北海道浦河町への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説|縁結び大学
この記事では、地方への移住を検討している方に向けて、北海道浦河郡浦河町(うらかわちょう)の特徴や生活情報を紹介していきます。
浦河町は「馬の町」とも呼ばれていて、町内に約200の牧場を有し、3,000頭を超えるサラブレッドが飼育されています。また、海や山に面している立地から、乗馬や釣り、ハイキングなど、アウトドアが好きな方にはピッタリな環境です。
真夏でも最高気温が30度を超えることはほとんどなく、冬は積雪が少ない、北海道の理想的な気候である浦河町は、アウトドアにもうってつけです。
今回はそんな浦河町への移住後の仕事や住まい、行政の支援などをわかりやすく紹介します。
北海道浦河町の暮らし、3つの特徴
浦河町は北海道日高管内の南部に位置しており、北は日高山脈、南は太平洋に面しています。北海道ならではの広大な景色を望むことができ、都会では見られない雄大な自然に囲まれた暮らしを送ることができます。
そんな浦河町の魅力を3つ紹介します。
- 特徴1:「馬の町」浦河町で馬と触れ合える豊かな生活
- 特徴2:夏は涼しく、冬は雪が少ない!北海道の理想的な気候
- 特徴3:アウトドアレジャーで心も体もリフレッシュ!
それでは、ひとつひとつ見ていきましょう!
特徴1:「馬の町」浦河町で馬と触れ合える豊かな生活
浦河町は「馬の町」と言われているくらい馬が身近です。浦河町は競馬馬が盛んで、町内に200の牧場を有し、3,000頭を超えるサラブレッドが駆け回っています。
浦河町の小学校では、乗馬体験ができる授業を実施しており、中学生になると厩舎(きゅうしゃ※)の作業の体験学習があります。普通の学校ではできない貴重な体験ができ、馬と触れ合う楽しさや育てる大変さを学ぶことができます。
(※)馬を飼う小屋
浦河町には乗馬ができる施設があります。(「うらかわ優駿ビレッジAERU」「浦河町乗馬公園」)動物が好きな方、乗馬が好きな方にはこれ以上ないほど恵まれた環境です。
▲「うらかわ優駿ビレッジAERU」での乗馬風景
特徴2:夏は涼しく、冬は雪が少ない!北海道の理想的な気候
浦河町の気候は、北海道の中では冬は温暖で雪が少なく、夏が涼しい特徴があります。冬になると積雪が数メートルにもおよぶ北海道のイメージを考えると、非常に暮らしやすい気候です。
北海道に移住してみたいけど、雪国での生活に不安な方にはおすすめの町です。
また、北海道とはいえ、夏になると気温30度を超える地域もありますが、浦河町ではほとんど超えることはありません。まさに「北海道の夏は涼しい!」をしっかり体現している町です。
▼浦河町と札幌市の気候の比較
浦河町 | 札幌市 | |
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30℃以上日数(2022年) | 0 | 10 |
25℃以上日数(2022年) | 8 | 71 |
最深積雪(2月の平均値) | 16cm | 95cm |
比較すると、浦河町の気候が夏は涼しく、冬の積雪が少ないことがよくわかります。
参考:気象庁気候データ(浦河町)
参考:気象庁気候データ(札幌市)
雪道の運転は地元の慣れている方でも慎重になりますが、北海道への移住を検討している方で雪道の運転が不安な方は、浦河町を検討してみるといいかもしれません。
特徴3:アウトドアレジャーで心も体もリフレッシュ!
浦河町は海も山もある自然に恵まれた町です。乗馬、山菜採りや魚釣りなどアウトドアレジャーが好きな方は色々と楽しむことができます。川ではヤマベやニジマス、海ではカレイやサケなどが釣れます。
また、少し足を延ばして、隣の様似町に行ってみれば、ジオパークにも認定されているアポイ岳でハイキングを楽しむことができます。
浦河町の冬の夜空には数え切れないほどの星が輝き、美しさに魅了されます。
▲冬は特に空気が澄んで、満点の星が望めます。
また、浦河町は桜が綺麗なことでも有名で、満開を迎えた桜並木は見応え抜群です。
▲「優駿さくらロード」は約3キロにわたって、1,000本を超えるエゾヤマザクラが道路の両側に立ち並んでいます。
浦河町には「うらかわオバケ桜」と呼ばれ、地元の方に親しまれているエゾヤマザクラがあります。この桜は北海道で一番幹が太い桜と言われており、太さ約4.8m、高さ16mもある巨木です。
▲オバケ桜は迫力満点で圧倒されます
このオバケ桜はJRA日高育成牧場内の丘の上に立っているため、普段は見ることができませんが、桜の見頃を迎える4月下旬頃に一般公開されており、多くの人が訪れています。
浦河町に移住すると、スポーツや趣味、自然景観など、楽しいことがたくさんあります。心も体もリフレッシュできる生活が待っていますよ。
浦河町の暮らしに関する情報
ここからは、浦河町への移住を考えた場合に必要になる、生活に関する情報を紹介します。
人口 | 約11,600人 ※令和5年2月末現在 |
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病院 | 総合病院1、一般診療所5、歯科医院6 |
学校 | 小学校4校、中学校3校、高校1校、専門学校1校 |
浦河町には総合病院の「浦河赤十字病院」があります。この地方の地域センター病院にもなっている病院なので心強いです。
浦河町内で日用品はある程度は揃います。専門用品などを買う時は、札幌市や車で2時間ほどの苫小牧市や帯広市まで出かける方もいるようです。
【交通】移動には車が便利!
次に浦河町の交通に関する情報を紹介します。
交通 | 【電車】 なし 【バス】 ジェイ・アール北海道バス、道南バス |
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隣接都市 | 日高郡新ひだか町、様似郡様似町、広尾郡大樹町、広尾郡広尾町 |
大都市へのアクセス | 【新千歳空港】 車で約2時間10分 【帯広空港】 車で約1時間50分(国道236号線を利用) 【札幌市】 車で約2時間45分(高速道路等を利用) バスで約3時間45分 【苫小牧市】 車で約2時間10分 バスで約3時間 【帯広市】 車で約2時間15分(国道236号線を利用) |
浦河町を含む日高管内を走っていたJR日高本線が2021年に廃線となり、町内には列車が走っていません。バスの運行はありますが、利便性を考えると自家用車での移動が便利です。
車の運転免許を持っていない方は、移住する前に取得しておくのがおすすめです。
【仕事】浦河町は有効求人倍率が高い
浦河町の求人件数はこちらです。(2023年4月現在)
浦河町 | 約450件 |
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浦河町から30分圏内 | 約580件 |
※参考:求人情報サイト
浦河町は全国的に見て有効求人倍率(※)が高く、北海道内の他の地域と比べても仕事が多い地域です。
(※)有効求人倍率は求人者1人あたり何件の求人があるかを示しています。数値が高いほど求職者に有利と言えます。
全国の有効求人倍率の平均値は令和3年度で1.05、北海道全体では0.98に対し、浦河町は1.57と高い数値を示しています。そのため、仕事を選びすぎなければ就職することは十分可能といえそうです。
参考:厚生労働省北海道労働局(有効求人倍率の推移)
浦河町では、特に競争馬関連や医療福祉介護系の求人が多いようです。競走馬関連の仕事は滅多に経験できる仕事ではないので、移住をきっかけにそこでしかできない仕事がしたい方や生き物と関わる仕事がしたい方にはピッタリの環境ではないでしょうか。
【就職支援】最大30万円のUターンIターン補助金
浦河町ではUターンIターン補助金の制度があり、満45歳以下の世帯には最大30万円の補助金を受け取れます。
浦河町のUターンIターン補助金には、「就職等準備補助金」と「就職等継続補助金」の2つの補助金があり、「北海道内から移住する世帯(浦河町近隣の日高管内を除く)」と「北海道外から移住する世帯」で受け取れる金額が異なります。
これらの補助金の内容と補助額は以下の通りです。
就職等準備補助金 | 浦河町に移住し、町内の企業に正社員として就職した際の補助金 |
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就職等継続補助金 | 就職等準備補助金を受け取っている方で、継続勤務しており、初勤務日から6ヶ月後に支給される補助金 |
▼就職等準備補助金および就職等継続補助金
北海道外からの移住 | 単身:75,000円 2人以上の世帯:150,000円 |
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北海道内で日高管外からの移住 | 単身:50,000円 2人以上の世帯:100,000円 |
浦河町に移住して、町内の企業に就職した際に受け取れる「就職等準備補助金」と、継続して6ヶ月勤務した際にもらえる「就職等継続補助金」は、それぞれ同額支給されます。
そのため、北海道外から2人以上の世帯で浦河町に移住し、町内の企業に正社員として就職すると、最大30万円も補助金を受け取ることができます。
ちなみに日高管内の地域とは日高町、平取町、新冠町、浦河町、様似町、えりも町、新ひだか町の地域を指します。
UターンIターン補助金は他にも細かい支給条件がありますので、詳細は下記のホームページをご覧ください。
【就農支援】充実した支援で農業を始めやすい
浦河町では新規就農を目指す方への支援制度も充実しています。
▼浦河町の就農支援制度
就農研修補助金 | 就農予定時に49歳以下の就農研修者に対し、就農研修期間中、月額8万円。夫婦で研修する場合は合わせて月額12万円補助。 |
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就農支度補助金 | 就農研修終了後、64歳以下の認定新規就農者に対し、100万円を補助。 |
経営安定補助金 | 認定新規就農者に対し、就農開始年度から農業経費の2分の1を補助(単年度限度額100万円) 補助期間:就農年度から4年以内(補助期間内における限度額200万円) |
農業大学校等研修補助 | ・就農研修中に農業大学校の新規参入者研修を受講する場合の費用補助 ・就農後3年以内の新規就農者が農業大学校等で経営研修を受講する場合の費用一部補助 |
新規就農は農業を始めるまでの研修費や農地の準備、資材の購入など、経営が安定するまでの初期段階は非常にお金がかかります。
なので、浦河町のように就農までの準備段階や就農初期の補助金が充実している地域は、農業を始めたい方におすすめです。就農支援について、詳しくは下記のホームページをご覧ください。
【住まい】理想の物件が見つかったらすぐ検討を!
浦河町への移住では「住まい探し」が一つの難所になるかもしれません。
総合不動産サイトで浦河町の物件を調べたところ、賃貸物件が見つかりませんでした。空き家バンクに登録されている物件も4件ほどでした。(2023年4月時点)
浦河町にマンションやアパートがないわけではありませんが、個人で物件を所有しているオーナーさんが多く、不動産の空き家情報としてはあまり公開されていません。
戸建て空き家も全くないわけではなく、空き家はあるけれど所有者が所持し続けている状態のようです。そのため、ホームズやスーモなどの総合不動産サイトで物件を探すよりは、浦河町の不動産業者に相談してみた方が見つかりやすそうです。
もし理想の物件が見つかった時は、できるだけ早い決断をおすすめします。
移住体験しながら住まいを探そう!
浦河町では移住体験ができる「生活体験住宅」が用意されています。この生活体験住宅で浦河町の暮らしを体験しながら、移住後の住まいを探すのがおすすめです。
▲浦河町の生活体験住宅の1棟
生活体験住宅で地元の人とコミュニケーションを取りながら、空き家や空き賃貸住宅に心当たりがないか聞いてみるといいかもしれません。
そのため、浦河町の移住希望地の近くにある生活体験住宅を選ぶと、その地域の暮らしを体験できて、住まい情報も見つけやすくなりますよ。
▲他にもたくさんの生活体験住宅が用意されています。移住希望地から近い住宅を探してみてくださいね。
生活体験住宅の物件や予約状況は下記のホームページからご覧いただけます。申し込みや詳細は浦河町役場へお問い合わせください。
住まいの新築やリフォームの補助金
浦河町では町内の業者に依頼する住まいの新築やリフォームなどの際に、一部費用を補助してもらえる支援制度が用意されています。(町民かリフォーム等工事後に町民になる方が対象)
▼住宅新築リフォーム等支援補助事業
補助対象工事費 | 支給額 |
---|---|
100万円以上150万円未満 | 10万円 |
150万円以上200万円未満 | 15万円 |
200万円以上250万円未満 | 20万円 |
250万円以上300万円未満 | 25万円 |
300万円以上 | 30万円 |
住宅新築リフォーム等支援補助事業では、子どもがいる世帯なら子ども1人につき補助額が10万円加算されます。
見つけた物件が多少理想と違っても目をつむることがあるかもしれません。その際はこの「住宅新築リフォーム等支援補助事業制度」を活用し、リフォームや増改築で理想の移住暮らしを実現させてくださいね。
住宅新築リフォーム等支援補助事業の詳細は下記のホームページをご覧ください。
【子育て支援】出産・子育て応援給付金など
浦河町では子育て世帯に対して、さまざまな制度で出産や子育てを応援しています。
▼浦河町の子育て支援
出産・子育て応援給付金 | 妊娠届出時及び産後間もない時期に保健師等と面談を実施したすべての家庭に対し、経済的支援として給付金を支給(計10万円) |
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子育て家庭医療費支援事業 | 子どもの医療費の自己負担分をアプカポイント(※)として付与。 |
チャイルドシート購入費助成 | 浦河町内のお店で6歳未満の子どものチャイルドシートを購入すると、1万円相当のアプカポイント(※)を付与。 |
(※)浦河町には「アプカ(うらかわタウンポイントUP-C)」という浦河町独自のポイント制度があります。アプカ制度に加盟している浦河町内のお店で買い物すると100円につき1ポイント(1円相当)が付与されます。
子育て家庭医療費支援事業では、子どもが病院を受診した際の自己負担の費用をアプカポイントで還元されます(限度額は世帯で1ヶ月4万円)。
他にも妊娠を確認された夫婦への勉強会や不妊治療助成、妊婦健診、風疹ワクチンなどの補助があるので、詳細は下記のホームページをご覧ください。
浦河町へ移住した人の体験談・感想
実際に浦河町に移住された方の声を紹介します。
- 人が優しい。
- 移住者を受け入れ慣れているので、馴染みやすい。
- 温かく受け入れてくれる。
浦河町は新しい人を受け入れることに慣れている住民の方が多いようです。
筆者自身も移住生活を送っていますが、昔から現地の住民だけで結束されている地域と、移住者が多い地域では、馴染みやすさが全く違う実感があります。
移住で現地の人との関わりに不安を抱いている方は、浦河町のように移住者が多い地域がおすすめです。
浦河町への移住に関するお問い合わせ
もし浦河町への移住に関してわからないことがある方は、こちらへお問い合わせください。
担当課 | 浦河町役場 商工観光課 移住交流テレワーク誘致推進室 |
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住所 | 〒057-8511 北海道浦河郡浦河町築地1丁目3番1号 |
電話 | 0146-26-9013 |
FAX | 0146-22-1240 |
メールアドレス | ijuturn@town.urakawa.hokkaido.jp |
公式サイト | 浦河町公式HP 移住ポータルサイト |