那賀町で暮らす良さとは?移住のための仕事・住居・支援情報|徳島県|縁結び大学

この記事では、徳島県那賀町へ移住を検討している方に向けて、まちの魅力や暮らしに関する情報を紹介していきます。

「ナカ」という愛称で親しまれる那賀町は、面積の約9割が森林に覆われている自然が豊かな地域です。

また、子育て支援に力を入れていることも特徴的。移住をすると子どもに対して助成金がでる制度を紹介しますので、豊かな自然の中で子どもを育てていきたい人に、特に注目してほしいです。

その他にも、那賀町で暮らすたくさん魅力と、移住する時に役立つ情報を中心に、役場の前川さんに伺ったお話を合わせながらお伝えします。

那賀町役場・まち・ひと・しごと戦略課の前川さん

那賀町で暮らす3つの魅力を紹介

徳島県那賀町の暮らしの特徴

那賀町はたくさんの自然があふれていて、都会では感じることのできない静けさがあるまちです。また、豊かな自然の恵みを生かした農業や子育て支援が充実していることもこのまちの魅力ですよ。

大都市までは車で約1時間ほどかかる場所に位置していますので、ほどよい田舎暮らしをしたいという人にもおすすめできます。

まとめると、那賀町は以下のような方にぜひ住んでほしい移住先です。

  • ほどよい田舎で、自然が豊かな場所で暮らしたい
  • 充実した子育て支援を受けながら、子どもをのびのび育てたい

それでは、たくさんの魅力がつまった那賀町について、詳しく解説していきます。

特徴1:面積の約9割が森林!大自然があふれるまち

ロープウェイから鷲敷地区を写した様子
▲山に囲まれている那賀町

那賀町の最大の魅力は、360度どこを見てもあふれている自然です。人が少ないので、都会のような慌ただしい雰囲気がなく、自然を五感で感じながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

太龍寺(たいりゅうじ)山の山頂まで結ぶ全長2,775m、101人乗りのロープウェイからは、まちを一望することができます。

那賀町は「滝王国」と呼ばれるくらい、大小たくさんの滝があります。夏は新緑、秋は紅葉に囲まれた滝の姿は、まるで絵画の一コマを見ているかのよう。

木沢地区の大釜の滝
▲日本の滝百選の一つ。水量も多く雄大な「釜の滝」

ツーリングファンの間で有名なのが「剣山スーパー林道」です。日本最長といわれる、未舗装の林道を走りながら見る景色はまさに圧巻!この林道を利用したマウンテンマラソンも行われています。

剣山スーパー林道から見える雲海
▲全長87.7kmにわたる未舗装の林道は過酷ながらも美しい

川口ダム湖畔には桜が植えられており、春の訪れを間近に感じることができます。ダム上流には「水際公園」があり、キャンプやアユ釣り、カヌー教室などイベントを楽しむことができますよ。

那賀町の川口ダム湖畔の桜
▲春には桜が美しく咲く川口ダム湖畔

ここには書ききれないくらい、まだまだたくさんの素晴らしい景色が広がる那賀町で、思い切り深呼吸をし、自然を感じてみてください。耳を澄ませば聞こえてくる風の音や鳥の声があなたを癒してくれると思います。

特徴2:結婚から子育てまで、全面的にサポート

那賀町には、安心して長くまちに住んでもらうための制度が豊富に用意されています。特に、子どもを育てるときにかかる費用の大半を、まちがバックアップしてくれていることが特徴です。

2022年度から始まった移住者むけの新制度「那賀町ふる里留学」も合わせ、まちで受けることのできる支援を詳しく解説します。

▼結婚~出産まで

概要 リンク
結婚・出産祝い金 ・那賀町に住んでいる方が結婚・出産をした場合2万円支給 公式
出産祝い金加算制度 ・子どもの出生日から、5年目、10年目、15年目に祝い金を支給(支給時点の子どもの数で金額が変わる)
・子どもが1人の場合:5年目5万円、10年目5万円、15年目10万円
・子どもが2人の場合:5年目10万円、10年目10万円、15年目20万円(それ以降は公式HPを参考)
公式
こどもはぐくみ医療 ・18歳までの子どもの自己負担医療費を全額助成 公式

▼乳幼児

概要 リンク
ウッドスタート ・1歳の時に、町産材で作った木のおもちゃをプレゼント
認定こども園利用者の食事無料 ・町内の認定こども園利用者は、食費無料 公式
インフルエンザ予防接種費用助成 ・インフルエンザ予防接種1回につき1,000円で受けることができる。(19歳未満)

▼小~高校生

概要 リンク
ふる里留学制度 ・家族で移住、または子どもを山村留学させた家庭に月額4万円支給 公式
放課後子ども教室 ・年間800円の保険料のみで子どもたちの放課後の居場所を確保。特色ある体験・交流活動を実施している。

那賀町もんてこい奨学金 ・卒業後に定住すれば、返還金が還付される奨学金(専門学校、大学など)
・月額5万円支給

県立那賀高等学校への支援 ・バスの定期購入費の一部補助
・通学用自転車購入補助(上限1万円)

「出産祝い金加算制度」は、ほかの地域ではあまりない特徴的な制度だと思います。移住した時に金銭面の支援が受けられる「ふる里留学制度」も那賀町で子育てをはじめるきかっけとなるのではないでしょうか。

ふる里留学制度に関する詳しい情報はこちらです。
▶(公式)那賀町ふる里留学制度

特徴3:地域おこし協力隊から、跡継ぎを募集することもある農業

那賀町は稲作を中心に、名産品であるゆずの他、花やイチゴなどが栽培されています。ゆずは国内外で高い評価を得ており、果汁や果皮を利用した商品開発にも取り組んでいるんだそう。これに伴い新たな雇用が生まれているので、農業に関心のある方が働く場所としてもぴったりです。

経験の浅い農業者に対してベテラン生産者が指導する体制も整っているので、新規就農をしたいと考えている人は、リスクを軽減することができます。「JAアグリあなん農作業お助けセンター無料職業紹介所」では、農業に関する仕事の仲介を行なっていますので、農業関係の仕事を探す際に役立ててください。

農業に関する仕事の仲介はこちらをご覧ください。
▶(公式)JAアグリあなん農作業お助けセンター無料職業紹介所
農業の情報はこちらをご覧ください。
▶(公式)那賀の農業

さらに地域協力隊として那賀町で働いている人から、農家の跡継ぎを募集することもあるそうです。現在の隊員は6名で、ドローン、廃校利用、地域再生など、それぞれのテーマに沿った活動を展開し、地域に貢献しています。

移住の方法を模索している方は、まず地域おこし協力隊の制度を利用を考えてみる、というのもよいのではないでしょうか。

那賀町地域おこし協力隊の詳細についてはこちらをご覧ください。
▶(公式)那賀町地域おこし協力隊

那賀町の暮らしに関する情報

ここからは、実際に那賀町に移住し、生活する時に必要なデータを紹介していきます。

気候 年間平均気温19.9度。最高気温は8月の平均30.8度、最低気温は1月の平均-2.0度。
夏季の降水量が多く、冬は寒冷。朝晩の気温は氷点下になることもある。台風が来た時には豪雨に見舞われることが多い。
人口 約7千人(令和4年10月末時点)
病院 町立病院1診療所・クリニック7、歯科2
学校 高校1、中学校3、小学校4、
文化・芸術 ・エキサイティング・サマー・イン・ワジキ(鷲敷地区):入場無料のロック・フェスティバル
・木頭杉一本乗り大会(木頭地区)
・きさわ樹氷まつり(木沢地区)
食べ物 ・ゆず
・相生晩茶(あいおいばんちゃ)
交通 ・鉄道はない
・バスが走っているが1時間に1本ほど
娯楽 ・わじきライン林間キャンプ村
・釜ヶ谷(かまがたに):日本の滝百選の一つである大釜の滝がある。紅葉もライトアップされる
・剣山スーパー林道
・太龍寺ロープウェイ
・徳島県立青少年の森
・相生森林美術館
・もみじ川温泉
・四季美温泉
近隣都市 ・阿南市:車で30分
・美馬市:車で1時間30分
・三好市:車で2時間
・勝浦郡勝浦町:車で30分
・上勝町:車で45分
・海部郡美波町:車で40分

那賀町へ移住した際は、1月の平均気温がマイナスになるので、冬への備えや台風対策が必要となってきます。また、まちには鉄道が走っておらず、バスも1時間に1本ほどの運行のため車が必須となります。

まちは5つの地区に分かれていますので、それぞれの生活の特徴をまとめました。

鷲敷地区(わじき) ・役場本庁がある中心地
・約30分で阿南市へ行けるので交通の便が良い
・コンビニ2件
・ホームセンター1件
相生地区(あいおい) ・中心部から離れると山あいの集落が多い
・中心地に食料品、日用品の商店がある
・相生地区から約30分ほど走ると海がある
上那賀地区(かみなか) ・那賀町の真ん中で平野部は少ない
・画家やミュージシャンなどが移住してきている
木沢地区(きさわ) ・山深く雄大な自然が残る地域
・19時まで営業のコンビニが地域の生活を支えている
木頭地区(きとう) ・木沢地区と同じく山深い地域
・峠のトンネルを越えると高知県、南国市までは40分ほどでつく

移住者がよく選ぶ地域は、鷲敷地区です。アクセスも良くコンビニやホームセンターがあるので、生活をするには便利な地区ですよ。必要な時にはすぐに大きなまちに行ける、程よい田舎暮らしができることが人気の理由となっています。

より田舎に住みたい方は木頭や木沢を選ぶ傾向にあります。逆に真ん中あたりの地区を選ばれる方は少ないです。移住の目的に合わせて地区を選ぶことができるのも那賀町の魅力ではないでしょうか。

町立病院は真ん中に位置する上那賀地区にあります。鷲敷地区には民間の病院があり、またそれ以外の3つの地区には診療所があります。

那賀町には美術館や温泉もあるので、自然を満喫した後に美術館や温泉で癒されるという日々も素敵だと思います。

【仕事】車で30分の阿南市に働きに出る人が多い

大手求人サイトで検索すると、那賀町には約200件の求人がありました。農場や工場での求人の他、ロープウェイの乗務員や温泉施設で働く方もいるようです。しかし、数はそれほど多くありませんので、近隣の阿南市へ働きに出る方も多いですよ。

阿南市まで範囲を広げると求人が約2,600件に増えるので、様々な職種から自分に合った仕事を見つけることができそうです。全国や徳島県の平均世帯年収をまとめましたので、こちらも参考に求人を探してみてください。

那賀町 約410万円
徳島県 約460万円
全国 約500万円

【住まい】空き家バンクから家を探すのがおすすめ

那賀町に住む場合は、空き家バンク、町営住宅から住む場所を選ぶ必要があります。大手不動産情報サイトを検索すると賃貸住宅の情報が出てこなかったため、「理想の家を選びたい」と思う方は空き家バンクから条件に合う家を探すとよいでしょう。

2022年秋現在、空き家バンクには空き家が約13件、空き地が約6件登録されています。空き家の改修や町産の木材を使って家を建てる場合は補助金が出ますので、事前にチェックしておくとよいですね。以下で詳しく紹介します。

概要 リンク
空き家改修費等補助金 ・空き家改修費用として上限100万円助成
・家財道具の処分運搬費としての10万円助成
公式
町産材を使った建築 ・町産材木を使い、町内の建築業者に発注すると140万円助成 公式

空き家・空き地情報はこちらからご確認ください。
▶(公式)空き家空き地バンク

東京圏からの移住者が受けられる支援金があります

東京圏から那賀町に移住した方、徳島に移住した方を対象にした支援金があります。該当する方はぜひチェックしてください!

概要 リンク
那賀町わくわく移住支援事業補助金 【対象者】
・東京圏から移住した人
・マッチング支援対象の求人を使って仕事を探した人
・起業支援金を受けた人
【補助金】
・2人以上世帯:100万円
・単身者:60万円
・帯同する18歳未満の子ども一人につき30万円加算
公式
みんなでリスタート ・未就学児と共に徳島に移住する方に10万円支給
・さらに2年間定住すれば10万円支給
公式

那賀町へ移住した人の体験談や感想

那賀町移住者の声

ここでは那賀町に移住した皆さんの感想や体験談を集めました。実際に生活している方々の声は参考になると思いますので、ぜひご覧ください。

那賀町に住んで良かったこと

まずは移住した人が、那賀町に住んで良かったと感じていることを紹介していきます。

  • 自然が豊か
  • 地域の人が優しい
  • 気さくな人が多い
  • 地域のイベントが多い
  • 子供の医療費が無料なのが助かる
  • 都会にはない距離感で人付き合いができる
  • ゆったりとした時間が流れている

都会とは違う深い人付き合いの中で、お互いを思いやったり、助け合ったりする関係が自然に生まれてくるのが、那賀町の素晴らしいところです。また大自然の中での生活は、都会での忙しい生活を癒し、ゆったりと自分と向き合う時間を作ってくれると思います。

那賀町に住んで苦労したこと

次は那賀町に移住し、苦労したこと、大変だったことを紹介します。

  • 買い物に行くのに時間がかかる
  • 台風がくると大変
  • 冬は峠が凍ってしまう
  • 車がないと不便

台風に関しては、飛ばされそうな物を屋内に移動したり、土のうを用意したりするなど、住まいの備えが必要です。

買い物に行くのに時間がかかるという声が多くありましたが、移住した人はその道中も楽しいドライブに変え、楽しんでいるようです。効率性だけに重きを置かない人は、那賀町の生活を楽しむことができると思います。

那賀町への移住に関する情報・お問い合わせ

那賀町へ移住を検討する際に役に立つ情報、お問い合わせ先を紹介します。

ステップ1:電話、メールで相談してみよう

那賀町役場・まち・ひと・しごと戦略課の前川さん
▲那賀町のことなら何でも聞いてください!

移住に関して聞きたいことや悩みがあったら、まず気軽に那賀町役場に相談してみましょう。那賀町でのリアルな暮らしぶりや、仕事・住まいに関して不安に思っていることなど、何でも聞いてみてください。担当の方が丁寧に対応してくれますよ。

那賀町の移住に関する相談はこちらです。
▶(TEL)0884-62-1184
▶(メール)senryaku@naka.i-tokushima.jp

ステップ2:おためし移住をしてみよう

オンラインでの相談の後は、お試し移住制度を使って、実際に那賀町へ行ってみましょう。一定期間那賀町で生活することによって、まちの雰囲気を感じ取ることができます。移住後に「思っていたのと違った」というミスマッチを防ぐこともできますので、積極的に活用していきたいですね。

平野シェアハウス

那賀町にある平野シェアハウス
▲最長2年暮らせるので、ゆっくりと考える時間があります

休園した幼稚園舎を改修したシェアハウスで単身者だけが入ることができるのが「平野シェアハウス」。個室にはベッド、エアコン、折りたたみ机があります。

那賀町にある平野シェアハウス・個室
▲Wi-Fi完備なのはうれしいポイント!

だんらんできる共有スペースもあり、移住を考えている人同士の情報交換もできます。

那賀町にある平野シェアハウス・共有スペース
▲那賀町への移住に興味がある人と共に過ごすことができます

最長で2年間シェアハウスで生活することができますので、那賀町での暮らしをゆっくりと体験しながら移住を決めることができるのが嬉しいポイントです。以下にシェアハウスの詳しい概要を紹介します。

概要 料金
平野シェアハウス ・使用期間は最低7日間、最長2年間
・個人スペースはベッド、エアコン
折りたたみ机
・個室5部屋
・キッチン、風呂、トイレ共有
・寝具なし
・インターネット接続可能
・1週間4,000円
(光熱水費:1,250円)
・1か月16.000円
(光熱水費:5,000円)

木沢移住支援施設

こちらは家族で移住体験ができる施設です(単身用もあり)。家族みんなで那賀町の暮らしを体験することで、これからの生活をイメージすることができると思います。それでは概要を紹介します。

概要 料金
木沢移住支援施設 ・使用期間は最低7日間、最長2年間 【単身用】
・1週間1,000円
(光熱水費:2,000円)
・1か月4,000円
(光熱水費:8,000円)
【家族用】
・1週間2,000円
(光熱水費:3,000円)
・1か月8,000円
(光熱水費:12,000円)

お試し住宅についての概要はこちらからご確認ください。
(公式)移住体験してみたいときは?

問い合わせ先

移住に関する総合的な問い合わせ先を紹介します。「ナカ」に関することなら担当者が優しく答えてくれます。

担当課 まち・ひと・しごと戦略課
住所 徳島県那賀郡那賀町和食郷字南川104番地1 
電話 0884-62-1184
那賀町移住ポータルサイト https://www.town.tokushima-naka.lg.jp/iju/