でのデート記念に交換し合うのも素敵です。
現代を生きる指針に!禅の教えが息づく文学館
▲茅葺館・本館の外観と庭園の様子。そこはかとなく禅の雰囲気が漂う
編集部
デートの一環で「若州一滴文庫」を訪れたカップルには、どんなことを感じ取り、学んで帰ってほしいと思われますか?
下森さん
若州一滴文庫は、創設者の水上が大切にした「曹源一滴の水」という、禅宗の教えに基づいて造られています。一滴の水の中にも宇宙のような広がりがあり、生命があるのだという考えです。
そんなコンセプトから構想された文学館ですので、施設の至るところに禅につながる言葉や、考え方が散りばめられています。ぜひ感じ取ってみてください。
▲雪景色となった冬の敷地内。禅寺の空気感に通ずるものを感じる
編集部
「曹源一滴の水」は、京都・妙心寺の住職を務めた同郷の儀山善来(ぎさんぜんらい)和尚の言葉ですよね。
水上勉氏は、わずか9歳にして実家から離れ、禅寺の奉公に出されたと伺いました。当時は一種の口減らしだったと推察しますが、氏の価値観や人格の形成に、禅の教えは大きな影響を及ぼしたと感じます。
下森さん
混迷した現代社会の中で、このような禅の考え方は、生きるための指針ともなり得るものです。見学者の皆さんには、当文庫で生きるための新しい発見をしていただけるのではないか、と思っております。
編集部
禅の考え方は、今や「Zen」として、欧米圏で知識層のビジネスパーソンにも広く関心を持たれていますね。油断していると、ふとした拍子に禅についての質問が飛んで来たりして、冷や汗ものです(笑)。
利用者の声:「若州一滴文庫」の口コミと評価
編集部
「若州一滴文庫」に来館される皆さんから、しばしばお耳にされる声などありましたら、ぜひ教えてください。
下森さん
「ここに来ると、今までの価値観が変わる!」とのご感想をよくいただきますよ。
編集部
やはり、創設者・水上勉氏の想い、禅の考え方を来館される方々が感じ取るからでしょうか。カップルがデートの一環で訪れても、今後のことや人生に思いを巡らせるきっかけになるかもしれません。
「落ち着く空間」「充実した展示」高評価の声が続出
今回インタビュー取材をお願いするに先立ち、編集部でも若州一滴文庫についてリサーチしています。デートで訪れるカップルに参考になりそうな口コミ・評価もWeb上で見かけましたので、いくつか要約して紹介しましょう。
- 素敵な庭園!スタッフさんの対応も素晴らしい。
- 展示品も建物も見応えがあります。また来たいです。
- 来てよかった!水上勉先生の息吹を感じられる場所。
- ゆったり落ち着けて、数時間過ごせる文学館です。
高評価が目立ち、リピーターとして複数回訪れている方も、相当な割合でいるようでした。カップルがデートの一環で訪れても、二人で満足度の高い時間を過ごせそうですね。
「若州一滴文庫」からカップルへのメッセージ
編集部
最後になりますが、今後デートで「若州一滴文庫」を見学することを考えているカップルに向けて、メッセージをお願いします。
下森さん
世の中には、さまざまな考えがあります。デートの時などは特に、自分のこと以上に相手のことを考えながら時間を過ごされる方も多いでしょう。
そんな時に、小説家のモノの見方や、考え方などをカップルで共に感じていただけると、より一層二人の距離が縮まるのではないかと思います。
編集部
若州一滴文庫にお邪魔して感じたことは、プロの作家であった水上勉氏の観察眼の鋭さ・感性の豊かさです。二人で今後に思いを巡らせたり、相手を複眼的に捉えたりする助けになるかもしれませんね。
下森さん、本日はお忙しい最中にお話しを聞かせていただき、大変ありがとうございました。
「若州一滴文庫」の基本情報
住所 | 〒919-2116 福井県大飯郡おおい町岡田33-2-1 |
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連絡先 | (電話)0770-77-2445 (メール)itteki@kore.mitene.or.jp |
アクセス | 【車】 (舞鶴若狭自動車道)小浜西IC/大飯高浜ICから県道1号線経由で約10分 【公共交通機関】 (JR小浜線)若狭本郷駅からタクシー利用で約8分/福鉄バス本郷線利用で約10分・大飯中学校前バス停下車すぐ ※若狭本郷駅から徒歩約35分 |
駐車場 | 無料駐車場あり ※普通車約30台分 ※駐輪場もあり |
開館時間 | 9:00~17:00 |
休館日 | 毎週火曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月29日~1月3日) |
入館料 | (一般)一人300円 (高校生以下)無料 ※本館展示室と竹人形館を利用する際にのみ、入館料が必要 ※本館ラウンジと図書室(ブンナの部屋)、休憩所(六角堂)、くるま椅子劇場の利用は無料 ※帰雁忌(毎年10月の第四土曜日)は、全館無料で利用可 ※各ワークショップの参加費は、別途必要となる |
平均的な滞在時間 | 60分程度 |
比較的空いてる時間帯 | 平日であれば、どの時間帯も比較的空いている |
公式サイト | https://itteki.jp/ |
※最新の情報は公式サイト等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です。
「若州一滴文庫」周辺のおすすめデートスポット
ここからは、「若州一滴文庫」を見学する前後に訪れたい周辺のデートスポットを紹介します。福井県・おおい町ならではのスポットや、ランチをいただくのにぴったりのお店もあるので、必見ですよ。
周辺のおすすめデートスポット
安倍晴明の子孫が受け継いだ資料を見学できる「おおい町暦会館」
「おおい町暦(こよみ)会館」は、「若州一滴文庫」から車で南に20数分下った、山間の名田庄地区にあります。暦と陰陽師・安倍晴明、そしておおい町との関係が詳しく分かる貴重な博物館ですよ。
20代以上も続く館長さん宅に伝わる貴重な資料が展示されていて、江戸期より前の古いものも多く残っています。とにかく見応えたっぷりで、一度の訪問ではすべてを見学できないほどなんですよ。
運よく館長さんの手が空いていれば、いろいろなお話しを直接聞かせてもらえることも。占いに興味があるカップルには、おすすめしたい博物館です。毎週水曜日が休館となっています。
公式URL:おおい町暦会館
おおい町暦会館の近く!地元の特産品がそろう「道の駅 名田庄」
上で紹介した「おおい町暦会館」から、約100mしか離れていない「道の駅 名田庄(なたしょう)」は、地元の特産品が豊富にそろえられていて、お買い物やランチに便利なスポットです。
名田庄地区の採れたて野菜や果物のほか、永平寺でも御用達の名田庄漬や自然薯蕎麦、へしこ(※2)などの特産品をリーズナブルな価格で販売中。お土産の購入や、おうちデートの買い出しにも使えますよ。
(※2)福井県若狭地方の郷土料理。塩漬けのサバ(イワシ)を、こぬかと塩でさらに半年間ほど漬け込んだもの。寿司ネタやお茶漬けの具にぴったり。
蕎麦通から人気の併設のそば処「よってっ亭」では、自然薯蕎麦や鯖蕎麦、おろし蕎麦、ソフトクリームなどが人気。コンパクトながら清潔な道の駅なので、ドライブデートの休憩にもいいですね。
公式URL:道の駅 名田庄
こだわりのハンバーグや海老フライが人気「ロッキンバーグマン」
「若州一滴文庫」から車で数分の住宅地内にたたずむ「ロッキンバーグマン」は、昔のアメリカン・ダイナーのような雰囲気がお洒落。ボリュームも味も文句なしで、しっかりランチ向きのお店です。
おすすめなのは、ハンバーグと海老フライのセット。ハンバーグは表面がしっかり焼かれて、中はふわとろ。海老フライは大きくて弾力があり、濃厚なお味です。ハンバーグソースは、3種から選べますよ。
初めて訪ねる方には、少しだけ分かり難い場所かもしれませんが、遠方からも食通が通う人気店なんです。毎日16:00閉店で、毎週土曜日・日曜日が定休なので、そこだけは注意してくださいね。また移動販売もあります。
公式URL:Rockin Burgman(ロッキンバーグマン)
まとめ:水上文学の真髄と禅の心に触れる、心豊かな一日
この記事では、福井県・おおい町にある「若州一滴文庫」を訪ね、昭和を代表する直木賞作家・水上勉氏の人生観や想いに触れて、地元の魅力あふれるスポットも巡る一日を紹介しました。
自身の人生や人間の本質と絶えず向き合ってきた氏の生涯・人となりは、今後の二人の生き方・方向を思い描くカップルにも、きっと考えるヒントを与えてくれることでしょう。
気付きの一滴は、二人のこれから行く道を照らす明かりにもなります。たとえ日本文学に造詣が深くないカップルがデートで訪れても、来てよかったなと感じられるスポットですよ。
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