沼津市への移住を考える!自然と都会の良さを兼ね備えた暮らしの魅力

この記事では、地方移住を検討している人に向けて、静岡県沼津市の暮らしを紹介します。

沼津市は静岡県の東部地域にある人口約19万人のまち。富士山と駿河湾を一望できる贅沢なロケーションに加え、東京まで約1時間という良好な交通アクセス、市内における生活利便施設の充実など、「田舎暮らし」と「都会暮らし」を両立できる魅力があります。

今回はそんな沼津市の暮らしの魅力を、仕事や住まいに関する情報、実際に沼津市に移住した方の体験談も交えて詳しく解説していきます。

本日お話を伺った方
男性スタッフのアイコン

沼津市政策企画課 移住定住推進室
主事

栗田 陽平さん

沼津市の暮らしの4大魅力:自然と都会の良さを両立

沼津市の暮らしの特徴

沼津市は伊豆半島の付け根西側に位置し、東京からは100km圏内という優位な地理的条件を有しています。一方で海や山、川に囲まれている恵まれた自然環境も沼津市の大きな魅力で、まちの中では日本一高い富士山と、日本一深い駿河湾の雄大な景観を眺めることができます。

沼津市では「ぬまづ暮らし」を以下のように定義しています。

  • 海と山へ車で10分、水と空気が澄んだ便利な都会暮らし
  • 大型商業施設やコンビニ・スーパーがある、生活に困らない田舎暮らし

沼津市にはまさに自然と都会がバランス良く共存しており、“良いとこ取り”の暮らしが叶う環境があると言えます。そんな「ぬまづ暮らし」を送ることができる沼津市への移住をおすすめしたいのは、次のような方です。

  • 東京で仕事をしているが、二拠点居住も含め、首都圏へのアクセスが良いまちで田舎暮らしをしたい
  • 子どもも親も安心できる環境で子育てをしたい
  • 海も山もある自然豊かな環境に移住したい
  • 自然の中でのアクティビティも楽しみたいが、街中でもいろいろな楽しみがあると嬉しい

なぜこのような方に沼津市への移住をおすすめしたいのか、4つの魅力から解説していきます。

魅力1:抜群の交通アクセス!東京への通勤や二拠点居住も可能

沼津市を中心とした広域アクセス図
▲沼津市を中心とした広域アクセス図(沼津市観光サイトから引用)

沼津市の魅力は何と言っても、その立地の優位性を活かした交通アクセスの良さにあります。首都圏から約100kmに位置し、新幹線で東京沼津間は何と最速54分、名古屋市にも約2時間程度でアクセスできます。

東名・新東名高速道路を大動脈とした首都圏へのアクセスもさることながら、裾野市や御殿場市、三島市や函南町など近隣市町の交通の要所として道路網が整備されており、広域交通の利便性が高いという魅力も有しています。

沼津市の鉄道アクセス図
▲自動車でのアクセスだけでなく、JR在来線、JR東海道新幹線でのアクセスも良好(沼津市観光サイトから引用)

良好なアクセス環境は、移住を検討する際に伴う仕事の不安の解消にも直結します。沼津市であれば東京との二拠点居住も可能。近隣市町も含めて仕事の選択肢は豊富に持つことができるでしょう。

そして交通アクセスに加え注目すべきは、市内のリモートワーク環境にもあります。実は「テレワーク環境が充実している自治体」として全国で5位、東海4県で1位に選ばれたことがある程、沼津市ではレンタルオフィスやコワーキングスペースの整備が進んでいるのです。

首都圏をはじめとして広域的なアクセスがしやすいだけでなく、リモートワークをしやすい環境が整っている沼津市では、二拠点居住も含め多様なライフスタイルを叶えることができそうです。

魅力2:川でも海でも山でも街中でも!市内に多様な“遊び”がいっぱい

沼津市の狩野川
▲駿河湾に注ぐ狩野川の雄大な景色を眺めながら散歩を楽しむ人も多いそう

海も山も川もある沼津市では、それぞれの自然の良さを堪能することができます。

まちの中心街にゆったりと流れる狩野川周辺は、市民の憩いの場として親しまれています。夏に開催される花火大会は、例年30万人以上の人が訪れる沼津市の夏の風物詩となっています。

沼津市の夏のイベント「狩野川花火大会」
▲狩野川に映る花火が美しい「狩野川花火大会」

そして海にも山にも楽しみどころがたくさん。海辺で釣りに興じてみたり、夏に海水浴場で泳いでみたり、沼津アルプスでトレッキングをしながら駿河湾と富士山の絶景を眺めたりと、自然の恵みを思い切り楽しむことができます。

沼津市のらららサンビーチ
▲夏に賑わうらららサンビーチの様子

沼津市の沼津アルプス
▲駿河湾と富士山を見渡せる絶景が広がる沼津アルプス(市公式サイトから引用)

さらには自然だけでなく、市街地でも遊べる場所がたくさんあるのが沼津市の特徴。国道1号線沿いにあるららぽーと沼津には映画館が入っており、ショッピングと映画を気軽に楽しめます。沼津駅のすぐそばには静岡県唯一のよしもと常設劇場「沼津ラクーンよしもと劇場」があり、お笑い好きに嬉しい環境でもあります。

少し変わった楽しみ方としては、沼津市を舞台にしたアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』の聖地巡礼もおすすめ。何とラブライブがきっかけで沼津市に移住した人もいる程の人気アニメです。ラブライブとコラボしたスタンプラリーも実施されているため、沼津市のまちを楽しみながらラブライブの世界観も堪能することができます。(スタンプラリーは2023年8月までの開催)

このように、自然の景観もアクティビティもエンターテイメントも充実している沼津市では、休みのたびに出かけることが楽しみになりそうです。

魅力3:充実の子育て環境!待機児童ゼロと手厚い支援制度

沼津市には大きな公園が複数あり、子どもにのびのびと遊んでもらうことができます。

中でもおすすめは門池(かどいけ)という大きな池を中心とした門池公園。遊具で遊ぶことも芝生でボール遊びをすることもでき、夏は噴水で水遊びをすることもできます。

沼津市の門池公園
▲ウォーキングコースも整備されており、大人も美しい景色を見ながら散策を楽しめる

また沼津市では小中一貫教育の推進や、言語・英語教育の推進など、独自性のある教育を実施しています。言語・英語教育では小学校1年生から外国語活動を実施しているため、自然と子どもの英語力が向上することが期待できそうです。

そして充実の子育て支援体制があることもポイント。沼津市では2022年時点で3年連続待機児童0人を達成しており、安心して子どもを預けられる環境があります。また18歳以下の医療費が無料になるなど、子育てにかかる経済的な支援が充実しているのも嬉しいポイントです。

さらに子育てに関する相談窓口の「マミーズほっとステーションぬまづ」では、妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援を受けることができます。不安の伴う移住先での子育てを心強くサポートしてくれるのではないでしょうか。

魅力4:海の幸と山の幸の宝庫!豊かな食文化を楽しむ

沼津市の西浦みかん
▲沼津市の西浦地区のみかん

沼津市には、海にも山にも近いという地の利を活かした数々の特産品があります。みかんや、沼津港で獲れた魚、干物、あしたか牛など、海の幸・山の幸を堪能できるのは、海も山もある沼津市ならではのポイントです。

沼津市の沼津丼
▲沼津市の海の幸を詰め込んだ「沼津丼」

沼津市の特産品の干物
▲沼津市の特産品の干物を干す様子

おいしい特産品が多いだけでなく、食の恵みを満喫できるイベントも充実しています。過去には「This is numazu/沼津自慢フェスタ」などのイベントを実施しており、令和5年10月28日、29日には「Sea級グルメ全国大会in沼津」が開催される予定です。

沼津市が誇るおいしい食を存分に堪能でき、まちの良さを実感することができます。

沼津市のSea級グルメ全国大会in沼津の様子
▲過去に開催された「Sea級グルメ全国大会」の様子

「沼津ナイトマーケット」「ぬまづ港の街BAR」など、大人が楽しめる夜のまちでの食イベントも充実しています。実は沼津市は「BARの街」としてバーの文化が古くから存在しているのです。たくさんあるバーの中からお気に入りを見つけてみるのも楽しいかもしれません。

沼津市での暮らし:移住前に知っておきたい基本情報

ここでは移住を検討する上で役立つような、沼津市の暮らしに関するさまざまな情報を紹介します。

気候 8月の平均気温:27.3度
1月の平均気温:5.9度
※参考:気象庁ホームページ(沼津市内に観測地点が無いため、三島地点を参照)
人口 約19万人
※参考:住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査
病院 総合病院:2か所
一般医療機関:134か所
歯科医:123か所
学校 【保育園・幼稚園】
保育所:27か所
幼稚園:10園
認定こども園:14園

【学校】
小学校:23校(内2校が小中一貫校)
中学校:18校(〃)
高等学校:11校
大学:1校
交通 【鉄道】
JR東海道本線、JR御殿場線

【バス】
3社のバス路線が放射状に広範囲に整備されている

【自動車】
東名高速道路・新東名高速道路、東駿河湾環状線等
近隣都市 三島市・長泉町・清水町・函南町・富士市・伊豆の国市・伊豆市

公共交通ではJRの在来線が走り、その隙間をバスが埋めています。自動車での交通アクセスを見ると、東名高速道路の愛鷹スマートIC、新東名高速道路の駿河湾沼津スマートICがそれぞれ2016、2017年に開通したことによりさらにアクセス性が高まっています。

生活利便施設を見ると、地域の中核病院として公立の市立病院があり、さらには夜間救急医療センターにより時間外の急病にも安心な医療体制を整えています。

買い物環境は、各地にスーパーやコンビニがあり、駅周辺には「しずてつストア」という大きいスーパーマーケットもあるため、日常の買い物に困ることはないでしょう。さらに大型ショッピングセンター「ららぽーと沼津」もあり、近隣の清水町や富士市にも大型商業施設があるため、大きな買い物も問題ありません。

道路が少し混雑しやすいという課題もありますが、鉄道高架事業を予定しているなど、解消に向けた動きはあるようです。全体的に、気候も温暖で過ごしやすく、便利で安心して暮らせる環境と言えるのではないでしょうか。

多彩な地域性:丘陵地、市街地、海辺エリアの暮らしの違い

沼津市は大きく丘陵地と市街地、海辺にエリアが分けられ、それぞれ違った特色が見られます。

特に南部の海辺にある港町「戸田(へだ)」地区は、沼津市の中でも田舎らしいゆったりとした空気のある地域です。古くから深海魚漁が地域と暮らしを支えているなど独自の文化が育まれています。

沼津市の戸田港
▲沼津市の戸田港

丘陵地は茶畑を営んでいる方がいたり、中心市街地は観光客で賑わっているために宿泊業が多いなど、地域によって仕事にも違いが見られます。

沼津市への移住を考える際は、それぞれの地域の暮らしの状況や空気を実際に確認し、自分に合っている地域を見つけてみることをおすすめします。

仕事事情:豊富な求人と充実の起業支援で働き方の選択肢が多彩

沼津市の正社員の求人数を大手求人サイトで調べると、市内では約9,000件、近隣も含めると約42,000件の正社員の求人数がヒットしました。
※参考:求人情報の一例(市内)
※参考:求人情報の一例(25km圏内)

市内にも求人数は豊富にありますし、首都圏でのリモートワークや二拠点居住も含めれば仕事の選択肢はぐんと広がるでしょう。

移住を機に起業を考えている方にも沼津市はおすすめです。沼津市では各種の起業セミナーが毎年開催されるとともに、創業支援窓口では専任のコーディネーターがきめ細やかな支援を行ってくれるという環境があります。

また、沼津市には女性の起業家の方も多く活躍されています。沼津市で活躍されている女性起業家を紹介する事例集もあるので、女性で起業を考えている人はヒントをもらえるかもしれません。

ヌマヅの起業woman. MY LIFE,MY WORK

住まい探し:賃貸から購入まで、選択肢豊富な沼津市の住宅事情

大手住まい情報サイトで沼津市の賃貸物件を調べたところ、約3,500件ヒットしました。
※賃貸物件の一例

戸建て、マンション、土地も含めて購入物件もあるため、移住した先の住まいに困ることは少ないでしょう。

空き家バンクもあるものの、現在は登録物件が少ない状況です。ただし沼津市では「空き家活用定住支援補助金」もあるため、気に入った空き家があれば補助金を活用して、リフォームしながら自分に合った住まいをつくってみるのも一つの手かもしれません。

空き家活用定住支援補助金交付制度

65歳未満の世帯を対象に、空き家のリフォーム工事費用とリフォーム工事し空き家を取得する費用を補助する制度

【リフォーム工事】
<上限>
一般世帯:20万円
子育て世帯:20万円+子1人につき10万円
※工事費用の合計が60万円以上であることが条件


【取得】
<上限>
県外居住者
 一般世帯:80万円
 子育て世帯:100万円
県内居住者
 一般世帯:20万円
 子育て世帯:30万円
※用地費及び事務費は除く

沼津市移住者の声:実際の暮らしから見える魅力と課題

ここでは、実際に沼津市に移住した方の声を紹介します。

  • 都内だと待機児童の問題に悩まされたが、沼津市では保育所や幼稚園での受け入れ体制が整っているのが嬉しい
  • 山も海もあって、とにかく自然環境が良い。のびのびと子育てができる環境がある
  • のびやかな環境ももちろんだが、医療費の面でも18歳まで無料なのが嬉しい
  • 首都圏にも新幹線で通勤できるのがありがたい。 東京近郊から通勤するよりも早く着くことができるし、楽に移動できる
  • 富士山と駿河湾を見渡せる素晴らしい景観がある。移住してみて、富士山を実際に身近に見ることができる環境に驚いた
  • 仲見世や沼津あげつち商店街の雰囲気が良い。みんなでまちを盛り上げようとしている雰囲気を感じる、
  • 温和な人柄の人が多い。自然な近所付き合いの中で地域に溶け込むことができる

豊かな自然の中でのびのびとした暮らしができることに喜びを感じている声が多く聞かれました。子育て世代にとっても嬉しい環境があるようです。また富士山を日常的に見ることができる環境もポイントが高いのがうかがえます。

首都圏へのアクセスの良さもやはり好ポイントとして挙げられています。沼津市に移住することで、ゆとりのあるライフスタイルを叶えることができるかもしれません。

それ以外に目立ったのは、地域の盛り上がりや人柄の良さに触れる声。まちに活気があったり、近所での良好な関係が築けることは、暮らしていく上で大変重要なポイントであると言えるでしょう。

沼津市への移住ステップ:相談から体験までの具体的な流れ

ここからは、具体的な沼津市への移住ステップをご紹介します。

ステップ1:オンライン相談とぬまづ暮らしオススメ隊の活用

沼津市ではオンライン相談窓口を設け、どこでも相談できる体制を整えています。まずはオンラインで相談し、仕事や住まいのことなど、不安に思うことを聞いてみましょう。

また、沼津市には「ぬまづ暮らしオススメ隊」という、移住に役立つ情報やサービスを提供する地域サポーターがいます。移住希望者の移住計画から、実際の移住・定住をトータルでサポートしてくれる存在のため、まずは「ぬまづ暮らしオススメ隊」に問い合わせをしてみるのも良いでしょう。

ぬまづ暮らしオススメ隊

ステップ2:無料移住体験ツアーで沼津市の魅力を体感

沼津市では、移住希望者に対して、市の移住担当者がタクシーで市内を無料で案内してくれるというサポート体制があります。普通の観光では分からない「暮らしの裏側」を、実体験も交えて案内してくれるという「移住体験ツアー」となっています。

街中だけでなく、海岸部や丘陵地など、気になるスポットがあったら案内してくれるため、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

ステップ3:ワーケーション活用で沼津市での暮らしを体験

沼津市には現在、お試し移住用の宿泊施設はありません。しかし市内にはホテルも多く、ロングステイできるところもあるため、ワーケーションがてら滞在し、沼津市での暮らしを体感してみることをおすすめします。

沼津市にはレンタルオフィスやコワーキングスペースが多くありますが、ちょっと変わったワーケーション体験がしたいなら、公園の中で泊まることができる「INN THE PARK」もおすすめ。森の中に浮かぶ「球体テント」で、自然に囲まれながら仕事をすることができます。

沼津市の宿泊施設「INN THE PARK」

沼津市移住相談窓口:詳細な問い合わせ先情報

担当課 政策推進部 政策企画課 移住定住推進室
住所 〒410-8601
静岡県沼津市御幸町16-1
電話番号 055-934-4813
対応時間 8:30〜17:15
公式サイト 市公式サイト
移住・定住ポータルサイト「ぬまづ暮らし」