北海道当別町へ移住しよう!住まい・仕事・支援制度など暮らしに役立つ情報まとめ
この記事では、地方移住を検討している方に向けて北海道当別町(とうべつちょう)の魅力や移住に役立つ情報を紹介します。
当別町は北海道の中西部に位置する田園都市で、札幌市まで車で約40分と利便性に優れています。
スウェーデンと気候や景観が似ていると言われるように、北欧風の建物が軒を連ねるクラシカルな雰囲気は他にはない魅力です。
充実した子育て世帯向けの住宅支援や小中一貫教育校の開校により、若年世帯の移住者も増加しています。
今回は当別町の魅力について、当別町イメージキャラクター「とべのすけ」にお話を聞きました。
当別町の3つの特徴
地方移住を検討している方の中でも、当別町は特に以下のような方におすすめです。
- 自然の中で暮らしたいけれど、都市部へのアクセスも考慮したい
- 四季折々の自然景観を堪能したい
- 自然体験を通して知育・食育をしたい
- 異国情緒漂う雰囲気が好き・異国の文化に触れてみたい
- 食に興味がある・移住後は就農に挑戦してみたい
その理由を当別町の魅力とともに解説します。
特徴1:北欧風の景観と四季折々の自然が溶け合うまち
▲スウェーデンヒルズ内にある「レクサンド記念公園」から眺める当別町の風景
当別町は、北欧の雰囲気と四季折々の自然が融合した美しい景観が特徴です。気候や景観がスウェーデンと似ていることから、1987年にレクサンド市と姉妹都市提携を結び交流が始まりました。
町内には北欧住宅が並ぶ「スウェーデンヒルズ」をはじめ、「スウェーデン交流センター」や木のぬくもりが心地よい「北欧の風 道の駅とうべつ」があり、至る所で北欧のクラシカルな雰囲気を感じられます。
そして、北欧の雰囲気と融合するのが当別町ならではの豊かな自然です。四季折々に色づきを変える田園風景から夏を彩るひまわり畑、雪国ならではの銀世界まで、通年美しい景観を眺めることができます。
▲新緑の季節はハイキングや登山に最適。当別町の気候は夏も涼やかで過ごしやすい
▲冬は北欧の光景と重なるような見渡す限りの銀世界へ
▲朝焼けの風景。広々とした空と大地が幻想的な光に包まれる
また、当別町はこのようなのどかな自然環境でありながら、札幌市まで車で約40分という好立地な点も魅力です。札幌市と当別町を結ぶ札幌大橋を抜けると、都市の景観から雄大な田園風景へと一変します。
豊かな自然を求めつつも利便性も考慮したいという方に、おすすめのまちと言えるでしょう。
特徴2:米に野菜に大豆まで。豊かな水源が豊かな食を育む
▲豊かな水源のもとで育まれた当別町産の新鮮な野菜
農業を基幹産業としている当別町は、米・麦・大豆・野菜の生産が盛んです。町内にはかんがい用水や水道用水の水源「当別ダム」があり、水源にも恵まれています。雪解け水をたっぷりと蓄えた当別ダムの清らかな水と北海道の肥よくな土壌で育まれた農作物は、まさに新鮮そのものです。
栽培される野菜は、トマトやアスパラガス、カボチャにトウモロコシなど多種多様です。米は「ななつぼし」や「きらら397」「ゆめぴりか」などの品種を作付けしています。
▲田植え時期の田園風景。豊富な水源と養分を含んだ土壌によりおいしい米が作られる
▲町内に広がる農作用の土地。さまざまな農作物が生産され全国へ出荷している
当別町は農作物以外に切り花の栽培も盛んです。
ユリ・カーネーション・かすみ草など多品目を栽培し、全国の市場へ出荷しています。2012年の北海道切花品評会では、最高賞である農林水産大臣賞を受賞しました。
収穫された農作物や切り花は、「北欧の風 道の駅とうべつ」の直売所で購入可能です。また、道の駅内のレストランでは、当別町産小麦を使用したパスタなども味わえるので、ぜひ味わってみましょう。
特徴3:外国人訪問客増加中!「夏至祭」など国内唯一の行事が多彩
▲町内にロイズの製造工場があり「チョコレートの町」としても認知されている
当別町は、NHKの「2022年訪日外国人数の伸び率」の調査にて全国1位を獲得しました(※)。
(※)参考:ニッポンの新名所!? 訪日外国人数 伸び率トップ100市町村|NHK
町内にはロイズの生産拠点「ロイズタウン工場」があり、チョコレートのまちとしても知られています。2022年に「ロイズタウン駅」、2023年には体験型施設「ロイズカカオ&チョコレートタウン」が新設されて以降、さらに観光客が増加中です。
また、国内唯一の地域行事や珍しいイベントが多彩な点も訪問客が多い理由の一つでしょう。
当別町はスウェーデンのレクサンド市と姉妹都市提携を結んでいます。その交流の証として、6月には北欧の伝統行事「夏至祭」を開催しています。グリーンコンサートを中心に「マイストング」と呼ばれるポールの立ち上げや、スウェーデン料理を集めた「北欧プレート」の販売などを行います。
北欧の「夏至祭」を行うのは国内で当別町しかありません。
→スライドすると夏至祭の写真をご覧いただけます
亜麻の花が見頃を迎える7月には「北海道亜麻まつり in 当別」が開催されます。古くより亜麻の栽培で有名な当別町ならではのお祭りです。
期間中は一面に咲き誇る亜麻の風景や、亜麻を使用したグルメなどが楽しめます。
▲亜麻栽培は国内では北海道のみ。その中でも当別町が栽培地として有名
その他にも地域イベントを多数開催しています。
夏の恒例行事「当別神社例大祭」は、8月14日〜16日の3日間に渡り行われる当別町で最も盛大な祭典です。当日は、神輿渡御や子ども盆踊りなどの催し物の他、ビアパーティーや花火大会なども開かれます。
10月には「当別スウェーデンマラソン」が開催されます。初夏の涼しい風を浴びて、異国情緒漂うスウェーデンヒルズの風景を堪能しましょう。
▲スウェーデンマラソンはジェンダーフリーな大会を目指し、ノンバイナリー枠を採用している
冬の定番イベントといえば「あそ雪の広場」でしょう。雪で作られた大型すべり台や雪上車の乗車体験など、子どもが楽しめるブースも豊富にそろいます。
冬の夜空に打ちあがる1,500発の花火は、雪国でしか見られない光景です。
▲当別町の冬のイベント「あそ雪の広場」では花火が打ち上げられる
普段はのどかな当別町ですが、イベントの時期は多くの人たちで溢れます。移住した際はぜひ地域イベントに参加してみましょう。
当別町の暮らしに関する情報
▲当別町内を走る電車。稲穂の実る時期は田畑が黄金に染まる
ここでは、当別町の基本情報と仕事や住まいなどの暮らしに役立つ情報を紹介します。
気候 | 1月平均気温:-3.8℃ 8月平均気温:20.7℃ ※参考:気象庁 |
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人口 | 人口:15,342人 世帯数:7,813戸 (2023年10月1日時点) |
医療機関 | ・クリニック・診療所:10院 ・歯科:6院 |
学校 | ・保育施設:2園 ・小学校:1校 ・中学校:1校 ・小・中一貫校:1校 |
遊び場 | ・道民の森 ・あいあい公園 ・石狩平原スキー場 |
イベント | 2月:あそ雪の広場、春待つ北のひな飾り 6月:夏至祭 7月:北海道亜麻まつり in 当別 8月:当別神社例大祭 10月:当別スウェーデンマラソン 12月:ルシア祭 聖人ルシアの聖名 など |
交通 | 【飛行機】 ・新千歳空港まで車で約60分 【電車】 ・JR札沼線「当別駅」「大美駅」「ロイズタウン駅」「北海道医療大学駅」 【バス】 ・コミュニティバス「当別ふれあいバス」 ・JR札沼線代替バス(月形当別線) 【車】 ・国道:275号、337号 ・高速道路:道央自動車道「江別西IC」から約15分 |
アクセス | 【札幌市】 ・車で約40分 ・JR札沼線利用で約40分 【東京】 ・成田・羽田空港より約1時間35分 |
近隣地域 | 札幌市、石狩市、江別市、月形町、新篠津村 |
※2023年10月現在
当別町は本町地区と西当別地区の大きく2つに分かれます。本町地区は、役場・銀行・クリニック・スーパーなど生活に必要な施設がそろうため、利便性を求める方におすすめです。
一方の西当別地区は、車10〜15分で札幌市へ行けるため都市部へのアクセスは良好です。
公共交通は電車の他に「ふれバ」の愛称で親しまれている「ふれあいバス」が走っています。ただし、移動は車があると便利です。
なお、当別町は特別豪雪地帯のため雪の対策が必要です。降雪が多い分都市部よりも除雪はしっかりしていますが、冬の生活に不安がある方は移住相談で暮らしのコツを聞いてみましょう。
「当別ふれあいバス」があるため、雪でJRが運休しても安心です。住民から「ふれバ最強!」と言われるほど心強い存在です。
【遊び場・レジャー】キャンプやスキーなど野外アクティビティが充実
▲「道民の森」内のキャンプ場。炊事棟やトイレも完備されているので初心者も安心
当別町には、雄大な自然を満喫できるレジャースポットが多数あります。
当別町と月形町にまたがる国内最大級の自然公園「道民の森」では、キャンプをはじめ、川遊びやノルディックウォーキング、登山などが楽しめます。
▲道民の森にはキャンプ場の他に、コテージやバンガローなどの宿泊施設もある
道民の森では自然アクティビティ以外に、工芸・陶芸作りなども体験できます。また、野鳥観察会や星空の観察会、稚魚の放流など季節のイベントもあるためファミリーでのお出かけにも最適です。
小さな子どもの遊び場には公園がおすすめです。各地域にあるコンパクトな公園以外に、大型遊具や広場を有した大きな公園が当別地区に1つ、西当別地区に2つあります。
西当別地区の「あいあい公園」には多数のコンビネーション遊具の他、水遊びスポットやパークゴルフ場があり住民の憩いの場としても親しまれています。
→スライドすると「あいあい公園」の写真をご覧いただけます
冬は車で10分〜15分の距離にある石狩平原スキー場で、ウインタースポーツが楽しめます。シーズン券を購入して冬休み中頻繁に通う学生も少なくありません。
屋内の遊び場は総合体育館で、バドミントンコートや卓球場が完備されています。
遊んだ帰りは「北欧の風 道の駅とうべつ」に立ち寄りましょう。特産品販売所やレストランがあり、地元グルメが味わえます。
→スライドすると「北欧の風 道の駅とうべつ」の写真をご覧いただけます
都会では体験できない四季折々のアクティビティを存分に満喫しましょう。
【教育】小中一貫校開校で年齢の垣根を越えた学びを実現
2022年に小中一貫の義務教育学校「とうべつ学園」が開校しました。中学校の先生が小学校の授業を行ったり、小学校5年生の年齢から部活動を体験したりと、学びをスムーズに移行できる教育プログラムを進めています。
その他、国際感覚とライフデザインを考える力を培う「とうべつ未来学」も特徴的です。英語や社会などの授業中に当別町の歴史や文化、産業などを通して、地域の未来と自身の将来に向き合います。
民間の幼稚園では「実体験を大事にしたい」という思いから、乗馬体験や地引網体験といった珍しい取り組みをしています。
このように、当別町でしか経験できない独自の教育が豊富です。
水稲や切り花などをはじめ、ここ最近も数名の方が新規就農で移住しています。
【仕事】札幌市への通勤者多数。就農は地域おこし協力隊を活用
当別町は農業が盛んですが、就農よりも一般企業に勤める方の割合が高い傾向にあります。また、車で約40分の札幌市へ通勤する方も少なくありません。
大手求人サイトに掲載されている正社員求人数は以下の通りです。
当別町 | 約260件 ※求人一覧 |
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札幌市 | 約62,000件 ※求人一覧 |
※縁結び大学調べ(2023年10月現在)
農業目的で移住する場合は、地域おこし協力隊制度を活用しましょう。新規就農研修を通して、農業生産に必要な基礎知識や技術を習得できます。
水稲や切り花などをはじめ、ここ最近も数名の方が新規就農で移住しています。
【住まい】住居の選択肢豊富。最大100万円の新築住宅購入支援あり
▲スウェーデンヒルズの町並み。日本にいながら北欧の雰囲気を体感できる
当別町に移住する場合、賃貸物件、住宅購入ともに選択が可能です。
まず、大手不動産サイトに掲載されている物件数は以下の通りです。
賃貸 | 約100件 ※物件一例 |
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購入(戸建て) | 4件 ※物件一例 |
※縁結び大学調べ(2023年10月現在)
このように賃貸向けアパート・マンションが豊富ですが、町内に大学があるため学生向けの物件が多いようです。
購入用の中古住宅は問い合わせが多く、情報公開前に予約で埋まるケースもあります。特に、改修不要な比較的新しい物件は子育て世帯を中心に人気です。
また、当別町には「スウェーデンヒルズ」という住宅地があります。「スウェーデンヒルズ」は北欧住宅が集合した住宅地で、美しい町並みから移住者や別荘地として人気を集めています。
▲スウェーデンヒルズの冬景色。赤レンガと雪のコントラストが美しい
中古物件は比較的リーズナブルに購入できるとあり子育て世帯の居住も多く、若い世帯からシニア層まで幅広い年代の方に選ばれています。
→右にスライドするとスウェーデンヒルズの写真をご覧いただけます
なお、当別町では「新築住宅購入支援金」を設けています。
家族構成(子育て世帯・単身)・居住地区により金額は異なりますが、最大で100万円の支援を受けられるお得な制度です。新築購入を検討している方はぜひ利用しましょう。
その他、ファミリーには子育て世帯向け公営住宅「COCOTTO(ここっと)」の選択肢もあります。とうべつ学園が近く、月額家賃47,200円〜59,000円で入居できるとあり好評です。
当別町へ移住した人の体験談
ここでは、当別町へ移住した方の体験談を一部紹介します。
- 自然が豊かでとてものびのびできる。自然体験を通して知育・食育ができるため子育てにも理想的。
- お試し住宅を利用した時から地域の方の温かさを感じた。声をかけてくれたり野菜をおすそ分けしてくれたりと、とても親切にしてくれる。
- ヨーロッパのような雰囲気があって景観が美しい。
- 食が豊か。当別町のおいしいお米や旬の野菜を食べて食の大切さを再認識した。
雪景色や異国情緒漂う雰囲気など、当別町ならではの景観に感動する声が多く聞かれました。また、気さくに話しかけてくれるなど、地域の方々の温かさに魅力を感じている方も多い印象です。
美しい景観や豊かな食に加えて、地域住民の温かな人柄も移住者が増えている理由だと分かりました。
当別町への移住2ステップ
理想のライフスタイルを実現するには、移住先の下調べが重要です。ここでは、当別町への移住ステップとして、当別町で実施しているオンライン相談とお試し住宅を紹介します。
オンライン移住相談で疑問を解決
当別町では、平日10:00〜17:00にオンラインにて移住相談を実施しています。
遠方で下見の時間が取りづらい方はもちろん、「当別町の暮らしのポイントを聞いてみたい」「利用できる支援制度を詳しく知りたい」など疑問がある方は、オンライン移住相談を利用してみましょう。
▼オンライン移住相談
時間 | 平日 10:00〜17:00(最長1時間) |
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使用ツール | Zoom、Webex、Skypeから選択可能 |
上記以外でも可能な範囲で対応してもらえる場合があるので、まずは問い合わせてみましょう。
また、当別町のオンライン相談では、住居に関する疑問を相談することも可能です。住宅購入を検討している方も気軽に相談してみましょう。
「おためし暮らし」で移住生活を体験
実際に当別町の暮らしを体験したい方は、移住お試し住宅「おためし暮らし」を利用しましょう。
当別町では、以下4つのお試し住宅を設けています。
▼「おためし暮らし」物件一覧
物件 | 滞在期間 | 利用料金 |
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スウェーデンヒルズ | 2週間〜1カ月 | 133,000円〜175,000円 |
TGホーム | 1週間〜 | 67,000円〜131,000円 |
一戸建て住宅「中筋邸」 | 2泊3日〜 | 42,000円〜117,000円 |
一戸建て住宅「末田邸」 | 2泊3日〜 | 47,000円〜135,000円 |
※利用料金には家賃・駐車場代・光熱水費・生活用品使用料・清掃料を含む
※10月〜4月は20,000円/月の暖房費が別途必要
定員はTGホームが2名で他の3件は4名まで利用できます。移住目的や理想の暮らしに合わせて滞在先を選択してみましょう。
希望があれば町内ガイドにも対応してもらえます。町内ガイドを希望する場合は、問い合わせの際に見学したい場所などを伝えましょう。
予約状況は6月〜10月が多く、冬季の体験は比較的少なめです。時期によってはすぐに満室になるので、早めのお問い合わせをおすすめします。
当別町への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 企画部セールス戦略課 ふるさとプロモーション係 |
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住所 | 〒061−0292 石狩郡当別町白樺町58-9 |
電話番号 | 0133-23-3042(直通) |
対応時間 | 8:45〜17:15 ※土・日曜、祝日、年末年始を除く |
公式サイト | https://www.town.tobetsu.hokkaido.jp/ |
豊かな自然の中でさまざまな体験ができる当別町は、子育てに適した環境だと思います。ぜひ一度足を運んでまちの魅力を体感してみてください。