相馬野馬追の魅力満載!南相馬市博物館でカップルの絆を深める歴史デート|福島県
この記事では、福島県南相馬市に位置する「南相馬市博物館」をメインにめぐるデートプランをご紹介します。
南相馬市博物館は、緑豊かな「東ヶ丘公園」の敷地内に立地しています。館内には国の重要無形民俗文化財に指定されている「相馬野馬追(そうまのまおい)」をはじめ、南相馬市の自然や歴史、民俗といったテーマに関する多彩な資料が展示されています。
映像やジオラマ、復元模型を駆使した展示の数々は、まさに圧巻の見応えがあります。感覚的にわかりやすい工夫がされているので、歴史好きなカップルだけでなく、歴史に馴染みのないカップルでも楽しみながら見学できます。
そんな南相馬市博物館の魅力をたっぷりとご紹介するので、ぜひ次回のデートに訪れてみてはいかがでしょうか。きっと二人の絆を深める素敵な思い出になるはずです。
おすすめカップル:歴史に興味のあるカップル
どんなデート?:学び、体験、写真撮影を楽しむ
目安時間:半日
目安予算:1,000円以内(ランチ代を除く)
概要:相馬野馬追と南相馬の歴史を学ぶカップルデートプラン
南相馬市といえば、毎年7月下旬に開催される「相馬野馬追」というお祭りが有名です。そこで、相馬野馬追や南相馬市周辺の歴史・文化を学べる「南相馬市博物館」をメインに、近隣の史跡をめぐるデートプランをご提案します。
10:00~11:00 | 「南相馬市博物館」を見学 |
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11:00~11:30 | 移動 |
11:30~12:30 | 「桜井古墳」を見学 |
12:30~14:00 | ランチ |
14:00~14:30 | 移動 |
14:30~15:30 | 「小高城跡」を見学 |
15:30~16:00 | 移動 |
16:00~17:00 | 「観音堂石仏」と「薬師堂石仏」を見学 |
南相馬市内には国指定の史跡が数多く点在しています。博物館を訪れたあとに、これらの史跡を巡ることをおすすめします。特に注目すべき場所は以下の通りです:
- 東北地方最大級の前方後方墳である「桜井古墳」
- 福島県指定の史跡である「小高城跡」
- 国内最大級の磨崖仏(まがいぶつ)を間近で拝観できる「観音堂石仏」と「薬師堂石仏」
それでは、まずはメインとなる「南相馬市博物館」の魅力について見ていきましょう!
相馬野馬追の迫力あるジオラマが魅力!南相馬市博物館の見どころ
「南相馬市博物館」は南相馬インターチェンジから車で約15分のところにあり、有名な「相馬野馬追」の祭場地に隣接する広大な東ヶ丘公園内に位置しています。館内の常設展示では、相馬野馬追を中心に、南相馬市の自然、考古、歴史、民俗に関する多様な資料が展示されています。
特に注目すべきは、相馬野馬追の神旗争奪戦を再現した迫力満点のジオラマです。さらに、甲冑や祭具、屏風といった歴史的価値の高い伝統的なコレクションも多数観覧できます。
この博物館は、相馬野馬追のファンはもちろん、南相馬で生まれ育った方や歴史好きのカップルにとって、非常に魅力的な施設といえるでしょう。
今回は、南相馬市博物館の魅力をより深く知るために、教育普及活動に携わっている樋口晴菜さんにお話を伺いました。
相馬野馬追:絵馬祈願の原点に触れる貴重な体験
編集部
南相馬市博物館では、やはり「相馬野馬追」の展示が特徴的ですね。まずは相馬野馬追とはどのような行事なのか教えてください。
樋口さん
「相馬野馬追」は、例年7月の最終土・日・月曜日の3日間で執り行われる、国指定重要無形民俗文化財の伝統的なお祭りです。甲冑を身にまとった約400騎の騎馬武者が、腰に刀を提げ、背中に旗を背負いながら野原を疾走します。
この「相馬野馬追」は平安時代に平将門が行った武芸の鍛錬に始まると伝えられています。江戸時代には奥州中村藩主家において毎年開催される行事でした。廃藩置県後も神社の行事として継続され、現在は福島県相馬地方と双葉地方にまたがる広域的な伝統行事として大切に継承されています。
編集部
400騎もの騎馬武者が疾走する姿、想像するだけでも迫力を感じます。どのような意味合いのある行事なのでしょうか?
樋口さん
「相馬野馬追」は騎馬武者による勇壮な行事と思われがちですが、実は生きた馬を神に奉納することで、地域の平和や安全、繁栄を祈る行事です。神社や寺院に「絵馬」を奉納する風習がありますが、「相馬野馬追」はまさにその絵馬祈願の原点を伝えるものと言われています。
当館はそういった「絵馬の原点」に触れられる数少ない博物館で、絵馬奉納の原風景や「相馬野馬追」の歴史と魅力を楽しみながら学んでいただけます。
編集部
なるほど。絵馬にはそういった由来があったんですね。絵馬の原点である「相馬野馬追」にますます興味が湧いてきました。
見逃せない!アンモナイト化石と江戸時代の屏風展示
編集部
館内には「相馬野馬追」を中心に馬と人との関わりについての展示が充実している印象ですが、樋口さんお気に入りの展示はどちらですか?
樋口さん
特に好きな展示は、常設展示室にある「相馬野馬追図屏風」です。江戸時代の野馬追の様子が描かれており、現在の相馬野馬追がしっかりと伝統を継承していることを感じさせてくれます。
また、地元の地層から見つかった中生代ジュラ紀のアンモナイトやシダ植物化石、恐竜の足跡化石もおすすめの展示です。将来的には恐竜の化石が見つかるものと期待しています。
編集部
「相馬野馬追図屏風」は、福島県指定の重要有形民俗文化財なんですね。江戸時代の様子と現在を比較しながら鑑賞できるのは興味深いです。
アンモナイトや化石の展示も魅力的ですね。約2億年前の中生代ジュラ紀の化石を直接見られるのは貴重な体験だと思います。
樋口さん
そうですね、世代や性別を問わずに楽しんでいただけると思います。
また、当館は自然豊かな東ヶ丘公園内にあります。四季折々の自然の移り変わりを感じながら、相馬野馬追をはじめとする当地方の歴史と文化に触れていただけるのもおすすめポイントです。季節の草花を楽しみつつ、博物館の展示をご覧いただくのがおすすめです。
編集部
口コミでも、「周辺の散策もできてのんびりと過ごせる」といった声を多数見かけました。博物館の見学前後に園内で森林浴やウォーキングを楽しむのも良さそうですね。
カップルで楽しめる多彩な企画展とワークショップ
編集部
南相馬市博物館では企画展やイベントも行っているとお伺いしました。過去に好評だった企画展や、今後予定している企画展があればご紹介ください。
樋口さん
企画展として、各分野の展示を年に3回~4回程度開催しています。相馬野馬追に関する展示は毎年行っており、過去には地元産のアンモナイトや小型恐竜類の足跡化石の展示、国立科学博物館のアロサウルスの恐竜化石を共催展示しました。
また、アーティストとのコラボレーションによる企画展も随時実施しており、過去には深堀隆介氏による金魚のアート作品展示や、花道家・片桐功敦氏の作品写真展を開催しました。
編集部
ワークショップもあると耳にしたのですが、具体的にどのような体験ができるのでしょうか?
樋口さん
当館では年に十数回のワークショップを開催しており、以下のような内容を体験していただけます。
- 葉っぱのノート図鑑作り
- 香りの石けんや花などを入れた樹脂封入ペンダント作り
- 化石採集や化石のレプリカ作り
- 蓄音機コンサート
- 植物やキノコ、野鳥の観察会
化石採集は地元の地質を活かしたもので、蓄音機コンサートはなかなか体験できない珍しい機会です。
▲ワークショップで作成できる化石のレプリカ
▲カップルでおそろいのペンダント作りを楽しんでみては?
定員があるため事前予約が必要ですが、ワークショップの多くが無料でご参加いただけます。詳しくは当館のホームページでご確認ください。
編集部
化石のレプリカ作りが特に興味深いですね。カップルで参加すれば会話を楽しみながら作れますし、デートの思い出にもなりそうです。
カップルの記念撮影スポット:神旗争奪戦ジオラマと蒸気機関車
編集部
館内で思い出の写真を撮影できるスポットや、カップルがゆっくり過ごせるおすすめの場所があればご紹介ください。
樋口さん
写真撮影のスポットとしては、常設展示室に入ってすぐのところにある「相馬野馬追」の神旗争奪戦のジオラマが人気です。また、エントランスホールに展示している昭和41年製のファミリーカー・スバル自動車の前も雰囲気があって素敵です。
外には1929年から製造された「C50型蒸気機関車」があり、運転室の中に入ることもできます。漫画の影響もあり、多くの方が訪れる人気のスポットになっています。
当館では特別展示室以外ならどこでも撮影していただいて構いませんので、ぜひお二人のお気に入りの場所で思い出の写真を撮影してください。
▲C50型蒸気機関車
▲蒸気機関車内部の様子(運転室)
ゆっくり過ごしたい方には、シアターや映像コーナーがおすすめです。そこではシートや椅子に座ってリラックスしながら映像を観ることができます。
編集部
ちなみにデートの記念になるようなお土産を購入できるショップはありますか?
樋口さん
専門のショップはありませんが、チケット窓口にて相馬野馬追や各分野の図録、民俗行事のDVDなどをお買い求めいただけます。特に人気があるのは野馬追に関する図録やDVDです。また、12年に1度、社寺で行われる民俗行事「浜下り」のDVDも隠れた人気商品となっています。
編集部
図録やDVDがあれば、さらに野馬追に関する知識を深められますね。「浜下り」は神輿が海に帰るお祭りで、なかなか見られない貴重な行事だと伺いました。DVDで観られるのは素晴らしい機会ですね。
来館者の声:南相馬市博物館の魅力と評価
編集部
来館者さんからよく聞く感想がありましたら教えてください。
樋口さん
当館の展示を見て「この地域が馬との関わりを大切にしていることがよく分かりました」といったお声をいただいております。特に、相馬野馬追に関する展示が来館者の方々に好評です。
編集部
独自に調査した口コミにおいても、以下のように「展示が充実していた」「わかりやすい」といった声が多く見られました。
- 相馬野馬追の歴史だけではなく、古代史や近現代史の展示も充実している
- 特に屏風が素晴らしく、野馬追の様子や背景を学べる芸術作品だった
- 質問をすると、学芸員さんが丁寧に答えてくれてわかりやすかった
- SLがあり運転士の気分を味わえた
地元の方はもちろん、他県から足を運んでいる方も多い印象です。相馬野馬追の歴史や地域の文化を学べる多彩な展示、体験型のアトラクションなど、南相馬市博物館では様々な魅力が楽しめます。カップルで訪れれば、互いの知識を深め合いながら、思い出深いデートになること間違いなしです。
南相馬市博物館からカップルへのメッセージ
編集部
最後に、来館を検討している方へメッセージをお願いします。
樋口さん
「相馬野馬追」や「馬と人との関わり」に興味がある方は、ぜひ当館にお越しください。展示を通じて、相馬地方の歴史や文化、馬との深い絆について新しい発見があると思います。また、実際の馬具や写真、映像資料なども用意していますので、より深く理解を深めていただけるでしょう。きっと楽しく有意義な時間を過ごしていただけると確信しています。
編集部
ありがとうございました!
南相馬市博物館:アクセス・営業時間・料金などの基本情報
住所 | 〒975-0051 福島県南相馬市原町区牛来字出口194 |
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アクセス | 【車】 ・常磐自動車道 南相馬ICから県道12号・県道120号経由で約15分 【電車】 ・東京駅から(福島駅経由) 東北新幹線→福島駅(約1時間30分) →福島駅(バス)→原ノ町駅(約2時間) →原ノ町駅(タクシー)→南相馬市博物館(約10分) ・東京駅から(仙台駅経由) 東北新幹線→仙台駅(約2時間) →仙台駅(常磐線)→原ノ町駅(約1時間20分) →原ノ町駅(タクシー)→南相馬市博物館(約10分) |
営業時間 | 9時から16時45分まで (最終入館は16時まで) |
休館日 | ・毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日) ・12月29日から翌年1月3日まで ※相馬野馬追最終日(月曜日)は開館(翌日休館) |
駐車場 | あり(県営東ヶ丘公園南側駐車場68台/無料) |
料金 |
【常設展のみ開催時】 |
お問い合わせ | ・電話:0244-23-6421 ・ファクス:0244-24-6933 |
予約 | 観覧のみの場合は予約不要 【予約が必要な場合】 ・講座や体験ワークショップへの参加 ・学芸員による展示解説を希望 ・団体での来館 |
公式サイト | https://www.city.minamisoma.lg.jp/ portal/culture/museum/index.html |
※最新の情報は公式ホームページでご確認ください。
※記事中の金額はすべて税込表示です。
南相馬市博物館周辺のおすすめデートスポット
最後に、南相馬市博物館の後に訪れるべき史跡をご紹介します。今回インタビューに答えてくださった樋口さんも強くおすすめするスポットばかりですので、ぜひ合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。これらの場所は、歴史好きのカップルにとって魅力的なデートスポットとなるでしょう。
おすすめのデートスポット
国史跡・桜井古墳:東北最大級の前方後方墳を探索
桜井古墳は、古墳時代前期(3世紀後半から4世紀前半)に築造されたとされる、東北地方最大級の前方後方墳です。国の史跡に指定されており、現在は「桜井古墳公園」として整備され、地元の方々の憩いの場となっています。全長約96メートル、後方部高さ約10メートルの規模を誇り、東北地方の古代史を知る上で貴重な遺跡です。
県史跡・小高城跡:相馬氏の居城跡で野馬追の歴史を感じる
鎌倉時代末から江戸時代初めにかけて、陸奥相馬氏の居城であった「小高城」の跡地です。現在はその場所に小高神社が建立されており、毎年7月に開催される伝統行事「相馬野馬追祭」の際には、勇壮な「野馬懸け」が行われる場所として広く知られています。
国史跡・観音堂石仏:日本最大級の十一面千手観音坐像に圧倒される
日本最大級の十一面千手観音坐像は、その高さが9mにも及ぶ圧巻の仏像です。中心には「大悲経」という経典に登場する仏(賢劫千仏)が精巧に彫られています。この像は「薬師堂石仏」「阿弥陀堂石仏」とともに「大悲山の石仏」として地域の人々に親しまれ、長年にわたり崇拝の対象となっています。
国史跡・薬師堂石仏:平安時代の石仏群を鑑賞
観音堂石仏に隣接する、平安時代の中頃(9~10世紀)に作られたと考えられる石仏群です。「大悲山の石仏」の中で最も保存状態が良く、中央に薬師如来を配し、その周囲に8体の仏像が精巧に彫られています。これらの石仏は、当時の優れた石工技術と信仰の深さを今に伝える貴重な文化財です。
まとめ:南相馬の歴史と文化を巡る学びのカップルデート
今回は「南相馬市博物館」を中心に、南相馬市内にある貴重な文化財や史跡をめぐるデートプランをご紹介しました。
南相馬市博物館では、国重要無形民俗文化財に指定されている「相馬野馬追」に関する知識を深められます。また、南相馬市周辺の豊かな自然や古代から続く歴史、地域に根付いた民俗などに関する多彩な展示も観覧できます。その後、周辺の史跡を巡ることで、南相馬の魅力を再発見できる、学びの多いデートとなることでしょう。
南相馬市内や周辺にお住まいのカップルはもちろん、歴史や馬、史跡に興味がある方々にも、今回のデートプランをぜひ参考にしていただきたいと思います。二人で楽しみながら、地域の文化や歴史に触れる特別な一日を過ごしてみてはいかがでしょうか。