【山形県川西町への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報
この記事では、地方への移住を検討している方のために、山形県川西町(かわにしまち)の魅力を紹介していきます。
川西町は、山形県の南部に位置する人口約13,000人のまちです。「協働のまちづくり」に積極的に取り組んでいるほか、医療・商業・住宅が一体となったメディカルタウン構想を進めるなど、ユニークな取り組みを行っています。
そんな川西町での暮らしの特徴やその魅力について、まちづくり課の方に伺ったお話とあわせて、詳しく解説していきます。
山形県川西町の暮らし、4つの特徴
豊かな自然に恵まれているだけでなく、川西町出身の劇作家井上ひさし氏をフィーチャーした文化の発信地があったり、地域を上げて協働の町づくりに取り組んでいたり、医療と商業と住まいが融合したメディカルタウンの整備していたりなど、川西町は常に新しいことに取り組んでいます。
- そんな川西町は具体的に以下のような特徴があります。
- 全国に先駆けて「協働のまちづくり」に取り組んできた町
- 医療と商業と住まいが融合したメディカルタウン
- 文化の発信地「川西町フレンドリープラザ」がある
- 自然に恵まれ、農・畜・果が豊かな町
それではここから、川西町の魅力や特色について更に掘り下げていきたいと思います。
特徴1:全国に先駆けて「協働のまちづくり」に取り組んできた町
▲4年ぶりの開催となった「川西夏まつり」。町民みんなでイベントを盛り上げる(引用:川西町)
川西町は7つの地区にわかれています。町全体として全国の中でも先駆けて「協働のまちづくり」に取り組んできたことから、それぞれの地区でも活発に地域づくりが行われています。
元公民館を地区の交流センターとして新たに活用したり、地区の特色を活かしたお祭りや催しを実施したりなど、それぞれの地区が自主的に取り組んでいることに対して、町が補助金を出す仕組みも整備されています。
公式:川西町(令和6年度コミュニティ助成事業について募集します)
地域での生活は、都会での生活に比べると格段に住んでいる人たちの顔が見えるものです。横の繋がりができることで、共助の精神も育まれていきます。
新たな地域への移住は不安に思うことも多いですが、川西町は溶け込みやすい環境や支援体制があります。
特徴2:医療と商業と住まいが融合したメディカルタウン
▲整備が着々と進んでいる「川西町メディカルタウン」(引用:川西町)
川西町では「川西町メディカルタウン」の整備を進めています。これは、高度医療機関である公立置賜総合病院を軸として、医療、商業、住宅が融合した都市的機能を持つエリアのことを言います。
参考:公立置賜総合病院
2023年12月現在、医療ゾーンにはクリニックや内科、薬局が、商業区域にはスーパーマーケットやドラッグストアが、約3haの住宅区域には17区画が既に整備されています。
エリア内にさまざまな機能を持たせた施設を集中させることで、生活の利便性を高めるとともに、交流や防災の機能を高める狙いがあります。
日本全体で進む少子高齢化社会の側面から見ても、川西町はユニークな取り組みを行っていると言えそうです。
18歳までの子どもの医療費を無料にしていることも、子育て支援で力を入れていることのひとつです。
特徴3:文化の発信地「川西町フレンドリープラザ」がある
川西町には、町出身の劇作家である井上ひさし氏をフィーチャーした劇場・町立図書館・遅筆堂文庫が一体となった複合文化施設「川西町フレンドリープラザ」があります。
井上ひさし氏から寄贈された約22万点の蔵書や資料を所蔵し、井上氏の業績を展示するコーナーもあります。劇場が一体型になっていることもあり、まさに川西町の文化の発信地と言える施設です。
年間を通じて催しなども活発に行われており、いつでも子どもたちが文化に触れる環境があります。
公式:川西町フレンドリープラザ
井上ひさしさん寄贈の蔵書には、本人がつけた付箋がそのまま残っていたりするなど、ここでしか見られないものもたくさんあります。
特徴4:自然に恵まれ、農・畜・果が豊かな町
▲川西町は畜産業も盛んな町。「米沢牛」の繁殖牛の飼育頭数は県内随一
川西町の基幹産業は、農業と畜産業です。町では、米を始めとした農作物や米沢牛が生産されています。
川西町ならではの特産品としてあげられるのが、「紅大豆」です。商標登録もされた一品で、学校教育の一環で子どもたちが栽培・収穫に取り組むなど、町ならではの教育にも活かされています。
公式:川西町(紅(べに)大豆)
また、さくらんぼや桃、ぶどうなどの果樹やアスパラガスや枝豆などの農作物も生産されています。自然が豊かなことに加え、各種農作物や果樹でも季節の移ろいを感じることができます。
県外からの移住者には、『移住者向け「食」の支援事業』として、米・味噌・醤油を支給する事業も実施しています。2人以上の世帯の場合、米60kg、味噌3kg、醤油2リットルが支給されます。
豊かな自然の中でゆっくりのびのびと子育てしたい方や、食べ物にこだわりがある方にも、川西町はおすすめですよ。
山形県川西町の暮らしに関する情報
▲晴れた日の白銀の世界はどこか幻想的な風景
ここからは川西町での生活に関する基本情報を、データとともに紹介します。
気候 | ・夏(8月):平均気温19.5℃ ・冬(2月):平均気温-4.4℃ ※参考:気象庁ホームページ(長井地点) |
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人口 | 約13,000人(約4,900世帯) ※2023年10月末時点 |
病院 | 町内にはクリニックも含め14件の医療機関がある ※2023年10月末時点 |
学校 | 認可保育所3園、小規模保育所1園、へき地保育所1園、幼稚園2園、小学校6校、中学校1校、高校1校、通信制高校サポート校1校 ※2023年11月時点 |
交通 | 【鉄道】 ・東日本旅客鉄道(米坂線):中郡駅-羽前小松駅-犬川駅 ・山形鉄道(フラワー長井線):西大塚駅 【路線バス】 ・山交バス 【道路】 ・一般国道:国道113号、国道287号 ・都道府県道:山形県道3号米沢南陽白鷹線、山形県道4号米沢飯豊線、山形県道7号高畠川西線、山形県道8号川西小国線 |
隣接自治体 | 米沢市、長井市、南陽市、東置賜郡高畠町、西置賜郡飯豊町 |
大都市からのアクセス | 【東京から】 ・電車:山形新幹線で米沢駅まで約2時間10分、米沢駅から米坂線で羽前小松駅まで約18分 【仙台から】 ・電車:東北・山形新幹線で米沢駅まで約55分、米沢駅から米坂線で羽前小松駅まで約18分 ・車:山形自動車道と国道13号を経由し、約2時間 【山形空港から】 ・車:東北中央自動車道/東北中央自動車道相馬尾花沢線を経由し、約1時間 |
川西町は盆地であり、夏は暑く冬は寒いという特徴があります。雪は降りますが、除雪車が道路等の除雪をしっかり行っています。とはいえ、冬の季節は車にスタッドレスタイヤが必須です。
降雪量は年によって異なりますが、毎日雪かきが必要になる年もあります。近所の人たちと協力し、助け合いの精神で除雪作業を行う必要があることを念頭に置いておくと良いでしょう。
毎日雪かきをしなければならないのは大変そうに思えますが、住民の皆さんは運動を兼ねた日常生活の一部として行っていらっしゃいますね。
【仕事】近隣市町村も含めれば選択肢は多い。車で15~20分で町外に通勤も可能
大手求人サイトで「川西町×正社員」で検索したところ、約200件の求人情報が見つかりました。車で30分以内の通勤圏内(川西町内から15km以内)で検索したところ、求人情報は約3,400件まで広がりました。※2023年12月時点
※参考:求人情報の一例(川西町のみ)
※参考:求人情報の一例(川西町から15km以内)
米沢市、長井市、南陽市、高畠町、飯豊町にはいずれも車で15~20分ほどで行くことができるので、近隣自治体への通勤を視野に入れれば、選択肢は多いと言えるでしょう。
町の基幹産業は農業。新規就農者への支援や地域おこし協力隊の募集も
▲「つや姫」や「雪若丸」といったブランド米が有名
川西町の基幹産業は農業です。生産されている農作物は米が一番多く、「つや姫」や「雪若丸」などのブランド米は山形県内トップレベルの生産量を誇ります。
町では新規就農を志す方に対して支援制度を設けています。対象は、農業経営基盤強化促進法に基づき、「青年等就農計画」の認定を受け、「認定新規就農者」となった方です。
助成名 | 内容 | 補助額 |
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研修費用助成 | 農業技術や幅広い知識等習得のための必要な経費への助成 | 自己負担額の3分の2、または5万円(いずれか低い額) |
営農費用助成 | 施設、機械、種苗費等の購入費用への助成 | 自己負担額の2分の1、または20万円(いずれか低い額) |
就農奨励金 | 50歳以上の認定就農者に対する就農奨励金 | 認定期間中1回に限り、30万円 |
また、川西町では現在地域おこし協力隊も募集しています。農業研修生として米・大豆・そばを、果樹農業研修生としてサクランボ・桃・ぶどうなどを生産する人などを求めています。
農業に関心がある場合は、こちらも合わせてチェックしてみて下さい。
川西町には先輩の地域おこし協力隊員もたくさんいるので、話を聞くこともできますよ。
【住まい】賃貸物件数は少なめ。空き家バンク制度が活用されている
大手住宅情報サイトで川西町の物件を探したところ、賃貸が可能なアパート・マンションは5件ほど見つかりました。※2023年12月時点
参考:物件情報の一例
賃貸物件はあまり多くありませんが、川西町では空き家バンク制度を運営しています。これまでに80件以上の成約実績があり、現在は10件程度の登録物件があります。
※2023年11月時点
空き家の状況確認や、内見希望などへの対応などは随時行っているので、お気軽にお問い合わせ下さい。
町には「川西町定住住宅支援事業」として、新築を建築したり、中古住宅の売買契約を締結したりする方に対して、最大70万円の補助金が出る制度もあります。
公式:川西町(住まいの新築やリフォーム工事に関する支援事業について)
住宅取得の際には、補助金制度の活用を忘れないようにしましょう。
【子育て】雪の季節以外の週末は「やまがた川西ダリヤ園」で遊べる
▲開園期間中のやまがた川西ダリヤ園。ダリヤが咲き乱れる園内は4haの広さがある
川西町には公園がいくつかあります。特にその中でも町内外の人から人気が高いのが「やまがた川西ダリヤ園」です。
ダリヤ園自体は毎年8月から11月頭までの期間限定での開園ですが、園内にある「子ども広場」では4月~11月まで遊ぶことができます。
すべり台やジャングルジムなどの遊具もあるので、天気のいい日にはお弁当を持ってピクニックがてら行くのもおすすめです。
公式:やまがた川西ダリヤ園
山形県川西町に暮らす先輩移住者の声
実際に川西町で暮らし始めた移住者の皆さんは、その暮らしをどのように感じているのでしょうか。ここではそんな先輩移住者たちのリアルな声を紹介します。
- 方言がたまに外国語のように聞こえることがある
- 静かな場所で気兼ねなくのびのびとした生活ができている
- 近所の人がこの地域に伝わる食文化を教えてくださることも多く、ワクワクしながら過ごしている
- 山菜がそこら辺に生えているのに、誰も採らないっていうのがすごい贅沢だなと思った。必要な分だけ獲るということが普通に成り立っている
食の豊かさや、地域ならではの、のんびり静かな生活や文化を楽しんでいることがわかります。
山形県川西町への移住
川西町への移住を考え始めたら、まずは情報収集や相談から始めてみてはいかがでしょう。また、川西町への移住体験ツアーなども開催されています。
川西町について知るなら「山形かわにしファン倶楽部」に入会を
「山形かわにしファン倶楽部」は町外の方を対象とし、川西町の魅力を感じ、川西町と繋がることを目的としています。
川西町が好きな方はもちろんのこと、川西町が気になっている方、川西町についてもっと知りたいと思っている方を募集しています。
入会すると会員証が発行されたり、川西町についての情報やツアー案内が届くようになります。川西町の旬な情報が手に入るので、情報収集の第一歩としてもおすすめです。
山形県移住交流ポータルサイトで移住相談や体験ツアーを実施している
「やまがた里の暮らし推進機構」では、オンラインでの移住相談に応じています。川西町についても相談ができるので、まずは川西町の暮らしなどについて質問をして、よりイメージを膨らませると良いでしょう。
参考:山形県移住交流ポータルサイト(川西町も、オンライン移住相談はじめました!)
実際に川西町に行ってみたいと思ったら、「やまがた里の暮らし推進機構」でイベントや移住体験ツアーの情報をチェックしてみて下さい。定期的に農業体験や雪国体験など、季節に応じたイベントや移住体験ツアーが実施されています。
川西町への移住に関するお問い合わせ
川西町に興味を持った方は、まずはまちづくり課地域交流グループに問い合わせてみてくださいね。移住について親身に相談に乗ってくれますよ。
担当 | まちづくり課 地域交流グループ |
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住所 | 〒999-0193 山形県東置賜郡川西町大字上小松977番地1 |
電話 | 0238-42-6613 |
公式サイト | https://www.town.kawanishi.yamagata.jp/ |
移住サイト | https://www.town.kawanishi.yamagata.jp/sumou-top.html |