島根・江津市の今井美術館で現代アート鑑賞!自然に囲まれた癒しのデートプラン
今回紹介するのは、今井美術館を中心にしたデートプランです。絵画や島根の大自然、美味しい料理で心を癒やし、温泉で体の疲れを癒やす、リフレッシュデートです。
今井美術館は、島根県江津市の山と川に囲まれた自然豊かな場所にあります。所蔵している作品は現代日本画を中心とした油彩画や陶器などの現代アートです。館内では、静かな環境で作品をじっくりと鑑賞することができます。
今井美術館の魅力は、緑あふれる場所で心穏やかに作品を鑑賞できることと、工夫を凝らした企画展にあります。日常の喧騒を忘れ、心ゆくまで美術品に触れることができます。さらに、季節ごとに変わる企画展では、日本画から現代アートまで様々なジャンルのアートを楽しむことができます。
アート好きや、心身ともにリフレッシュしたいカップルにおすすめのデートプランです。島根にお住まいのカップルは、地元の魅力を再発見できるチャンスとなるでしょう。また、県外からの来訪者にとっても、島根の豊かな自然と文化を堪能できる素晴らしい機会となります。
おすすめカップル:アート好き・ハーブ園や温泉でリフレッシュしたいカップル
どんなデート?:見て学び・楽しむドライブデート
目安時間:5時間30分
目安予算:5,000円
今井美術館を中心とした江津市の自然豊かな癒しデートプラン
今回紹介するのは、絵画・おいしい料理・ハーブガーデン・温泉を楽しむデートプランです。
10:30~11:15 | 今井美術館で絵画を鑑賞 |
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移動 | 町道日和桜江線を車で約20分 |
11:45~12:30 | カジュアル鉄板香夢里-Kamuri-でランチ |
12:30~15:00 | 香木の森公園:240種類のハーブに囲まれたリラックス空間 ハーブガーデン巡り・お土産探し |
15:00~16:00 | いわみ温泉霧の湯で小休憩 |
今井美術館とカジュアル鉄板香夢里の距離は約18kmあります。移動の際は、「日桜ロード」とも呼ばれる緑豊かな町道日和桜江線をドライブするのがおすすめです。春は桜、秋は紅葉と、季節ごとに美しい景色を車窓から楽しむことができます。
カジュアル鉄板香夢里は、香木の森公園内にある地元の食材を使用したレストランです。食事後は公園を散策し、山の新鮮な空気とハーブの香りで心身ともにリラックスできます。その後訪れるいわみ温泉霧の湯では、香木の森公園産のハーブを使用した温泉で疲れを癒せます。
カジュアル鉄板香夢里・香木の森公園・いわみ温泉霧の湯は徒歩圏内にあるため、香木の森公園の駐車場に車を停めておくと便利です。山間の清々しい雰囲気の中で、ゆったりとした時間をお過ごしください。
それでは、このデートプランの最初の目的地である「今井美術館」についてご紹介します。
今井美術館の魅力:多彩な企画展と自然に囲まれた立地
▲今井美術館所蔵・西田俊英作「キング」
今井美術館は、島根県江津市の標高400mを超える山々と一級河川の八戸川に囲まれた自然豊かな場所に位置しています。
主に所蔵している作品は、戦後から現在に至るまでに描かれた日本の現代アートで、日本画・油彩画・墨彩画など多岐にわたります。さらに、韓国の作家が制作した繊細な装飾が施された陶器も所蔵しており、来館者を魅了しています。
今井美術館の魅力は、年間を通して様々な企画展が開催されることです。毎年春に開催される「再興院展」の巡回展はその代表例で、100年以上の歴史を持つこの展覧会が、東京・京都・北九州など日本各地と同様に今井美術館でも行われます。
他にも相田みつを展や金澤翔子展、海洋堂フィギュア展など、多彩な企画展を毎年開催しています。来館の際は、事前に企画展の開催状況をご確認いただくことをおすすめします。
山間にあり、ゆったりとした時間を過ごせる今井美術館は、日常の喧騒から離れ、じっくりと作品を鑑賞し、心身をリフレッシュするのに最適な場所です。
今回は、今井美術館の魅力について館長の今井大造さんに詳しくお話を伺いました。
今井美術館:静寂な空間で楽しむ日本の現代アート
▲武部雅子作「窓に春」
編集部
メインで展示している作品を教えていただけますか?
館長・今井さん
当館は、日本美術院に所属する作家の現代日本画を中心に、油彩画や陶器なども所蔵しています。季節に合った作品を展示しています。例えば、春には桜や新緑をテーマにした作品、夏には涼しげな風景画などを選んでいます。作品を通じて、来館者の方々に季節の移ろいを感じていただきたいと考えています。
▲西田俊英作「祈り」。タテ215cm×ヨコ286.5cmの大きな日本画の作品です。
▲井手康人作「聖典」
編集部
現代日本画は、伝統的な技法に加えて新しい表現方法も取り入れているのですね。キャンバスに描かれたり、西洋の油彩画の技法が用いられたりしているのが特徴的です。色鮮やかで個性豊かな作品が多いのが、現代日本画の魅力だと感じました。
今井美術館では、現代日本画・油彩画・陶器に加えて、次のような作品も展示されているそうですね。
- 墨彩画
- 人形
- 重要文化財・黄櫨匂威大鎧のレプリカ
また、韓国の作家による繊細な装飾が施された陶器も扱っているとのことで、とても興味深いです。
ちなみに、今井美術館ならではの取り組みや、自慢できる部分は何でしょうか?
館長・今井さん
まず挙げられるのは、毎年春に開催される「再興院展」の巡回展です。再興院展とは、100年以上の歴史を持つ日本画の公募展のことです。他の巡回先の会場は都市部の大きな美術館が多く、当館のような自然に囲まれた小さな美術館で開催されることは極めて稀です。
また当館は開館以来、多くの出品作家に支えていただいております。他の巡回先に比べ、オープニングに出席してくださる作家の人数が多いのも特徴です。このことは、作家の方々と当館との親密な関係を示しています。
編集部
再興院展は約9カ月かけて日本中を巡る巡回展なのですね。豊かな自然に囲まれた今井美術館では、心穏やかにじっくりと鑑賞できそうです。また、多くの作家さんがオープニングに出席されるのは、今井美術館と作家さんとのつながりの深さを表していると思います。
そんな今井美術館に訪れた来館者の方に、どんなことを学び、感じてほしいですか?
館長・今井さん
当館は江の川の支流、八戸川のほとりに位置し、山々に囲まれた豊かな自然の中に建っています。日常の喧騒を忘れ、ゆったりとした時間の中で優れた芸術作品との対話を楽しんでもらえたらと思っております。
同じ作品であっても、静寂な環境の中で見るのと都会の喧騒の中で見るのとでは、作品から受ける印象が違ってきます。自然の中にある美術館ならではの楽しみ方として、作品と自然の調和を感じながら鑑賞していただければ幸いです。
▲1階展示室の窓から見た庭の写真。青々として美しい自然に囲まれているのがわかります。
編集部
今井美術館は、小屋尻山・帆柱山・坂辻山など、標高約430~500mの山々に囲まれた場所に建っています。また、美術館の近くには八戸川という一級河川が流れています。選りすぐりの芸術作品を、そんな豊かな自然に囲まれた美術館でゆっくり鑑賞できるのは、とても贅沢な体験ですね。
館長おすすめ作品:地元の風景を描いた「水花火」
編集部
今井さんが特に好きな作品を教えてください。
館長・今井さん
松江市出身の日本画家、宮廻正明氏の作品「水花火」です。この作品は、美術館のすぐそばを流れる八戸川で鮎を獲る投網漁の様子が描かれています。宮廻氏は1998年の夏、猛暑の中、一日中船の上から取材を重ねて完成させました。投げられた網が花火のように美しく広がる様子から「水花火」というタイトルが付けられました。作品からは、漁師の技と自然の調和が感じられます。
▲今井さんおすすめの宮廻正明作「水花火」。網を投げ込む瞬間を切り取ったような臨場感があります。
編集部
貴重なお話をありがとうございます。確かに投げられている網が、花火のように見えますね。八戸川で投網漁が解禁されるのは毎年8月だそうですが、実際の漁の様子を取材したからこそ、今にも動き出しそうな躍動感が感じられる作品になったのですね。
多彩な企画展:伝統的な再興院展から現代的なフィギュア展まで
編集部
過去の企画展や、今後予定している企画展を教えてください。
館長・今井さん
毎年春に「再興院展」を開催しています。また、年間2~3回、様々なジャンルの企画展を開催しています。過去に開催した企画展をいくつか紹介しますね。
- 相田みつを展
- 金澤翔子展(ダウン症の書家)
- 海洋堂フィギュア展
地方ではなかなか見られない企画展も多く開催しました。
編集部
全国で活躍する有名な書家や人気メーカーの企画展も行っているのですね。デートの際は、こうした企画展に合わせて訪れると、2人の会話も弾みそうです。
今井美術館の展示をより楽しむための、ワークショップや体験コーナーはありますか?
館長・今井さん
平常時は行っていませんが、企画展によってはワークショップを開催することがあります。海洋堂フィギュア展ではフィギュアの色付け、さらに過去の展覧会では日本画教室を行いました。
編集部
企画展の内容に沿ったワークショップを開催することもあるのですね。フィギュアの色付けは、フィギュアコレクターの方には魅力的なイベントでしょう。アニメ好きのカップルも楽しめそうです。今井美術館の公式ページで、過去の企画展で開催されたイベントを確認しました。
- ギャラリートーク
- 講演会(2018年の「渡部陽一写真展」には戦場カメラマン・渡部陽一さんご本人が来館)
企画展の会期に合わせて訪れる際は、公式ページの展覧会情報でワークショップなどの開催予定もチェックしておくとよいでしょう。これらのイベントに参加することで、展示をより深く理解し、楽しむことができます。
カップルにおすすめ:ゆったり鑑賞とミュージアムショップの楽しみ方
編集部
館内でカップルがゆっくり過ごせるおすすめの場所を教えてください。
館長・今井さん
展示室内には所々にソファを配置しておりますので、座りながらゆっくりと作品を鑑賞することができます。特に2階展示室の中央にあるソファは、広い視野で作品全体を眺めるのに適しています。ここでは、カップルで感想を語り合いながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
▲2階展示室の様子。中央のソファに座って、のんびり作品を鑑賞できます。
編集部
作品鑑賞後、軽食を取ったり、気に入った作品にまつわるグッズを購入したりできる場所はありますか?
館長・今井さん
企画展によってはカフェやレストランを併設する場合がありますが、通常時は飲食できるスペースはございません。美術館周辺にはカフェや飲食店がありますので、そちらをご利用いただくことをおすすめします。
ロビーにあるミュージアムショップでは、オリジナル商品を販売しています。クリアファイル、メモ帳、キーホルダーなどの日用品や、図録、画集などの書籍類を取り揃えています。また、企画展に合わせて限定グッズを販売することもあります。これらは美術館での思い出や、お気に入りの作品の記念になるでしょう。
▲ミュージアムショップはロビーの一角にあります。思い出の品を探してみてください。
来館者の声:自然に囲まれた美術館で感じる時間の流れ
▲岡田眞治作「午後の光」
編集部
来館された方からよく聞く感想を教えていただけますか?
館長・今井さん
「日常を忘れてゆっくりと時間が流れるのを感じられて良かった」というお声をよくお聞きします。美術館の静かな雰囲気と自然に囲まれた環境が、来館者の方々に穏やかな時間を提供しているようです。
編集部
豊かな自然に囲まれた今井美術館で、ゆっくりと時間が流れる中で作品を鑑賞できることに満足される方が多いのですね。
Googleマップには、80件以上の口コミが寄せられていました。その中から代表的なものをいくつかご紹介します。
- のどかな時間が流れる美術館。また訪れたいです。
- こぢんまりとしていて心地よかったです。じっくりと作品を鑑賞できました。
- 毎回個性的でおもしろい企画展が開催されています。
- 工夫を凝らした企画展が素敵でした。次回も楽しみにしています。
これらの口コミから、今井美術館の穏やかな空気感と、来館者を楽しませる工夫された企画展が印象に残っている方が多いことがわかります。こうした特徴により、今井美術館は何度でも訪れたくなる魅力的な美術館であることが伺えます。
館長からのメッセージ:気軽に楽しむ美術鑑賞のすすめ
編集部
最後に、デートでの来館を検討しているカップルやご夫婦へのメッセージをお願いします。
館長・今井さん
絵画と聞くとハードルが高いと思われがちですが、難しい知識などは必要ありません。単純に美しいな、綺麗だなと素直に感じられる心が大切だと思います。ぜひ気軽にお立ち寄りいただきたいです。当館には日本画や油彩画、陶器など様々なジャンルの作品があります。皆様それぞれのお気に入りの作品を見つけていただければ幸いです。ご来館を心よりお待ちいたしております。
今井美術館の基本情報:アクセス・開館時間・料金
住所 | 〒699-4226 島根県江津市桜江町川戸472-1 |
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アクセス | 【車】 松江より約2時間 ・浜田自動車道旭インターチェンジより 県道329号線・県道41号線経由 約30分(約17km) ・石見交通バス停「桜江総合センター」より 県道41号線経由 約3分(約0.7km) 【バス】 ・石見交通バス停「桜江総合センター」下車 県道41号線を約600m 徒歩で約10分 |
営業時間 | 10:00~16:00 ※入館は15時30分まで |
休館日 | 毎月第1・3の土・日曜日 ※企画展会期中は無休 |
料金 | 一般:500円(団体400円) 大学生・高校生:無料 中学生・小学生以下:無料 ※企画展は別途料金設定 ※団体料金は20名以上 ※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の提示で本人のみ無料 年間パスポート:3,000円 ※最初の利用日から1年間有効 |
駐車場 | あり(無料) |
問い合わせ | TEL:0855-92-1839 |
空いている時間帯 | 平日は比較的どの時間も空いている |
平均滞在時間 | 30分~1時間程度 |
公式サイト | https://www.imai-art.jp/ |
※最新の情報は公式ホームページ等でご確認ください。
※記事中の金額はすべて税込表示です。
今井美術館周辺の自然を楽しむデートスポット
今井美術館の平均的な滞在時間は30分ほどです。午前中に今井美術館を訪れ、午後にあと1つか2つのデートスポットを巡るのがおすすめです。
今井美術館の館長・今井さんによると、美術館では周辺のデートスポット情報も案内しており、ハーブガーデンや温泉などの情報を提供しています。詳しい情報が必要な場合は、スタッフにお尋ねください。
ここでは、今井美術館と組み合わせて訪れるのに適した、香木の森公園・カジュアル鉄板香夢里・いわみ温泉霧の湯をご紹介します。これらのスポットは、美術館見学後の散策や食事、リラックスに最適です。
おすすめのデートスポット
香木の森公園:240種のハーブが織りなす癒しの空間
香木の森公園は、島根県邑南町の原山にある標高約320mの場所に位置しています。ラベンダーをはじめ、240種類ものハーブが4種類のテーマガーデンに美しく植えられています。公園内を散策すると、さまざまなハーブの爽やかな香りに包まれ、心身ともにリフレッシュすることができます。園内には、ハーブティーやアロマ製品を購入できるクラフト館、約60種類のバラを鑑賞できる「バラの散歩道」など、魅力的なスポットが数多く点在しています。
毎年6月から8月にかけて、ブルーベリー狩りとラベンダー摘み体験が開催されます。これらの体験イベントは、果実やハーブの生育状況によって開催期間が変動するため、訪問前に公式サイトや電話で最新情報を確認することをおすすめします。公園の定休日は毎週火曜日です。
公式URL:https://ohnan-kanko.com/koboku/
カジュアル鉄板香夢里:地元食材を活かした鉄板料理
カジュアル鉄板香夢里は、広島県世羅郡世羅町の香木の森公園内にある魅力的なレストランです。地元の農家から直接仕入れた新鮮な野菜と肉を使用し、素材本来の味を引き立てるシンプルな味付けが特徴です。晴れた日には窓際の席から広がる美しい自然景観を楽しみながら、心地よい食事時間を過ごせます。
メニューは豊富で多彩です。鉄板料理の代表格であるハンバーグやポークステーキをはじめ、ピザなどの軽食も提供しています。デザートも充実しており、チーズケーキやフレンチトーストなど、食事の締めくくりに最適な選択肢が揃っています。ログハウス風の広々とした店内は、隣接する香木の森美術館を訪れた後のくつろぎの時間にぴったりです。四季折々の旬の食材を活かした料理で、世羅の自然の恵みを存分に味わえる、特別な食事体験を提供しています。
公式URL:https://kamri.jp/
いわみ温泉「霧の湯」:ハーブの香りに包まれる露天風呂体験
いわみ温泉「霧の湯」では、香木の森公園のハーブを使った温泉を楽しむことができます。ハーブの心地よい香りと効能により、日頃の疲れを癒すことができます。温泉施設は豊かな自然に囲まれており、大浴場や露天風呂からは開放感のある美しい景色を眺めることができます。身体の疲れを取るだけでなく、心もリフレッシュできる素晴らしいスポットです。
日帰り入浴料金は大人700円で、定休日は毎週水曜日となっています。季節に応じて、ゆず湯・バラ湯・ヒノキ湯などの特別な温泉も提供されており、季節の移ろいを感じることができます。温泉施設内には食堂も併設されているため、温泉でくつろいだ後にお食事を楽しむこともできます。カップルのデートの締めくくりにもおすすめの施設です。
まとめ:今井美術館で体験する自然と芸術の融合デート
今回は今井美術館を訪れ、その後ハーブガーデンや温泉でリフレッシュするドライブデートのプランを紹介しました。
今井美術館は標高400m超えの山々や、一級河川に囲まれた自然豊かな場所にあります。ゆっくりと時間が流れる美術館で、工夫を凝らした見ごたえのある企画展を堪能できます。四季折々の自然の景色も楽しめるため、美術鑑賞と同時に周囲の豊かな環境も満喫できます。
ランチスポット・ハーブガーデン・温泉は、それぞれが徒歩圏内にあり、移動の手間がかからないのがおすすめポイントです。地元の新鮮な食材を使った料理を楽しんだ後、様々な種類のハーブの香りに包まれながら散策し、最後にハーブを使った温泉でゆったりとリラックスできます。
島根県内でデートを計画しているカップルの皆さんは、ぜひこのプランを参考にしてみてください。自然と文化に触れ合い、五感で楽しむ素敵な一日になるでしょう。