【千葉県旭市】大原幽学記念館で学ぶ江戸の偉人!歴史と自然を満喫するデートプラン
今回ご紹介するのは千葉県旭市の歴史と自然、グルメを堪能し、日常を忘れてリラックスするデートプランです。
デートのメインとなる「大原幽学記念館(おおはらゆうがくきねんかん)」は、幕末に人々の暮らしを向上させるために活動した農村指導者の大原幽学に関する資料を展示している施設です。隣接する「大原幽学遺跡史跡公園」では幽学の旧宅を見学できるほか、幽学が生きた当時の景観が残る豊かな自然の中をゆったりと散策することができます。
市内には、地元の美味しいグルメと新鮮な食材が揃う「道の駅季楽里あさひ(みちのえき きらりあさひ)」や、「恋する灯台」に認定された飯岡灯台があります。また、「日本の夕陽百選」に選ばれた絶景を楽しめる上永井公園もあり、大原幽学記念館と併せてお腹も心も満たされる充実したデートを楽しめます。
それでは早速、旭市の歴史と自然、グルメを堪能するデートについてご紹介します。
おすすめカップル:歴史に興味があるカップル
どんなデート?:歴史を学ぶ、散策、史跡探訪
目安時間:半日~1日
目安予算:2人で4000円
概要:大原幽学記念館をメインとする歴史と自然の融合デート
今回ご提案するのは、大原幽学記念館と大原幽学遺跡史跡公園を見学・散策してから、道の駅季楽里あさひで食事を楽しみ、最後に飯岡灯台が建つ上永井公園からの景色を楽しむデートプランです。
10:00~11:00 | 大原幽学記念館を見学 |
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11:00~12:00 | 大原幽学遺跡史跡公園を散策 |
12:00~12:30 | 「道の駅季楽里あさひ」へ移動 |
12:30~15:00 | 「道の駅季楽里あさひ」で食事・休憩 |
15:00~15:30 | 飯岡灯台まで海沿いをドライブ |
15:30~17:00 | 飯岡灯台が建つ上永井公園からの絶景を楽しむ |
まずはメインの大原幽学記念館で大原幽学や旭市の歴史について学びましょう。隣接する大原幽学遺跡史跡公園では、大原幽学が生きた時代の面影が残る豊かな自然を満喫できます。
歴史と自然を堪能したら道の駅季楽里あさひへ移動し、旭市のグルメを楽しみましょう。美味しい食事や本格的なジェラートを味わえるほか、直売所でのお買い物や芝生広場でのんびり過ごすなど、様々な楽しみ方ができます。
▲道の駅季楽里あさひで食べられるスイーツ
デートの締めくくりは、飯岡灯台が建つ上永井公園です。「日本の夕陽百選」、「関東の富士見百景」、「日本夜景遺産」に選ばれた美しい景色を眺めながら、ロマンティックな雰囲気を楽しみましょう。
▲日本夜景遺産に選ばれた夜景
大原幽学記念館へはJR総武本線旭駅からバスでアクセスできますが、その後の移動を考慮するとお車の利用をおすすめします。道の駅から灯台への移動時には、九十九里浜沿いを走ることで素敵なドライブデートも楽しめます。
それでは、今回のデートのメインである大原幽学記念館をご紹介していきます。
幕末の農村指導者・大原幽学の足跡を辿る記念館
▲幽学展示室の様子
「大原幽学記念館」は、幕末期に活躍した農村指導者・大原幽学について学べる施設です。幽学は農村の生活向上のために尽力し、「先祖株組合(せんぞかぶくみあい)」という世界初の農業協同組合を創設した人物として知られています。
幽学が活動拠点としていた地に建つこの記念館では、大原幽学の関連資料を中心に、地域の歴史や民俗に関する資料を展示しています。さらに、幽学が暮らしていた家やその周辺は「大原幽学遺跡史跡公園」として整備されており、当時の景観が残る自然豊かな園内を自由に見学できます。
今回は「大原幽学記念館」の館長さんに、記念館の魅力や見どころについてお話を伺いました。
大原幽学の功績と旭市の歴史を展示!国指定重要文化財も
▲大原幽学記念館を案内してくださる館長さん
編集部
自然に囲まれた、とても雰囲気の良いところですね。百数十年前のこの地に、幽学が暮らしていたと思うと感慨深いです。改めて、大原幽学記念館がどのようなところか教えてください。
館長さん
当館では、幕末に活動した農村指導者である大原幽学に関する資料をメインに展示しています。当館所蔵の「大原幽学関係資料」は国の重要文化財に指定されていて、その中から幽学の肖像画や短刀などの貴重な資料を展示室でご覧いただけます。大原幽学の人生を分かりやすくまとめた映像や、スタッフによる展示解説(※)もございます。
※展示解説をご希望の際は事前に電話予約が必要です
幽学は、「先祖株組合」と呼ばれる世界初の農業協同組合を創設したり、農村の生活改善や米づくりを指導したり、女性や子どもの教育にも力を入れるなど、その活動は多岐にわたります。農村の暮らしを良くするために尽力した幽学の功績や人柄について、展示を通して知っていただけると嬉しいです。
▲大原幽学の肖像
▲大原幽学の講義の様子を再現した模型
編集部
国の重要文化財が見られるのは素晴らしいですね。農業協同組合を世界で初めて創設したのが日本人だということも、そんなに昔から農業協同組合があったということも知りませんでした。歴史に詳しくない人でも、分かりやすい映像やスタッフさんの解説があるのはとても助かります。ちなみに、企画展は開催されていますか?
館長さん
年に1~2回開催している企画展では、郷土の歴史や偉人など様々なテーマで展示を行っています。
編集部
幽学だけではなく、地域の歴史についても学べるのですね。企画展ごとに様々なテーマを取り扱っているとのことなので、何度足を運んでも楽しめそうです。
和を感じる体験教室「幽学工房」&触って考える展示「土器パズル」
▲郷土展示室の様子
編集部
デートで訪れた際に、カップルで楽しめるワークショップやイベントはありますか。
館長さん
年に数回、「幽学工房」という名称で、「布ぞうりづくり教室」や「お茶席体験」などの様々な体験講座を開催しています。※開催情報は市の広報誌等でお知らせしています
また、常設展示では割れた土器の欠片を制限時間内に組み立てるパズルなど、体験型の展示も用意しています。これらもカップルの方々に楽しんでいただけると思います。
編集部
日本の伝統文化に触れる体験ができるのは魅力的ですね。特に土器の欠片のパズルは珍しい体験ができそうです。難易度は高そうですが、カップルで協力して解くのも楽しそうですね。
四季折々の姿が味わえる「大原幽学遺跡史跡公園」
編集部
館長さんの思う、この施設の魅力や見どころは何ですか?
館長さん
ここの魅力は、歴史・文化と自然が調和しているところです。大原幽学遺跡は、昭和27(1952)年に国指定史跡となり、現在は大原幽学遺跡史跡公園として整備されています。昔ながらの景観を保つよう設計されており、坂や階段もありますが、四季を通じて様々な花が色鮮やかに咲きます。特に2月下旬から4月にかけては、園内約3000本の椿が見ごろを迎えます。豊かな自然のなかで、当時の息遣いを感じながらゆっくりと歴史や文化に触れることができます。
▲公園内に咲く椿の花
▲公園内に咲くあじさいの花。季節ごとに様々な花が咲きます
公園内には、大原幽学が居宅兼教導所として使用していた旧宅や、茅葺屋根の旧林家住宅などがあります。雨天時を除いて、幽学の旧宅や旧林家住宅の雨戸を開放しており、内部もご覧いただけます。また、園内にはベンチも設置されていますので、休憩しながらゆっくりとお楽しみいただけます。
▲旧林家住宅を案内してくださる館長さん
▲大原幽学の旧宅
編集部
幽学の遺したものを丁寧に保存し、活用しているのですね。自然豊かな環境でリフレッシュしながら、当時の雰囲気に想いを馳せることができる、魅力的な施設だと感じました。
歴史情緒漂う情景が残る、ロマンチックなスポットがたくさん
▲秋の大原幽学旧宅
▲冬の大原幽学旧宅。公園内は季節ごとに表情が変わるのも魅力
編集部
記念館も史跡公園も見どころがたくさんありますね。その中で館長さんのおすすめの展示などがありましたら教えてください。
館長さん
私のおすすめは公園内にある、大原幽学旧宅に展示されている古い「たんす」です。門人の娘さんが結婚する際に新しいたんすを用意できなかったことを知った幽学が、自分のものと交換してあげたというエピソードが伝わっています。このエピソードは幽学の人柄を表す良い例です。
▲大原幽学旧宅の様子。画面左にあるのがエピソードが残る「たんす」
編集部
幽学にはそんな心温まるエピソードがあるのですね。幽学が暮らした旧宅で当時の生活に思いを馳せ、カップルでゆっくり過ごせそうです。他にも訪れた際に「これだけは見てほしい!」と思うようなスポットがあれば教えてください。
館長さん
公園内にある、幽学が門人の協力のもと耕地整理を行った水田はぜひ見ていただきたいですね。一見普通の水田のように見えますが、実は今でもほぼ当時の区割りを残す貴重な水田です。元々は立地の関係などで非常に不便な耕作地だったのですが、幽学の指導で整理され、作業効率が向上しました。
この水田は国指定史跡ですが、今なお現役で使われています。こうした事例は全国的にも大変珍しく、地元住民の方々の協力のもと、米づくりを通して都市と農村が交流する事業が行われています。この取り組みは、幽学の教えを現代に生かす良い例といえるでしょう。
▲幽学が耕地整理を行った水田。地元住民の方々の協力のもと、米づくり交流事業が行われています。
編集部
一見すると普通の水田に見えますが、そんな興味深い経緯があったのですね。幽学の遺した功績が今も現役で活用されているなんて、歴史のロマンを感じます。昔の人々がここで幽学とどんな暮らしをしていたのか、そんな話をしながら散策するのも楽しそうですね。
大原幽学記念館の口コミ・評価
編集部
実際に大原幽学記念館を訪れた人からは、どのような感想をいただきますか?
館長さん
このような静かな田園地帯に、昔、農民のために生涯をささげ、農村の暮らしを改善するために尽力した人がいたことを知り、驚かれる方が多くいらっしゃいます。大原幽学の存在と功績を初めて知り、感銘を受ける方も少なくありません。
編集部
確かに、郷土の歴史を知る機会は少ないものですね。幽学は各地を放浪した末に、この地に腰を据えたそうですが、記念館周辺の美しい景観を眺めていると、幽学が定住を決めた理由が理解できる気がします。
▲幽学の指導で整地された耕地。幽学が生きていた頃の景観がほぼそのまま残っています。
ネット上では「建物の雰囲気が良かった」という声がたくさん
編集部でSNSやポータルサイトから実際のクチコミを集めました。その内容を要約してご紹介します。
- 大原幽学の生き方に触れられて感動した
- 日本の伝統的な田舎の雰囲気を感じられる
- 建物や景観の雰囲気が素晴らしい
口コミを見ると、ここを訪れて初めて大原幽学について知った方も多いようです。幽学や地元の歴史について学べたことを喜ぶ声のほか、自然と歴史が調和した施設内の雰囲気が良かったとの感想も目立ちました。歴史を学ぶのも良し、自然を満喫するのも良しと、様々な楽しみ方ができる施設であることがわかります。
大原幽学記念館からカップルへのメッセージ
▲春の旧林家住宅
編集部
最後に、デートで大原幽学記念館への来館を検討しているカップルへメッセージをお願いします。
館長さん
ここは自然に囲まれた穏やかなところで、時間がゆっくりと流れているように感じられます。中世の山城跡にあるため、公園を1周散策するだけでも良い運動になりますし、滝の流れる音は心を癒してくれます。歴史や文化に興味のある方はもちろん、日常から少し離れてリフレッシュしたい時など、お気軽にお立ち寄りください。静かな環境で二人の時間を過ごすのにぴったりの場所です。
記念館エントランスにある大原幽学の座像が、ご来館者の皆様をお出迎えいたしております。この座像を見ると、大原幽学の存在感と歴史の重みを感じていただけるでしょう。
▲大原幽学記念館のエントランスにある大原幽学の座像
編集部
館長さん、本日はお時間をいただきありがとうございました。
大原幽学記念館:アクセス・営業時間・料金情報
住所 | 〒289-0502 千葉県旭市長部345-2 |
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アクセス | 【千葉交通運行路線バス】 ・中和(ちゅうわ)バス停下車、徒歩25分 【車】 ・国道126号から、旭市袋交差点を経由し県道旭・小見川線を通って15分 ・国道356号線から、香取市小見川幹部交番入口を経由し県道旭・小見川線を通って20分 |
営業時間 | 9:00~16:30 |
休館日 | 月曜日、祝日の翌日、年末年始 |
駐車場 | 無料駐車場(普通車70台) |
入館料 | 一般300円(※遺跡史跡公園は無料) |
混雑状況 | 比較的どの時間帯も空いています |
公式サイト | http://www.city.asahi.chiba.jp/yugaku/ |
※最新の情報は公式ホームページ等でご確認ください。
※記事中の金額はすべて税込表示です。
大原幽学記念館周辺のおすすめデートスポット
大原幽学記念館の見学時間は、史跡公園と合わせて1~2時間程度です。施設内にカフェやレストラン、自動販売機がないため、お茶や食事は周辺の飲食店などをご利用ください。
ここでは、記念館見学後に立ち寄れるおすすめのデートスポットをご紹介します。
周辺のおすすめデートスポット
旭市グルメを堪能「道の駅季楽里あさひ」
道の駅季楽里(きらり)あさひには、多彩な飲食店が揃っています。レストラン「四季食彩館」、焼き立てパンの「ぐうちょきぱん」、本格的なイタリアンジェラートの「HOME OF MOTHERS」など、旭市の魅力的なグルメを堪能できます。また、野菜、お肉、海鮮など、旭市産の新鮮な食材が豊富に並ぶ直売所もあり、お土産選びも楽しめます。
▲旭市産の新鮮なフルーツも豊富に取り揃えています
▲道の駅季楽里あさひではイタリアンジェラートなど多様なスイーツを楽しめます
大原幽学記念館で学び、大原幽学遺跡史跡公園を散策した後は、道の駅季楽里あさひに立ち寄り旭市の美味しいグルメを満喫しましょう。歴史探訪と地元の味覚を楽しむ、充実した旅を体験できます。
公式URL:https://kirari-asahi.com/
ロマンチックな絶景スポット:恋する灯台「飯岡灯台」
「飯岡灯台」は刑部岬に建つ小さな灯台で、映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』のロケ地として有名です。灯台内部への立ち入りはできませんが、隣接する「飯岡刑部岬展望館〜光と風〜」のデッキや屋上展望台からは、九十九里浜の壮大な景色を楽しむことができます。
▲ここから見える夕陽は絶景そのもの
飯岡灯台は、日本ロマンチスト協会と日本財団のプロジェクト「恋する灯台」に選定され、ロマンスの聖地としても注目を集めています。恋人たちの憩いの場として人気があり、特に房総半島の彼方に沈む夕陽は圧巻の美しさです。デートの締めくくりに訪れれば、ロマンティックな思い出作りができるでしょう。
公式URL:https://www.city.asahi.lg.jp/
まとめ:旭市で楽しむ非日常デート~歴史と自然、グルメの融合~
今回は大原幽学記念館をメインに、旭市の自然と歴史、グルメを満喫するデートプランをご紹介しました。大原幽学記念館では、人々の暮らしを良くするため奮闘した幽学の生き様に想いを馳せることができます。また、周囲の豊かな自然の中で、ゆったりとした時間を過ごせます。
旭市の歴史と自然を満喫した後は、道の駅季楽里あさひで旭市の特産品や新鮮な海産物などのグルメを楽しみましょう。食事を楽しんだ後は、飯岡灯台が建つ上永井公園からの景観を眺めながら至福の時間を堪能してください。お腹も心も満たされ、帰り道は2人とも豊かな気分になっていることでしょう。
旭市の歴史を学び、自然を堪能し、最後は絶景に心癒されるこのデートプラン。日常から離れて2人でリフレッシュする特別な一日を過ごしてみてはいかがでしょうか。