諏訪市博物館で学ぶ歴史と文化!諏訪湖畔の温泉グルメを満喫するデートコース

この記事では、長野県諏訪市にある「諏訪市博物館」を中心に、諏訪名物のうなぎや蕎麦、温泉を楽しむデートプランをご紹介します。

諏訪市博物館は、縄文時代の出土品から諏訪信仰、そして現代に至るまでの諏訪市の歴史を学べる施設です。「来館者が自由な発想や視点で見学できるよう、展示品が象徴的に配置されています。展示方法の工夫により、諏訪の歴史や文化をより深く理解することができます。

博物館で諏訪の歴史や文化について理解を深めた後は、近隣の諏訪大社や名物料理を提供する飲食店を訪れ、最後に温泉で心身をリラックスさせるのがおすすめです。この流れで、諏訪の魅力を存分に感じられるでしょう。

この記事では、諏訪市博物館の魅力や周辺の観光スポットについて詳しくご紹介します。歴史好きのカップルはもちろん、諏訪地域を楽しみたい方々にとって、デートプランを立てる際の参考になるはずです。

こんなカップルにおすすめ!
向いてる年代:20歳〜59歳
おすすめカップル:歴史や博物館が好きなカップル
どんなデート?:諏訪の歴史について学び、諏訪の美食と温泉を楽しむデート

概要:諏訪市博物館で歴史探訪&周辺の名所を巡る充実デートプラン

今回メインで紹介する「諏訪市博物館」の目の前には「諏訪大社上社本宮」があり、車で少し走れば諏訪湖のほとりにある温泉へ行けるロケーションです。そこで、諏訪大社と諏訪湖周辺をめぐるデートプランを考えました。

今回のデートのメイン
諏訪市博物館
周辺のデートスポット
・諏訪大社上社本宮
・片倉館
ランチにおすすめのお店
・うなぎのうな藤
・うなぎの古畑
・手打そば更科
・十割そば屋

まずは「諏訪市博物館」で諏訪の歴史や諏訪信仰について詳しく学びます。そのあとは博物館で得た知識を活かしながら、博物館の目の前にある「諏訪大社上社本宮」へお参りしましょう

諏訪大社上社本宮のお参りが終わったら、車で15分ほど走らせて諏訪湖へ向かいます。諏訪湖の近くには名物のうなぎや蕎麦のお店がたくさんあるため、ランチにおすすめです。地元の新鮮な食材を使った料理を楽しむことができます。

ランチを食べたあとは、温泉施設の「片倉館」へ。明治時代に建てられたレトロな洋館はとても写真映えするので、ぜひ記念撮影を楽しむとよいでしょう。館内には、当時の面影を残す装飾や調度品も見られます。

片倉館の周辺には公園があるので、温泉の前後に散策するのもおすすめです。諏訪湖の風景を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごせます。四季折々の自然の変化も楽しめるでしょう。

それでは今回のメインとなる「諏訪市博物館」について詳しくご紹介します。

縄文時代から諏訪信仰まで - 諏訪市博物館の見どころと魅力

長野県にある諏訪市博物館の外観

諏訪市博物館は、諏訪の「時間・自然・信仰」をテーマに、諏訪市の歴史を縄文時代から現代まで順を追って学べる施設です。土器などの出土品はもちろん、地域に根付く諏訪大社を中心とした諏訪信仰についての展示も充実しています。

博物館の2階には常設展や新たに発見された資料などが展示されており、1階には諏訪大社の御柱祭の紹介や資料室、特別展示室などがあります。県宝や諏訪市有形文化財も多数展示されているため、2〜3時間かけてじっくりと鑑賞することをおすすめします。

また、諏訪市ゆかりの考古学者・藤森栄一氏に関する展示があり、企画展では歴史的価値のある雛人形や甲冑なども展示されます。考古学に興味がある方はもちろん、諏訪市の文化や歴史に関心のあるカップルにも十分な見どころがあります。

さらに、諏訪市博物館には無料の足湯も併設されています。「博物館の目の前にある諏訪大社上社本宮を参拝したあとに利用すると、足が休まってちょうどいい」という声もあるため、博物館見学の前後に利用されることをお勧めします。

今回は、そんな諏訪市博物館の学芸員・三澤さんにインタビュー取材を行い、展示内容や博物館の魅力についてお話を伺いました。

諏訪の歴史と文化を体感できる多彩な展示空間

編集部

諏訪市博物館では、72,000点もの資料を所蔵していると伺いました。まずは博物館の展示内容について詳しく教えていただけますか?

三澤さん

当館は、諏訪大社上社本宮前に位置する博物館です。諏訪信仰にまつわる歴史民俗や、縄文土器などの長野県宝を含む文化財を映像・音響などを交えて展示・紹介しています。特に「御柱祭」や「御神渡り」といった諏訪地方の特徴的な行事や現象に関する展示が充実しています。これらの展示を通じて、諏訪地方の豊かな歴史と文化を体感していただけます。

常設展示室1「土器や黒曜石の展示」
▲常設展示室1では、自然信仰から発生した諏訪の歴史を詳しく紹介しています

長野県宝「蛇体文把手付深鉢形土器」
▲長野県宝に指定されている縄文土器「蛇体文把手付深鉢形土器」も常設展示室1で見ることができます

編集部

縄文時代の出土品から諏訪大社に関するものまで、幅広く紹介されているのですね。見学した方が自由に発想できるよう、象徴的な展示にされているそうですが、そのほかに諏訪市博物館ならではの特徴があれば教えてください。

三澤さん

常設展示室1では、諏訪の歴史を時代順に紹介しております。他の展示室と雰囲気も違っていて、諏訪信仰の神秘的な雰囲気を感じていただけると思います。

また、一階の廊下の奥にある「すわ大昔情報センター」では、考古学者・藤森栄一氏や戸沢充則氏ら諏訪の歴史研究を推し進めた先人の研究文献や書籍を閲覧できます。今ではなかなか見ることができない貴重な資料も多いので、ぜひじっくりとご覧ください。

展示室からすわ大昔情報センターへ続く廊下
▲展示室から「すわ大昔情報センター」へ続く廊下は、時空を通るトンネルをイメージしているそうです

貴重な資料が揃う「すわ大昔情報センター」
▲すわ大昔情報センターでは、諏訪ゆかりの考古学や歴史学研究者の資料が閲覧できます

編集部

藤森栄一氏は諏訪考古学研究所を立ち上げて、諏訪の遺跡を発掘した人物ですね。アニメーション監督の宮崎駿さんも藤森氏の縄文農耕論に影響を受けたと公言(※1)されています。
(※1)参考:Wikipedia「藤森栄一」より

戸沢充則氏は藤森栄一氏の弟子で、縄文時代に関する著書を多数出版されています。お二人に関する展示に力を入れていることから、歴史の深い部分までしっかりと学べる施設だと感じました。

全体的に象徴的な展示が多いため、歴史に馴染みのない方でも楽しめそうです。来館者にはどのようなことを感じて欲しいと思われますか?

三澤さん

諏訪の雄大な大自然は、人々に豊かな恵みを与える一方で、厳しい寒さや天災という形でその牙をむくこともあります。諏訪信仰は自然信仰から発生し、中世には「戦の神」として戦国大名たちの信仰を集め、現在まで幅広く支持されてきました。

展示資料だけでなく、建物の建築デザインや展示空間にも、諏訪の太古からの自然や風土、永続的な時間の流れや歴史の連なり、諏訪信仰のイメージなどを抽象的に盛り込んでいます。奥深い諏訪地方の歴史や文化の重厚な雰囲気を感じてほしいと思います

諏訪市博物館で常設展示されている「諏訪信仰の歴史」
▲諏訪信仰の歴史は展示品はもちろん、アニメーションでも詳しく紹介されています

編集部

諏訪信仰の歴史が展示されているコーナーは、青いライトが神秘的な雰囲気でとても素敵ですね。諏訪信仰の世界に入り込めて、展示の内容もより記憶に残りそうです。

イラストで楽しむ諏訪の伝説 - 学芸員おすすめの展示紹介

編集部

三澤さんは、諏訪市博物館の魅力はどのようなところにあると思われますか?

三澤さん

当館の魅力は、実物の展示資料と「諏訪に伝わる昔話や伝説」をアニメーションや立体パネルで学べる点にあります。実物の展示資料と、諏訪の人々が語り継いできた昔話や伝説の対比は面白いと思います。

また、諏訪信仰のシンボルとなる展示資料が並ぶ空間や、自然と共生する人々の知恵を学べる空間もあります。これらの展示を通じて、諏訪の歴史と文化を総合的に体験できます。

編集部

数ある展示の中で、三澤さんの好きな展示を教えていただけますか?

三澤さん

私のお気に入りは常設展示室2にある、諏訪に伝わる昔話や人々に語り継がれてきた伝説を立体パネルで表現した展示です。「伝説の窓」というタイトルの展示なのですが、日本昔話のような、絵本のようなイラストで表現されていて、初めて見たときは思わず「かわいい!」と言ってしまいました。

諏訪大社は上社に男神タケミナカタノミコト、下社に女神ヤサカトメノミコトを祀っており、この夫婦の神様に関する「温泉伝説」のパネルが一番好きです。どんなストーリーの伝説なのかは、ぜひ実物を観て確かめてください!

常設展示室2「人々の生活の知恵と諏訪に伝わる伝説のパネル展示」
▲常設展示室2では、湖・山・里の伝説をイラストを交えて紹介しています

編集部

タケミナカタノミコトは戦国武将にも崇敬された、劣勢にも屈しない武の神様ですね。ヤサカトメノミコトは諏訪固有の神様とも言われていて、謎めいているところが魅力だと思います。そんなご夫婦の物語に、展示を通じて注目してみたいと思います。

諏訪の伝統「御柱祭」に関する特別展・企画展情報

諏訪市博物館のエントランスにある赤いゲート

編集部

諏訪市博物館では、期間限定の企画展も行われていると伺いました。開催時期や内容について教えていただけますか?

三澤さん

企画展や特別展は、諏訪の魅力を伝えるテーマを設定して定期的に開催しています。常設展示室2には、速報展や時事にかかわるミニ展示コーナーがあり、最新の情報や展示を楽しむことができます。これにより、リピーターの方も新しい発見があり楽しめると思います。

過去には諏訪信仰を様々な面から紹介する展示や高島藩士の甲冑の展示、日本最古とみられる300年前の押し葉・押し花の展示、お雛様の展示などを行いました。これらの展示は地域の歴史や文化を深く掘り下げ、訪れる方々に諏訪の魅力を伝えています。

特筆すべき例として、2022年度は7年に一度の「御柱祭(おんばしらさい)」の開催に合わせ、諏訪信仰と御柱に関する特別展を開催しました。この展示では、地域の重要な伝統行事について詳しく紹介し、多くの来館者に御柱祭の歴史や意義を伝えることができました。

土偶御朱印と無料の「神宮寺足湯」で歴史と癒しを体験

編集部

諏訪市博物館では、展示品を鑑賞する以外に体験できることはありますか?

三澤さん

日本遺産「星降る中部高地の縄文世界」の土偶御朱印を授与しています。これは縄文時代の文化を象徴する土偶をモチーフにした特別な御朱印です。長野県と山梨県にまたがる「三十三番土偶札所巡り」の一つとして、当館でもこの御朱印を提供しています。

編集部

珍しい土偶の御朱印は、御朱印収集家だけでなく、一般の方にとっても良い記念になりそうですね。諏訪市博物館に訪れた思い出に、何か記念になるものを購入したいカップルは多いと思いますが、ミュージアムショップはありますか?

三澤さん

ミュージアムグッズコーナーがあります。過去の企画展の図録などの書籍のほかに、館蔵資料を用いたマグネットやクリアファイルを販売しております。これらは当館の特色ある展示品をモチーフにしたオリジナルグッズです。カップルでお揃いのグッズを購入すれば、素敵な思い出になるでしょう。

編集部

館内をまわって少し歩き疲れた時に利用できる、カップルがゆっくりと過ごせるような場所はありますか?

三澤さん

ゆっくり過ごせる場所としては、敷地内にある「神宮寺足湯」がおすすめです。旅の疲れを癒しながら、まったりと語り合うことができると思いますよ。無料ですので、ぜひご利用ください。

諏訪市博物館の外にある無料の足湯コーナー
▲足湯には無料で入れます!

編集部

足湯がある博物館は珍しいですね!話のネタになりそうです。「神宮寺」という名前は、地元の神宮寺の源泉を引いているからなのですね。縁起が良さそうです。

三澤さん、この度はお忙しい中インタビューにお答えいただきありがとうございました!

来館者の声 - 諏訪市博物館の魅力と評価

それでは、諏訪市博物館の口コミについてご紹介します。

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展示が美しく工夫されており、単に展示物を並べているだけではないため、とても楽しく拝見しました。スタッフの方も丁寧に接してくださいました。
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神社巡りだけではわからない諏訪大社の詳細な情報を得ることができました。縄文時代から現代まで続く諏訪地方の歴史がわかりやすく展示されていました。
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「御柱祭」に関する展示や、地元出身の考古学者・藤森栄一のコーナーが充実しています。博物館内に足湯があるのも珍しく、魅力的です。
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諏訪大社参拝後に博物館の足湯で癒されました。歴史学習と疲労回復を同時に楽しめる素晴らしい施設です。

縄文時代から諏訪信仰まで展示内容は幅広く、工夫された美しい展示空間も高評価です。また、諏訪市博物館は諏訪大社の参拝の前後に訪問する方が多く、無料の足湯が人気を集めています。

諏訪の歴史に興味があるカップルはもちろん、縄文時代のファンや諏訪大社への理解を深めたいカップルにもおすすめの場所です。展示と足湯を楽しみながら、二人で歴史を学び、ゆったりとした時間を過ごせる魅力的なスポットと言えるでしょう。

諏訪市博物館の基本情報:アクセス・営業時間・料金など

住所 〒392-0015
長野県諏訪市中洲171-2
電話番号 0266-52-7080
アクセス 【車】
・中央自動車道「諏訪IC」から約5分
【公共交通機関】
・JR中央本線「上諏訪」駅下車後、路線バスで約30~60分
営業時間 9:00~17:00
(最終入館は16:30まで)
休館日 ・月曜日
・祝日の翌日
・年末年始
・資料整理期間
駐車場 あり(無料)
入館料 ・一般:310円
・小中学生:150円
※企画展は別途料金がかかります
空いている時間帯 ・平日(比較的どの時間帯も空いています)
・日曜日の14時以降
平均的な滞在時間 1~2時間程度
公式サイト https://suwacitymuseum.jp/

※最新の情報は公式ホームページ等でご確認ください。
※記事中の金額はすべて税込表示です。

諏訪市博物館周辺のおすすめデートスポット

諏訪市博物館で諏訪信仰を学んだあとは、道路を挟んだ反対側にある「諏訪大社上社本宮」を参拝するのがおすすめです。国重要文化財に指定されている社殿や、精巧な彫刻が施された欄間(らんま)など、見どころが豊富です。欄間とは、部屋と部屋の仕切りの上部にある装飾的な彫刻のことで、美しい細工が施されています。

また、上諏訪方面も魅力的です。諏訪湖畔にある国重要文化財「片倉館」では、大正時代の建築様式を残すレトロな雰囲気を楽しみながら温泉に浸かることができます。片倉館の近くには美味しいお蕎麦やうなぎを提供する老舗のお店もあり、郷土の味を楽しむのもよいでしょう。

おすすめのデートスポット

国宝の社殿群を誇る諏訪大社上社本宮の見どころ

諏訪大社は上社本宮・上社前宮・下社秋宮・下社春宮の四社が諏訪湖周辺に点在しています。諏訪市博物館の近くには「上社本宮」があります。時間に余裕がない場合は、上社本宮のみの参拝がおすすめです。

上社本宮は「諏訪造り」と呼ばれる独特の様式で建築されており、本殿がないのが特徴です。上社本宮には16棟の社殿が国の重要文化財に指定されており、諏訪大社四社の中で最多です。

諏訪大社の象徴である「御柱」は、神社の四隅に建てられています。これらの御柱は、7年に一度の「御柱祭」で建て替えられます。この伝統ある祭りは寅年と申年に行われ、見学するだけでも貴重な体験となります。

公式URL:https://suwataisha.or.jp/about/miyamori/kamishahonmiya/

大正ロマン漂う片倉館で名物「千人風呂」を体験

片倉館は昭和3年(1928年)に建てられた歴史ある洋館で、国指定重要文化財に指定されています。元々は「シルクエンペラー」と呼ばれた片倉財閥が地域交流を目的に建設しました。現在は事前予約をすれば洋館内部の見学も可能となっています。

予約なしで利用できる施設として人気なのが千人風呂です。名前の由来となった千人が同時に入ることはできませんが、約100人を収容可能な広々とした浴槽を備えた温泉施設となっています。2階には無料休憩室と、カップルや少人数でゆっくり過ごしたい方向けの有料貸切休憩室があります。

この休憩室は映画「テルマエ・ロマエ2」のロケ地としても使用された人気スポットです。映画ファンの方は、ぜひ実際に訪れて映画の世界観を体感してみてください。

公式URL:http://www.katakurakan.or.jp/index.php

諏訪市博物館周辺で楽しむ名物グルメ:うなぎ・蕎麦店ガイド

まとめ:諏訪市博物館を中心に歴史と文化を楽しむカップルデートプラン

諏訪市博物館は、奥深い諏訪の歴史と文化を学べる貴重な施設です。特に「諏訪信仰」や「縄文文化」に興味をお持ちの方におすすめです。展示室は空間作りも工夫されており、諏訪の歴史に入り込んだような感覚で見学できます。例えば、縄文時代の土器や石器などの遺物を再現した展示や、諏訪大社の御柱祭や年中行事を紹介するコーナーなどが印象的です。

博物館で諏訪に関する知識を深めたあとは、周辺のうなぎ店や蕎麦屋などで諏訪のグルメを味わいましょう。そして、諏訪大社にお参りしたり、温泉でのんびりと過ごしたりと、リラックス感あふれる時間を楽しむことができます。諏訪大社は上社(前宮・本宮)と下社(春宮・秋宮)に分かれており、それぞれ特徴的な神明造りの建築様式を見ることができます。

長野県諏訪市周辺での旅行を企画している方は、ぜひ今回のプランを参考にしてみてください。歴史探訪、グルメ、温泉と、充実した一日を過ごせることでしょう。