佐賀県上峰町 移住ガイド：子育て支援と都市アクセスの良さが人気

この記事では、地方への移住を検討している方に向けて、佐賀県三養基郡（みやきぐん）上峰町（かみみねちょう）の特徴や生活情報を紹介していきます。

上峰町は、若者世帯や子育て世帯への充実した支援制度が魅力の町です。そのため、上峰町には若者世帯や子育て世帯の移住者が多いようです。

「家を買うときの補助金がある」「子育て支援が充実している」「通勤に便利」と、移住地に選んだ理由にも挙がるほど支援制度や生活環境に魅力的な面が多く、移住先に選ばれているのも納得のまちですよ。

今回はそんな上峰町への移住後の仕事や住まい、行政の支援などをわかりやすく紹介します。

上峰町移住の4つの魅力：子育て支援から歴史まで

上峰町は、佐賀県の東部のほぼ中央にある三養基郡に位置しています。上峰町は南北に細長い形状をしており、最長12.5km、最短1kmと、帯状に長いのが特徴です。

他の地域への移動にも便利な地形で、住まいと生活機能が近接している贅沢な町なんです。

そんな上峰町の魅力を4つ紹介します。

それでは、ひとつひとつ見ていきましょう。

（魅力1）若い世帯向け：充実の移住・子育て支援制度

上峰町は、若い移住者や子育て世帯への支援が充実しています。その点が注目され、近年では人口が増加しているんです

2022年12月現在は民間の開発による住宅がたくさん建設されており、憧れのマイホームを実現させている方も多いようです。

上峰町の移住支援制度

支援制度	内容
定住促進奨励補助金	18歳以下の子どもがいる子育て世帯や39歳以下の夫婦の住宅の新築または購入を支援する。 支援額は、30万円を基本額とし、子育て加算（10万円×人数）、転入者加算（10万円）、指定地区加算（10万円）、空き家バンク加算（10万円）がある
結婚新生活支援事業補助金	新婚世帯に対し、住宅の賃貸借費用、引っ越し費用、住宅購入費用・リフォーム費用などを最大60万円支援する。
地方創生移住支援金	東京23区に在住している人、東京圏から東京23区内へ通勤している人が上峰町へ移住し、所定の要件を満たすと移住支援金を支給する。 支援額：単身は60万円、2人以上の世帯は100万円

これだけ支援制度が充実していたら、若い移住者や子育て世帯に注目されているのも納得ですよね。

これらの制度は色々な支給要件があるので、詳しくは各制度のホームページをご確認ください。

公式：上峰町役場（定住促進奨励補助金）
公式：上峰町役場（結婚新生活支援事業補助金）
公式：上峰町役場（地方創生移住支援金）

（魅力2）教育環境の充実：スタディクーポンからオンライン英会話まで

上峰町は、子どもの習い事などの教育環境を支援するため、中学生を対象に3万円分のスタディクーポンを年1回支給したり、小中学校の給食費を無料にしたりと、教育環境の充実をはかっています。

その他にも子どもの医療費は完全無償化、小学校入学時にお祝い金を支給したりと子育て支援に力を入れています。

英会話学習にも力を入れており、小中学校では外国人講師とのオンライン授業が実施されています。

▲現地フィリピンの先生とネイティブな英会話を学べます。

小学3、4年生はクラス一斉の授業方式、5年生から中学3年生はマンツーマン方式で取り組まれています。

黒板に向かって英語の授業を受けているだけだと、英語を学ぶ理由がよくわからないという子どももいますよね。上峰町で実施されているオンライン英会話授業なら、英語の必要性がよくわかりそうです。

マンツーマン授業なので、自分の英語が相手に伝わると自信が持てて、英語学習のモチベーションアップに繋がりそうですね！

（魅力3）便利な立地：主要都市へのアクセスの良さ

上峰町の近くには大きな都市が集まっており、町からのアクセスが優れています。

福岡県の久留米市は車で約20分、佐賀県の鳥栖市は約20分、福岡市は高速を経由して約50分、佐賀県の県庁所在地・佐賀市は約30分でアクセス可能です。

仕事は近隣の大きな都市へ働きに出て、普段は静かな上峰町でのんびり暮らすのもいいですね。

（魅力4）歴史と文化：源為朝ゆかりの地としての魅力

上峰町は、平安最強の武将「源為朝（みなもとのためとも）」ゆかりの地で、『源為朝伝説』が語り継がれています。

「初めて聞く名前だ」という方でも大丈夫です！上峰町では、多くの方に町と源為朝伝説を知ってもらうために、アニメを制作してWeb動画として公開しています。

▲アニメ『鎮西八郎為朝』は300万回も再生される大人気動画！上峰町公式YouTubeチャンネルにアップされています。

テレビアニメと比べても遜色のないクオリティで、見応えがありますよ。声優には、『アナと雪の女王』のオラフ役・武内駿輔さん、語りには俳優の松雪泰子さんが集められており、超本格的な作品に仕上がっています。

全13話を予定されており、2022年12月現在では第9話まで公開されています。上峰町公式YouTubeチャンネルでは、毎月1話ずつ配信中です。

筆者自身もこの『鎮西八郎為朝』というアニメを初めて拝見しましたが、あまりの完成度の高さに、公開されている第9話まで一気に見てしまいました！

「鎮西八郎為朝」を見ると、より一層上峰町への関心が深まるかもしれません。上峰町への移住に興味がある方は、ぜひ見てみてくださいね。

※引用：上峰町公式Youtubeチャンネル「佐賀県上峰町PR」より

上峰町の生活環境：気候から娯楽施設まで

ここからは、上峰町への移住を考えた場合に必要になる生活に関する情報を、いろいろなデータをもとに紹介します。

気候	1月：平均気温5.8℃ 8月：平均気温28.2℃ ※参考：気象庁ホームページ
人口	約9,800人
病院	病院・クリニック：5か所 歯科医院：4か所
学校	中学校1校、小学校1校
文化・芸術	源為朝伝説 都紀女加王墓と古墳公園 鎮西山 ふるさと学館 米多浮立
食べ物	佐賀牛 天衝米 地酒 鎮西八郎 椿油
娯楽	吉野ヶ里温泉 上峰中央公園

上峰町には小・中学校が1校ずつあり、町内に住む子どもの大半は「上峰小学校」と「上峰中学校」に通います。小学校全体の児童数は600人ほどと、子どもが比較的多い方です。

中学校に進学する際は、仲のいい友達とみんなで進学できて心強いですね。なお、通学にはコミュニティバスが運行しているので、学校から離れていても問題ありません。

▲登下校の時間帯に運行しています。

また、上峰町は「米多浮立（めたふりゅう）」という民族芸能も見どころです！

▲江戸時代から約350年もの間、受け継がれてきました！

米多浮立は佐賀県重要無形民俗文化財にも指定されており、2年に1度、前牟田地区でおこなわれる老松神社秋祭りで奉納されます。

交通事情：コミュニティバスと自家用車の活用

次に、上峰町の交通に関する情報を紹介します。

交通	【飛行機】 佐賀空港まで車で約30分 福岡空港まで車で約45分 【電車】 JR長崎本線が通っているが、町内には駅がない。 最寄駅は上峰町役場から、車で10分ほどに吉野ヶ里公園駅と中原駅がある。 【バス】 西鉄バス コミュニティバス「のらんかい」
隣接都市	三養基郡みやき町 神埼郡吉野ヶ里町
大都市へのアクセス	【車】 福岡市まで約50分 佐賀市まで約30分 鳥栖市まで約20分 久留米市まで約20分

町内には駅がありませんが、近くに吉野ヶ里公園駅と中原駅があるので、特に支障はありません。実際に、近隣都市へのアクセスのよさから、佐賀市や福岡県へ働きに出ている方も多いようです。

電車はJR長崎本線が通っており、佐賀駅や鳥栖駅、久留米駅、博多駅などの大都市へアクセスすることができます。

また上峰町では、町内巡回バスや乗合タクシー、スクールバスの役割をコミュニティバス「のらんかい」が担っています。吉野ヶ里町との相互乗り入れも予定されており、ますます便利になります。

▲乗合タクシーは事前予約で、自宅から目的施設を移動できます。

▲巡回バスは公共施設や病院、商業施設を巡回しています。

このコミュニティバスを活用すれば、自家用車がなくても生活できますよ。子どもの習い事で利用するなど、用途も幅広いのが便利ですね。

コミュニティバス「のらんかい」の詳細は、下記のホームページをご覧ください。

公式：上峰町役場（コミュニティバス「のらんかい」）

仕事事情：町内外の求人状況

上峰町の仕事に関する情報はこちらです。まずは、仕事選びの参考になる、上峰町の平均世帯年収から見てみましょう。

平均世帯年収	約450万円

※参考：暮らしの情報サイト

2人以上の世帯における平均年収なので、家族で移住する場合には、世帯あわせてこのくらいの年収を目指すとよいかもしれません。求人を選ぶときや、生活費を計算するときの参考にしてみてください。

▼上峰町と周辺の求人数

	求人数
上峰町	約800件
上峰町から30分圏内	約21,000件

※参考：求人情報の一例

町内の求人は約800件あり、決して少ないわけではありません。ですが、上峰町の周辺には人口の多い都市が集まっているので、30分圏内まで広げると、求人数は約26倍に増えます。

町内で希望の業種が見つからない場合は、視野を広げて探してみるといいかもしれません。

住居事情：賃貸物件と空き家バンクの活用

ここからは上峰町の住まいに関する情報を紹介します。まずは、どのくらいの物件数があるか見てみましょう。

賃貸物件	約110件
売買物件（空き家バンク）	2021年度開設

※参考：賃貸物件情報の一例

公式：上峰町空き家バンク

賃貸物件は2022年12月現在、約110件とたくさん掲載されており、希望に沿った物件を探せそうです。上峰町としては今後空き家の活用にも力を入れていく方針のようです。

そのため、ひとまず賃貸物件に移住してから、今後充実していく空き家バンクで理想の住まいを探すのも良いかもしれませんね。

実際に上峰町への移住者から選ばれている地域としては、中央部で役場や学校、病院、商業施設が集中している「坊所（ぼうじょ）地区」が多いようです。移住先を選ぶときの参考にしてみてください。

上峰町移住者の声：実際の生活の感想と評価

実際に上峰町に移住された方の声を紹介します。

• 大きな都市へのアクセスが便利
• 町内にお店が少ないとはいえ、町外のお店が遠くはないので困っていない
• 町内には駅がないけど、車があれば問題ない
• 町内にある温泉が癒される

町内には駅がなかったり、お店が少なかったりするかもしれませんが、上峰町に限ってはさほど問題にはなりません。上峰町は帯状に細長い地域なので、どこに住んでいても隣町が近くにあります。

なので、上峰町に住む場合は各施設が「町内にあるか、ないか」より、「家の近くにあるか」を調べておくと、不便なく暮らすことができそうです。

上峰町移住の相談窓口：まち・ひと・しごと創生室

もし上峰町への移住に関してわからないことがある方は、こちらへお問い合わせください。

担当課	上峰町まち・ひと・しごと創生室
住所	〒849-0123 佐賀県三養基郡上峰町大字坊所383番地1
電話	0952-52-2182
公式サイト	https://www.town.kamimine.lg.jp/