実家暮らしが長く彼氏ができない女性の婚活成功エピソード
婚活アドバイザーが語る、彼女たちが婚活を成功させた理由。
第2回は、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃さんの元に相談にきた、「実家暮らしが長く彼氏ができない」美保さんの婚活成功エピソードを紹介します。
実家暮らし婚活女性が料理教室に行くとさらに結婚できなくなる?
※美保さんの写真はイメージです
趣味は旅行。ヨーロッパ旅行の写真を使って婚活する実家暮らし
美保さんは神奈川県在住で都内の大学を卒業して金融機関に就職、もうすぐ勤続10年になる32歳です。
婚活歴は2年目に突入し、相席屋やアプリ、婚活パーティー、合コンなど、様々な方法で出会いを開拓してきたそうです。
しかし、なかなか「いいな」と思う人からは選ばれず、33歳の誕生日直前にご相談にいらっしゃいました。
ずっと実家暮らしの女性は婚活に不利っていう、菊乃さんの記事を読みました。
でも、別に実家暮らしでも結婚した友達はいるし。
男性から実家暮らしか一人暮らしかなんて聞かれたことはないです。
それでも実家を出た方がいいんですか?
実家暮らしだからというより、実家暮らしだと趣味に使えるお金も多いし、たとえばお給料をぜんぶ自分のために使ってしまおうと思えばできてしまうでしょ。
その辺が家庭的なイメージとあまり結びつかないっていう面はあります。
ちなみにこの写真ってどちらで撮ったものですか?
私がたずねたのは、プロフィール写真です。背景はヨーロッパのようでした。趣味には海外旅行と書いてあります。
イタリアに旅行した時に撮影したんです
失礼ですけれど年収はどれぐらいですか?
390万円です。これで一人暮らしするとかなりカツカツになって貯金もできないんです
実家暮らしで年収390万円なら、海外旅行にも余裕で行けてしまいますよね。
仮に年収500万円で都内で、一人暮らしの男性がいたとしますよ。手取りが400万円前後ですよね。
東京で一人暮らししていたら家賃とか光熱費で10万円近く出ていくの。
年収が高くても美保さんほど旅行も外食もしてないんですよ。
そういう男性から見たら、この女性とは結婚できないなって思っちゃうかもしれない
えええ!そうなんですか!写真変えます。
でもちゃんと貯金もしているし、そんな派手な生活していないのにショックだな。料理もするのにー
料理教室に行ってるから家事出来る?
『料理もする』のですか?
はい。料理教室に通ってて。
だから実家暮らしだから料理できないって思われるかもしれないんですけど、ちゃんとやるんです
そうなんですね。最近、作ったものは?
この前は酢豚と春巻き、中華スープでした
その材料費は、いくらぐらい?
え…用意してもらってたから、わからないです
そこなんですよ。
実際に一人暮らしをしたら、仕事しながら買い物して、自分で食材を揃えるの。
一人暮らしの食費は一か月どれぐらいで考えてますか?
え…わからないです
料理教室行っても、家計のやりくりまでやらないじゃないですか。
献立も決めてもらって材料揃えてもらったら作れますよ。
現実の結婚生活とは、かけ離れています。家事ごっこ、とまでは言いませんが、ちょっとね
え−、料理も必要だと思って教室に通ったのに
家事の中で、料理以外のことってあるでしょう。
掃除とかゴミ出しとか買い物、洗濯だってありますよね。
こうした家事は、現状維持のための手間ですよね。それをやってるのは誰でしょう?
母です。
お母さまがやっている料理以外の家事を軽く見てないかしら?
一番大変なのは、料理じゃないと思う。
生活のための雑事はみんなお母さまにやってもらっている状態ですよね。
料理教室に通ってるから家事してます、とは、ちょっと言えないですよね
そうですね…。一人暮らしかぁ。やっぱりやってみた方がいいですかね
実家暮らしの女性が知らなかった生活の基礎知識
そこからの美保さんは早かった。帰りに不動産屋に行って物件の相場を調べ、3週間後には物件を契約して一人暮らしをスタートさせたのです。
反対するかもと思っていた親は意外にもすんなり送り出してくれました。
家賃以外に敷金礼金、それに家電を買って約50万円の出費がありました。
電気もガスも契約しないと使えないなんて。そもそも毎月の電気代っていくらなんだろう
生活を支えるためのいろいろなこと、これまでご両親が行ってきたので、美保さんはわからなかったのですね。ひとり暮らしをして、知らないことの多さに気が付いたそうです。
いい面もありました。実家にいたときは通勤時間が1時間以上だったそうですが一人暮らしを始めて、通勤時間は半分以下に短縮され、ぐっと楽になりました。
こんなに近いならもっと早く家を出ればよかった。睡眠時間も増えて体が楽!
味噌汁はインスタントになりがちで、料理教室でならった凝った料理なんてほとんど作らなかったそうです。軽く考えていたゴミ出しや買い物、家計のやりくりの大変さも知ったようです。
一人暮らしを始めて1か月経過したころ人事から呼ばれ
住所が変わるなら、交通費の支給額も住民税納付先も変わるし変更の手続きがあるので、必ずすぐ報告くださいね。
と強めに指摘されました。
教えてもらってないからと口から出そうになったのを飲み込み、自分の年齢ならば当然知っていることを教えてもらったのだと言い聞かせたそうです。
同僚女性から職場近くにできた話題のお店に誘われたのを断ったときに
あれ?気になってなかった?
と言われて、美保さんはもやもやしたそうです。
気になっていたのは確かなのですが、だからといって、その程度の理由で外食していたらお金が足りない。新年会とか送別会とか特別な予定があるなら、そのついでに利用すればいいだけなのに。羨ましいというより、彼女がずいぶんと暢気に見えた美保さん。
そういえば彼女も実家暮らしだ。と、美保さんはハッとしたそうです。
実家から1時間半近くかけて通勤していたときは酢豚が作れるとか、話題のお店を知っているとか、海外旅行で見聞を広げたとかそういうことが「大人っぽい」と思っていたんですね。
みんなに羨ましがられる相手しか見えていなかった
美保さんは大学時代の友達もほとんど実家暮らしばかりでした。学生時代の友達と休みを合わせて旅行に行ったり、食事したりするのが楽しみだったのですが、それも断るようになります。
行きたい場所の情報が入ってこなくなると、我慢しているわけでもなく急に興味もなくなりました。自己紹介文には『旅行が好きで一緒にお出かけできる人に出会いたい』と書いていたのですが、お出かけできる人を探しているわけじゃないと気が付いたそうです。
一人暮らしはじめていろいろ相手に求めるものも変わったと思うけど、彼氏ができたら一緒に何したいですか??
家で一緒にご飯食べたり、飲んだりできたらいいですね
何を食べたいの?
鍋とか簡単なものですけど
じゃ家で一緒にご飯食べれる人を探そう。
あと、こういう人は嫌って条件はある?
美味しい手料理を期待する男性は嫌です。
作るのは嫌いじゃないけど、忙しいし料理だけしているわけじゃないから。
作り置きして同じものを食べ続けるとか、簡単なものばっかりになるんですね。
前にいいなって思って何回かデートしていた男性がいたんですけど、味噌汁はちゃんとダシをとって作るのが当たり前みたいなことを言ってて、それで料理教室に通い始めたんです。
今思うと、そういう男性とは結婚しても大変だったかも
そうかもしれないね。
なんでその男性がよかったの?
年収高くて清潔感もあって、素敵なお店たくさん知ってました。
そういうのが『いい男』だと思ってて気に入られる為に必死だったと思います
なぜ、そういう男性がいい男だって思ってたの?
う~ん。友達に紹介したらそういう人なら『素敵だね』って言うはずだから。
前にパッと見たかんじ平凡な男性と結婚した友人がいて、ほかの友達が『妥協したんだよね』って言ってたんです。
私はそう思われたくない、みんなに羨ましがられる相手がいいなって、その時に思ったんですよね
今は友達の目線とか気にならないのでしょうか?
女子会行かなくなったので、どうでもよくなりました。
今思えば、あれだって先に結婚した子に対する、ちょっとした嫉妬だったのかなぁって思います
初デートで駅ビルレストラン街待ち合わせする男性
美保さんはプロフィールも書き換えて婚活を再開します。アプリで知り合った1歳年下でSEの男性と知り合います。
初デートの待ち合わせ場所としてあちらが提案してきたのは、某ターミナル駅の駅ビルレストラン街です。以前の美保さんなら「もっとお店を探せばいいのに。そんなチェーン店だらけでしょ」とお店選びで嫌になっていたそうです。
会ってみると話しやすく、いい人でした。学生時代から一人暮らしをしていて家事もちゃんとやっていることに好感を持ち、次に会う約束をして別れます。そのお店で彼は美保さんの食事代を支払ってくれました。
かつての美保さんはデート代は当然男が出すものと思っていたそうですが、ごちそうしてくれたことを心からありがたいと思えるようになったそうです。
3回目に水族館に行き、帰りに告白されて付き合うことになりました。彼にとって美保さんが初めての彼女だったそうです。
その年の年末には彼の実家に挨拶に行き、翌年6月に入籍します。婚活歴3年目にして婚活卒業したのでした。
実家にいたら彼と知り合っても興味を持てず断っていたと思います。
あの時一人暮らしを始めて、堅実な男性に気が付けるようになって本当に良かったです。
かけがえのないパートナーです
実家暮らしの女子会メンバーは、いまだにみんな独身だそうです。美保さんが結婚の報告をしたときに彼女たちはおめでとうより先に『どこであったの』と聞いてきたとか。出会う場所じゃないんですけどね。
編集部からのコメント
実家にいると、どうしても親に頼ってしまう日々になりやすいようです。もちろん、実家にいても、家事を手伝い、両親の世話をするという方もいるでしょうが、ついつい甘えてしまうパターンもありがちです。
居心地がよすぎると、他の暮らしがなかなか現実味を帯びてきません。美保さんは思いきって菊乃さんのアドバイスに従い、ひとり暮らしにチャレンジしたのが良かったんですね。
ひとりで暮らす大変さを知ると、誰かが共にいてくれることへの感謝も生まれてくるはず。美保さんの幸せな結婚生活を願いつつ、皆さんにも素敵な出会いがあるよう願っています!