萩市でノスタルジックな風景や自然が織りなす絶景を満喫する“映え”デート|山口県
この記事では、一般社団法人萩市観光協会の職員・江川さんにお尋ねした情報をもとに作成した、萩市で人気の“映え”スポットを巡るデートプランをご紹介します。
山口県の北部に位置する萩市は、城下町の面影が色濃く残る風情豊かなまちです。雄大な日本海の眺望を堪能できる笠山をはじめ、国指定天然記念物の明神池(みょうじんいけ)、須佐ホルンフェルスに代表される美しい海岸線といった自然あふれる名所も多く、どの風景を切り取っても絵になります。
また、市内の飲食店では日本海の新鮮な海の幸を味わえるほか、400年以上の伝統を誇る「萩焼」や萩のみで作られている「萩ガラス」といった工芸品の制作体験も楽しめます。
今回は、そんな萩市内で特におすすめしたい“映え”スポットを厳選してご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
萩市の魅力:歴史・自然・文化・食を楽しめるまち
萩は1604年に毛利輝元によって築城・開府されて以来、およそ260年間にわたって萩藩36万石の城下町として栄えたまちです。幕末には吉田松陰をはじめ、木戸孝允や高杉晋作、伊藤博文など萩出身の志士たちが活躍した“明治維新胎動の地”としても知られています。
まち全体を屋根のない博物館としてとらえる『萩まちじゅう博物館構想』のもとで近世都市遺産が保存・活用されており、さらに、2018年には萩市・阿武町の全域と山口市阿東地域で構成される「萩ジオパーク」が日本ジオパークに認定されました。
大地と人とのつながりを肌で感じながら、豊潤な土地に育まれた海産物・農産物などの食や、自然の中で体験できるアクティビティなど、大地の恵みを存分に味わえる魅力的なエリアです。
公式:萩まちじゅう博物館構想
公式:萩ジオパーク
萩市の絶景スポットを巡るおすすめルート
今回は、萩市でおすすめの絶景スポットを車で巡るコースをご紹介します。
- 「萩・明倫学舎(めいりんがくしゃ)」を鑑賞&写真撮影
- 笠山山頂展望台「鳶ノ巣(とびのす)」から絶景を堪能
- 「須佐ホルンフェルス」で自然の造形美を味わう
なお、萩のまちは比較的平坦なので、レンタサイクルを借りて城下町エリアなどを自転車で巡るプランもおすすめです。
萩市で人気の“映え”デートスポット3選
ここからは、上記でおすすめした萩市の“映え”スポット3か所の特徴をひとつひとつ見ていきましょう。
1.萩・明倫学舎:萩藩校跡地に建つノスタルジックなスポット
赤い屋根とツートンカラーの外壁が目を引く「萩・明倫学舎」は、萩藩の人材育成の中枢を担っていた萩藩校 明倫館の跡地にある施設です。2014年まで小学校として使われていた国内最大級の木造校舎が改修・整備され、2017年に萩の新たな観光施設として誕生しました。
国の登録有形文化財に指定されている本館から施設内へ入ると、木の温もりを感じるほっと落ち着く空間が広がっています。
▲着物で館内を散策すれば、当時にタイムスリップしたかのような気分に
まっすぐ伸びた長い廊下、廊下を照らすランプシェードなど、フォトジェニックな場所がたくさんありますよ。
なお、館内には観光インフォメーションをはじめ、萩の大地の成り立ちにふれられる「ジオパークビジターセンター」や、世界遺産「明治日本の産業革命遺産」を紹介する「世界遺産ビジターセンター」、幕末の歴史・科学技術史の実物資料を紹介する「幕末ミュージアム」などがあるので、ぜひ、ぶらぶらと見て回るとよいでしょう。
ちなみに、ランチ休憩をとるなら館内にあるレストラン「萩暦(はぎごよみ)」で萩の新ご当地グルメ「長州海鮮まぶし」を味わってみてはいかがでしょうか。山口県産の旬の魚介をたっぷりと使用したメニューで、どのネタが乗っているかは当日のお楽しみ。“ひつまぶし”の食べ方にならい、3度“味変”を楽しめます。
▲萩を代表する魚介や見蘭牛(けんらんぎゅう)、むつみ豚などを少しずつ味わえる「はぎ御膳」も映える!と話題です
公式:萩暦
萩・明倫学舎へのアクセスと基本情報
住所 | 〒758-0041 山口県萩市江向602 |
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電話番号 | 0838-21-0304 |
最寄り駅 アクセス |
・JR「東萩駅」からタクシーで約10分 ・JR「新山口駅」から萩への直行バス「スーパーはぎ号」を利用(約60分)→「萩・明倫センター」バス停下車すぐ ・中国自動車道 美祢東JCT~小郡萩道路「絵堂IC」から車で約25分 |
営業時間 | 【本館】9:00~17:00 【2号館】9:00~17:00 |
定休日 | 2月第1火曜日及び翌日 |
公式サイト | https://www.city.hagi.lg.jp/site/meiringakusha/ |
萩・明倫学舎周辺のおすすめスポット:萩城下町や松陰神社
萩・明倫学舎から徒歩約10分のところに、歴史の町並みが残る「萩城下町」があります。白壁となまこ壁の道筋が美しい菊屋横町や、黒板塀の連なる江戸屋横町など江戸時代の町並みがそのまま残るエリアで、2015年には世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産のひとつとして登録されました。
萩の城下町の特徴は、白壁や土塀の上から覗く「夏みかん」。夏みかんの実が黄色く色づく11月頃から収穫期の5~6月にかけて、萩の城下町に彩りを添えます。
5月上旬~中旬は夏みかんの花が咲き、甘くさわやかな香りが漂うことも魅力のひとつ。萩城下町の夏みかんの花のかおりは山口県で唯一「かおり風景100選」に選ばれているので、ぜひ体感してみてください。なお、城下町周辺では爽やかな夏みかんソフトクリームを味わえるほか、ぷるぷるのわらび餅ドリンクや大人気の萩ぷりんなどの食べ歩きも人気です。
また、萩の古い町並みには着物がよく似合います。城下町の一角には着物をレンタルできるお店もあるので、着物を着てまち歩き&写真撮影を楽しめばより一層素敵な思い出になるでしょう。
毎年10月には「着物ウィークin萩」が開催されます。割引や写真プレゼントなどの特典もあり、思い出深い着物体験をお楽しみいただけますよ。
ちなみに、萩・明倫学舎から車で10分圏内のところには以下の人気スポットもあるので、ぜひあわせて足を運んでみてはいかがでしょうか。
松陰神社
維新の先覚者 吉田松陰をまつる神社で、学問の神様として親しまれています。境内には、松陰が幕末の志士たちを数多く育てた「松下村塾」が現存しており、萩城下町とともに世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として登録されています。
公式:松陰神社
萩八景遊覧船
水の都・萩の美しい風景を川から、そして海から観光できる遊覧船です。春には「桜観賞コース」、秋には「桜紅葉観賞コース」など、季節によって異なるコースで水辺の観光を楽しめます。
公式:萩八景遊覧船
2.笠山山頂展望台「鳶ノ巣」:日本海を一望できる絶景スポット
笠山は、三方を日本海に囲まれた標高112mの小さな丘のような山です。笠山山頂にある展望台「鳶ノ巣」からは、特徴的な平らな島々が並ぶ美しい日本海の絶景を楽しむことができます。
どの季節でもお楽しみいただけますが、夏のお天気の良い日に眺める海は絶景です。日中の景色も美しいですが、日没の頃もおすすめ。夕日が日本海に沈む姿は絶景で、デートで訪れればロマンチックな時間を堪能できますよ。
展望台の2階にはカフェがあり、大きな窓から目の前に広がる海の絶景を眺めながら、ゆったりと過ごすことができます。萩の夏みかんなど地産のものを使用したジュースやご当地コーヒー、看板商品のバスクチーズケーキなどが人気です。
▲山頂の鳶ノ巣カフェで味わえるコーヒーとバスクチーズケーキ
なお、笠山のふもとにある「明神池(みょうじんいけ)」も見どころのひとつで、海とつながっており、マダイやイシダイ、エイなどのさまざまな磯付き魚が泳いでいることから”天然の水族館”とも呼ばれています。明神池の近くのお店では魚のエサが販売されており、エサやり体験を楽しむこともできますよ。
公式:明神池
▲エサやり体験の際は、上空からトンビがエサを狙って飛んでくることがあるため注意してください
また、明神池の奥には、岩のすき間から冷たい空気が流れ出し、年間をとおして15度くらいと涼しいスポットで”天然のクーラー”とも呼ばれる「風穴(かざあな)」があります。こちらもぜひチェックしてみてください。
笠山山頂展望台鳶ノ巣へのアクセスと基本情報
住所 | 〒758-0011 山口県萩市椿東1190-130 |
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電話番号 | 0838-21-7765(萩市ジオパーク推進課) |
最寄り駅 アクセス |
・JR「東萩駅」からタクシーで約15分 ・JR「東萩駅」から防長バスを利用→「越ヶ浜」バス停下車、徒歩約25分 ・中国自動車道 美祢東JCT~小郡萩道路「絵堂IC」から車で約45分 |
営業時間 | ■カフェ(2階) 【3~11月】10:00~16:00 【12~2月】10:00~15:00 ※ラストオーダーは営業終了時間の30分前まで ■展示休憩室(3階) 【3~11月】10:00~17:00 【12~2月】10:00~16:00 |
定休日 | 【休館日】月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日) |
公式サイト | https://hagi-geopark.jp/2023/04/20/5166/ |
笠山の周辺にあるおすすめスポット:道の駅「萩しーまーと」
笠山には、萩の新鮮な魚介を海鮮丼や定食で楽しめるお店も点在しています。また、笠山から車で約5分のところにある魚市場直結の道の駅「萩しーまーと」では早朝に水揚げされる新鮮な魚介をはじめ、蒲鉾や地元産品などが種類豊富に販売されているため、お土産選びにぜひ訪れるとよいでしょう。
公式:道の駅「萩しーまーと」
3.須佐ホルンフェルス:灰白色と黒色の縞模様が織りなす美しい断崖
須佐ホルンフェルスは、北長門海岸国定公園(きたながとかいがんこくていこうえん)に位置する景勝地で、約1,500万年前にマグマの熱を受けて誕生したといわれており、断崖と須佐湾が織りなす美しい風景を鑑賞できます。
灰白色と黒色の縞模様がくっきりと浮かび上がる高さ約12mの雄大な断崖は、須佐湾の景勝地のなかでも特に素晴らしい景観です。断崖まで約500mの遊歩道があり、間近で見ることもできますよ。
迫力ある波しぶきが打ちつけることもありますので、近くで写真を撮る際は足元に十分お気をつけください。ちなみにどの季節も楽しめますが、冬は海からの風が強く寒いため、しっかりと防寒対策を行うことをおすすめします。
また、須佐ホルンフェルスから車で約15分のところに「須佐湾エコロジーキャンプ場」があり、磯遊びや小物釣り、バーベキューなどを気軽に楽しめます。夕暮れ時には日本海に沈む美しい夕陽が、そして夜には満天の星が広がり、波音を聞きながらゆったりとした時間を過ごせるスポットです。
須佐ホルンフェルスへのアクセスと基本情報
住所 | 〒759-3411 山口県萩市須佐高山北海岸 |
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電話番号 | 08387-6-2219(須佐おもてなし協会 つわぶきの館) |
最寄り駅 アクセス |
・JR「須佐駅」から車で約10分 ※須佐駅付近にレンタカーあり(駅から徒歩約1分) ※須佐駅そばの「いかマルシェ」に有料のレンタサイクル(電動)あり ※須佐駅にタクシーはないため、「益田駅」または「東萩駅」からタクシーをご利用ください |
公式サイト | https://www.hagishi.com/search/detail.php?d=1100198 |
須佐ホルンフェルス周辺のおすすめスポット:須佐男命いか認定店
須佐地域には、ブランド「須佐男命いか(すさみこといか)」を味わえるお店が点在しています。須佐男命いかとは須佐漁港の一本釣船団によって水揚げされる活きたケンサキイカで、透明感のある身は肉厚で弾力性に富み柔らかく、適度なコリコリ感が残る歯ざわりで、噛むほどに独特の甘みが広がります。
透明で張りのある須佐男命いかの活き造りが食べられるのは、産地ならではの魅力です。ケンサキイカの旬は、6~8月、10~11月頃といわれています。須佐男命いか認定店で食べることができるため、ぜひデート中のランチ等で足を運んでみてください。
悪天候が続くなどした場合は入荷が困難となることもあるため、事前にお店へお問合せくださいね。
公式:須佐男命いか取扱い店紹介
取材協力:萩市観光協会(https://www.hagishi.com/)