高萩市に住んでみよう!移住に役立つ暮らし・仕事・住宅情報を解説|茨城県
今回の記事では、地方への移住を考えている方に向けて、茨城県の高萩市(たかはぎし)に関する生活情報をご紹介します。
高萩市は、茨城県の北東部に位置する街です。海に面しているため内陸部に比べて冬は暖かく、夏は涼しく過ごしやすい気候が特徴です。
豊かな水源に恵まれ、釣りやキャンプにはもってこいの環境が整っています。高萩市は求人数も多いエリアなので、住んで働きながらアウトドア生活も存分に楽しめるのが魅力です。
今回は、そんな高萩市の特徴や暮らし、住宅情報について、市の移住担当の方からのお話を基にお伝えしていきます。
高萩市の魅力がわかる3つの特徴
高萩市は周囲を自然に囲まれながらも、比較的都心部への交通の便が良い立地にあります。移住には、次のような人が向いているといえるでしょう。
1)リモートワークをしながら、時折都心部へアクセスしたい
2)釣りが大好き、豊かな水源で釣りを楽しみたい
3)キャンプやアウトドアを満喫したい
ここからは、高萩市の特徴について詳しくみていきましょう。
特徴1:自然が豊か。海・川・山に加えダム湖の景色が魅力
▲白い砂浜が美しい高萩市の海岸線
高萩市の大部分は山林と原野で占められ、市街地は海岸に近い平地に広がっています。高萩市の1つ目の特徴は、海、川、山があり、自然環境に恵まれているというところです。
高萩駅から徒歩5分ほどでアクセスできる太平洋の海岸には、切り立った海食崖や白い砂浜の美しい景勝地があります。
一方、市内に流れる川の上流部にはダムが形成され、観光スポットや水辺のアクティビティの拠点として多くの人が訪れています。
▲小山ダム(こやま湖)でカヌーを楽しむ人たちの様子
なかでも「花貫ダム(はなぬきダム)」は海が見えるダムとして親しまれています。その水源を辿っていくと美しい名勝が連なる花貫渓谷へと続きます。
▲花貫ダムの上流にある「乙女滝」。新緑と紅葉が美しいスポット
▲花貫ダムの上流「花貫渓谷」の汐見滝吊り橋の紅葉。吊橋の長さは60メートル
市内で源流から川、海へと水の流れが完結している土地形成は大きな特徴で、高萩市の美しい自然景観を見事に作りあげています。
渓谷までは市街地から車で20~30分ほどでアクセスできます。リフレッシュしたくなったらすぐに出かけていけるのは大きな魅力ではないでしょうか。
特徴2:レジャー施設が豊富!釣りやキャンプなどアウトドアを堪能できる
▲山の中腹にある「けやき平キャンプ場」からは太平洋が望める
高萩市の2つ目の特徴は、豊かな自然のなかでアウトドアライフを満喫できるところです。釣りやキャンプを存分に楽しめるスポットをいくつかご紹介します。
遊びの宝庫「高萩ふれあいの里フィッシングエリア」
民間の釣り施設「高萩ふれあいの里フィッシングエリア」では、初心者から上級者まで楽しめるコースが揃っています。釣った魚を食堂で調理してもらったり、バーベキューで食べることも可能で、併設のキャンプ場で夜はアウトドア気分に浸れます。
高萩市では、渓流まで車で30分以内でアクセスできるという手軽さも、釣り人にとっては大きな魅力です。
水上アクティビティや本格派のキャンプも満喫できる「はぎビレッジ」
市内にはキャンプができる施設が豊富にあります。
県内一の規模を誇る小山ダムのほとりにある「はぎビレッジ」は広大なアウトドア施設で、「こやま湖」でボートクルーズやSAPを体験したり、湖畔でグランピングやオートキャンプを存分に味わうことができます。
参考:はぎビレッジ(高萩市)
▲清々しい景色に囲まれて水上アクティビティが楽しめる小山ダム(こやま湖)
キャンプ上級者には、ブッシュクラフトといって、火おこしから煮炊きまで現地調達で本格的なキャンプ体験ができるスポットもあります。
また2023年7月には、キャンピングカーで利用できるオートキャンプ場もオープンしました。雄大なダム湖と森林の景色、夜は星空を堪能できる贅沢なスポットです。
はぎビレッジまでは市街地から車で20分ほど。初心者でも手ぶらでも気軽に体験できる環境が整っています。これからアウトドアライフに挑戦してみたいという人にとっても、新しい楽しみが増えることでしょう。
特徴3:東京圏へアクセスしやすい、利便性の良い特急が止まる!
豊かな自然に恵まれた高萩市ですが、周辺都市へアクセスしやすい点も特徴として挙げられます。水戸市や福島県いわき市までは高速道路で約40分、東京、仙台までは約2時間40分といった距離です。
電車では、常磐線「高萩駅」から水戸市、いわき市までは約50分でアクセスできます。特急を利用すると東京までは乗り換えなしで約1時間50分と、東京圏へのアクセスも良いです。
高萩駅発着の特急があり、夜遅くまで運行があるので、通勤や通学にも便利です。都心部への通勤圏としてはやや距離感がありますが、テレワークしながらたまに都心部へ出勤するという働き方なら、苦にならない範囲ではないでしょうか。
高萩市の暮らしに関する情報
気候 | 8月平均気温:23.8度 1月平均気温:3.6度 ※気象庁ホームページ(観測地点:北茨城) |
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人口 | 26,112人、11,448世帯(2023年12月1日) |
病院 | ・一般診療所:13カ所 ・病院:4カ所 ・歯科医院:13カ所 (2023年12月現在) |
学校 | ・こども園・保育園・幼稚園:6カ所 ・小学校:4校 ・中学校:3校 ・高校:3校 (2023年12月現在) |
交通 | 【鉄道】 ・JR常磐線「高萩駅」 【バス】 ・高速バス(ジェイアールバス関東・茨城交通) ・路線バス(茨城交通、椎名観光バス) 【道路】 ・常磐自動車道「高萩IC」 ・国道6号、461号 |
近隣都市 | 北茨城市、日立市、常陸太田市 |
高萩市の気候は、過ごしやすい平地部に対し山間部では気温差があり、年によっては積雪も見られるようです。
大部分が山間部の高萩市では、住宅地の占める割合は市内全域の10~15%ぐらいで、暮らしに必要なエリアはコンパクトにまとまっています。学校やスーパーマーケットも3キロ圏内ぐらいに集まっているので、普段の生活必需品などは揃えやすい環境です。
電車で通勤する人もいますが、やはり多くの人が車での生活をしています。市内には路線バスのほかに、300円で行きたい場所へ移動できる「呼び出し型バス」が走っています。
2022年10月より運行を開始した「MyRideのるる」は、市がバス会社と連携し、アプリでバスを呼び出し来てもらうシステムです。乗降場所や行きたい場所をアプリで依頼できて便利です。アプリのインストールの仕方や使い方のレクチャー体制も整えているので、便利に活用していただけるシステムです。
市内には景勝地やアウトドライフを楽しめる施設に加え、文化施設もあります。
通称「さくら宇宙公園」と呼ばれる「高萩市衛星通信記念公園」内には、国立天文台のパラボラアンテナや宇宙電波館などが並び、ジョギングコースやグランドゴルフ、散歩や花見などで利用できます。
▲我が国初のテレビ衛星中継受信の地を記念した「さくら宇宙公園」内のパラボラアンテナ
春には約300本の桜が満開となる桜の名所でもあります。年間を通して、さまざまなイベントも開催されます。
▲さくら宇宙公園で秋に行われるライトアップイベント。夜空に400個のスカイランタンを飛ばす
参考:さくら宇宙公園(高萩市)
【仕事】求人数豊富。市内や隣の日立市への通勤者が多い
仕事面では、市内や隣の日立市に通勤している人も見られます。日立市までは電車で15分程度のため、駅では朝夕に学生だけでなく、通勤に電車を利用しているビジネスマンも多く見られます。
ちなみに大手求人情報サイトで検索すると、高萩市内の正社員の募集は約750件。30分圏内に範囲を広げると求人数は数倍に増えます(2024年1月現在)。
※高萩市の求人情報の一例
東京圏からの移住者は支援金制度が活用できる
東京圏から高萩市に移住して就業したり起業する人は、県の支援金制度が活用できます。支援金対象となるマッチングサイトでの求人先に就職したり、起業した人には1世帯100万円、単身世帯には60万円の補助金が支給されます。
テレワークで仕事を行う人も対象となるので、詳細をチェックしてみてください。
参考:わくわく茨城生活実現事業(高萩市移住定住ポータルサイト)
【住まい】賃貸物件が多くお手頃価格、空き家バンクは物件少な目
高萩市では民間のアパートがかなり多いようです。大手賃貸情報サイトで調べてみると、賃貸物件は300件以上見つかります。家賃相場は2LDKで4~5万円台が多く、駅からあまり離れなくても手頃な物件が見つかりそうです。
空き家バンク(物件紹介バンク)はなかなか登録物件が集まらない状況にありますが、引き合いは多いといいます。新しい物件が掲載されると、すぐに話を聞きたいと問い合わせがあるそうです。比較的安く、初期投資でお金がかからないため人気があるとのこと。賃貸や売却、店舗物件も扱っています。
今出ている売却物件は、土地付きで200~300万円くらいです(2023年11月現在)。売却物件はどうしてもリフォームが必要になってきますが、新築で買うよりは十分安いといえるでしょう。
参考:高萩市物件紹介バンク(高萩市移住定住ポータルサイト)
新築・中古物件購入やリフォーム費用には補助金あり
高萩市では、新築・中古物件購入やリフォーム費用に対し、10万円の補助金が支給される制度があるので、活用すると良いでしょう。対象となる人は詳細をチェックしてみてください。
参考:たかはぎ住マイル支援補助金(高萩市移住定住ポータルサイト)
【教育】地域全体で子どもを支援する体制が整っている
自然豊かな環境下で育っている高萩市の子どもたちは「萩っ子」と呼ばれています。小学校に入学する「萩っ子」たちには、ランドセルがプレゼントされます。
高萩市では、地域全体で子どもたちを支えるサポート体制があり、登下校中の子どもたちを見守るサポーターが大勢います。通学途中の各所で声をかけてくれる見守り隊は、子どもたちには心強い存在で、またサポーターたちにとっても張り合いとなっているようです。
また、子どもたちの学習支援も地域ぐるみで行っています。地域の方が「はぎッズ応援隊」となり、小学校などに出向いて昔の遊びなどを教える仕組みは良い世代間交流です。
市内の学校全てに放課後児童クラブがあるので、子どもたちの学童への移動に関しては、保護者は安心できることでしょう。
ボーイズスカウトの聖地でアウトドア学習もできる
子どもたちの活動の場として、高萩市にはボーイスカウトの聖地と呼ばれる施設があります。「大和の森(やまとのもり)」高萩スカウトフィールドは、2017年にオープンしたボーイスカウト日本連盟が管理する教育キャンプ施設です。バーベキューや自然体験活動など、市内の学校で宿泊学習としての利用も広がっています。
この施設では、市民が参加できるイベントも多く実施され、全国から来る人との交流も行われます。
移住した人の体験談や感想
ここからは、高萩市に移住した人の声を紹介します。
- 夏は比較的涼しく、冬は雪も少なく暖かいので、過ごしやすい
- 新緑や紅葉がきれいで、四季折々の自然に魅力を感じる
- まわりの人が気軽に話しかけてくれる、移住者に対して優しい
- 高萩止まりの電車が多く、夜12時頃まで運行していて便利
- 海釣りと渓流釣りを両方楽しんでいる
- 廃校を活用したドローンスクールで実習を受け、ドローン撮影の夢が膨らんでいる
- 大きい病院で出産できる、子育て世帯にも安心感がある
- ボランティア活動でいろいろなことができる
高萩市への移住者には、子育て中からシニア世代までさまざまな人がいます。移住者の声からは、それぞれの趣味や日々の暮らしに満足し、やりたいことを楽しんでいる様子が伝わってきますね。
参考:高萩市民の声(高萩市移住定住ポータルサイト)
高萩市への移住に向けて
現在、お試し住宅などはなく、移住に関しては市の担当者が相談に乗ってくれます。また、移住サポーターという制度があり、先輩移住者がサポーターとして登録されています。
移住して就農した人、お店を開業した人、アウトドアの達人、地域おこし協力隊出身の人などに、実際の暮らしぶりについての話を聞くことができるので、ぜひ紹介してもらうと良いでしょう。
農業の作業の様子を見せてもらったり、お店に行って気軽に話を聞いたりすることで、高萩市での移住後の暮らしがイメージしやすくなります。
参考:高萩市移住サポーター(高萩市)
若い世代に嬉しい「奨学金返還支援」も
高萩市の移住支援としては、新規学卒者に対して奨学金の返還支援制度があります。奨学金の貸与を受けて高校、大学、専門学校を卒業する人が定住した場合、借りた奨学金の返還金の一部を支援してもらえる制度です。年間20万円を限度とし、最大5年で100万円の支援が受けられます。
若い世代には大きな助けとなるので、UターンやIターンなどで高萩市で就業を考える人はぜひ活用したい制度です。
参考:新規学卒者奨学金返還支援(高萩市移住定住ポータルサイト)
高萩市への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 高萩市 市民生活部 環境市民協働課 |
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住所 | 〒318-8511 茨城県高萩市本町1-100-1 高萩市役所2階 |
電話番号 | 0293-23-7031 |
対応時間 | 平日 8:30~17:15 |
公式サイト | https://www.city.takahagi.ibaraki.jp/iju/ |